東京都医学総合研究所はこのほど、同研究所睡眠プロジェクトの平井志伸主任研究員、岡戸晴生シニア研究員、三輪秀樹協力研究員(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神薬理研究部室長)らの研究グループが、思春期における砂糖の過剰摂取が精神疾患(統合失調症、双極性障害)発症の新たな環境リスク要因となり得ることを、新たなモデルマウスを作製することで実証したと発表した。【新井哉】
都医学総合研究所によると、統合失調症や双極性障害は、若年発症の難治性慢性疾患で発症メカニズムが不明であるため、予防法、治療法が確立していない。さまざまな遺伝的要因のほか、環境要因も想定されているが、「脳機能を障害する確固たる原因」は、いまだ同定されていない。
研究グループは、精神疾患が好発する思春期における栄養環境に着目。思春期に砂糖を過剰摂取すると、背景に精神疾患に対する遺伝的な脆弱性を抱えていた場合、さまざまな精神疾患様の症状を呈することを、新たにモデルマウスを作製することで明らかにした。また、モデルマウスを詳細に解析する中で、脳の毛細血管障害という精神疾患の新たな表現型を見いだした。
さらに脳の毛細血管障害のヒトでの一般性を検証し、統合失調症、双極性障害患者の死後の脳にモデルマウスと同様の血管障害を同定。精神疾患モデルマウスでは、血中から脳内へのグルコースの取り込みが低下していることを見いだした。
これらの成果は、精神疾患発症の背景に血管の障害による栄養素の取り込み低下といった代謝障害が潜在的に存在する可能性を示唆しており、今後、既存の神経伝達物質の受容体やトランスポータに対する創薬だけでなく、代謝制御といった新たな観点からの予防、治療法の開発が見込まれるとしている。研究の成果は、米国科学誌「Science Advances」(オンライン)に掲載された。
出典:Web医事新報
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