美容クリニックの働き方と転職活動のポイント セミナーレポート│~2023/5/24 開催

セミナー概要
美容クリニックの働き方と転職活動のポイント セミナーレポート
マイナビ看護師主催のオンライン合同セミナーが、期間限定で開催されました。「美容クリニックの働き方の転職活動のポイント」をテーマに、マイナビ看護師のキャリアアドバイザーによる講演と、参加した4法人へのインタビューを実施。「美容クリニックは未経験だから不安……」と感じている看護師さんに向けて、病院と比較することで、わかりやすく働き方の違いをわかりやすく解説しています。
本レポートでは、充実のセミナー内容をたっぷりとご紹介します。病院とは違う美容クリニックの働き方を知りたい方は必見です!
【講演】
・株式会社マイナビ 看護師専任アドバイザー
【参加企業】
・あおばクリニック
・医療法人社団正恵会 DIOクリニック
・SBCメディカルグループ 湘南美容クリニック
セミナーの様子
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セミナーレポート
■株式会社マイナビ キャリアアドバイザー講演
<病院と美容クリニックの違い>
病院は疾病の治療や療養など、医療処置を必要とする患者様を対象とした保険診療が中心です。夜勤ありの働き方が多く、看護師には医療現場で必要な看護知識や看護技術が求められます。一方美容クリニックは、いわゆる整形手術やレーザー脱毛など美容医療を専門とする医療機関であり、美の追求を通して利用者のQOLを向上するという目的でのため、基本的に自由診療を提供しています。
そのため美容クリニックの看護師は、患者様の看護だけではなく、「綺麗になりたい」という未来への強い希望を持ったお客様の対応をするサービス業となり、病院とは異なるコミュニケーション能力や接遇スキルが求められます。
美容クリニックは大きく分けて4つの分類がございます。
・目頭切開、脂肪吸引など、メスを使った施術が中心の「美容外科」
・レーザー治療、ピーリング、脱毛など肌悩みの施術の「美容皮膚科」
・植毛手術、内服薬での施術を行う「AGA」
・点滴注入など体の中から美しさと健康を作る「美容内科」
病院はいろいろな科があるので、病院内で異動移動ができると思います。美容クリニックの場合、さまざまな科や施術内容があるクリニックもあれば、ひとつの科、施術内容のみに特化しているクリニックもあるので、クリニック選びは慎重に行うことをおすすめします。
<美容外科:働く魅力・大変なことなど>
オペを行うことにより、お客様は見違えるような変化を得ることができ、そこに関われることは大きなやりがいにつながります。また、全身管理や採血注射などの医療スキルを保つこともでき、待遇面では美容クリニックの中でも高給求人が多いことも特徴です。反面、手術手順や器具の知識習得、またオペ介助などのサポート能力が求められます。難しいオペでは長時間の立ち仕事となり、場合によっては残業が発生することもあります。
<美容皮膚科:働く魅力・大変なことなど>
施術内容によっては、採血などの手技を保ちながら美容を学ぶことができます。また、看護師主体の医療行為が多いため、自分が行った施術で患者様を綺麗にでき、一対一で関わりながら信頼関係を築くことができます。その一方で、看護師が施術を行うことから、クレームを直接いただく可能性もあります。また施術内容が幅広いので、知識を習得するまでは大変と感じることもあるでしょう。残業が発生しにくく、また看護スキルが活かせる点が魅力です。
<美容脱毛:働く魅力・大変なことなど>
大手医療法人の求人が多く、給与や福利厚生、研修体制が整っているケースが多いです。脱毛に特化している場合は、一度覚えれば他の脱毛器にも応用ができ、脱毛のエキスパートになることができます。一方で、同じ体制体勢での施術となるため、コツがつかめるまでには体力が必要になることや、決まった仕事の繰り返しのように感じてしまう可能性もあります。患者様層が幅広いため、会話や接客を楽しめる方や、応用を効かせながら工夫して働くやりがいを感じる方におすすめです。
<病院と美容クリニックの転職活動の違い>
応募要件はクリニックによって異なりますが、臨床経験や習得している手技によって応募ができない場合もありますございます。病院は働く職員の数も多く、フォロー体制が整っているため、医療行為が苦手な方や臨床経験が短い方でもご相談可能なところが多いです。美容クリニックでは職務経歴書が必要なことや、面接を2回行うケースも多数あるなど、病院との面接とは異なります。面接対策をしっかりとしておきましょう。
<美容業界の面接のポイント>
美容クリニックへの転職活動において、最も重要なのは面接です。自由診療でお客様に高額な料金をいただくため、礼儀やコミュニケーション能力、好印象を与える容姿であるかなど、病院とは違う観点を求められることになります。売り上げ意識を問う質問や、目標達成のために努力した経験を確認する質問など、病院ではあまり経験していない部分を聞かれることもあります。クリニックごとに聞かれる内容も大きく異なるため、面接対策は必須であると考えておきましょう。
■あおばクリニック
あおばクリニックは、全国で29院展開している美容皮膚科専門のクリニックです。コースがなくすべてのメニューが都度払いであることが特徴で、丁寧な施術とお客様の気持ちに寄り添う接客を心がけています。本セミナーでは、統括マネージャーによる簡単な会社説明の後、現役看護師の方に転職時のエピソードや入職後に感じたギャップなどをインタビュー。その後、担当者よりクリニックの詳細情報をお聞きしました。
<現役看護師インタビュー>
総合病院で3年間勤務したのち、あおばクリニックへ転職して2年が経ちました。美容クリニックは敷居が高いイメージがあり、不安もありましたが、あおばクリニックは通いやすい価格設定や都度払い制度など、患者様を身近に感じられるようなクリニックという印象を受けました。
施術内容は、脱毛、シミ治療、レーザートーニング、毛穴のケアのハイドラフェイシャル、たるみのケアのハイフ、あとは高周波を利用した痩身治療のアクセントプライムや、たるみ治療のテノールなどを行なっています。
入社初日から始まる研修はスピード感があり、学ぶ情報量がとても多く、成長できる環境だと感じました。未経験でも安心して実践に移れるように、マニュアルの内容もとても充実しています。
美容クリニックの看護師と聞くと、キラキラしたイメージがあるかもしれませんが、仕事中はスピード感を求められるため、心の中は常に急いでいます。そこにギャップを感じた時期もありましたが、限られた時間の中でいかに患者様に満足して帰っていただけるかを追求し、真摯に向き合う先輩方を見て、私もこんな風になりたいと思い、頑張ることができました。
病棟に比べて接遇面が重視されるのが美容クリニックです。日常生活でも、言葉遣いや笑顔の作り方などを意識するようになりました。また、美容の知識量が増えるにつれて、患者様との会話も弾むようになるので、施術をしながらも心地の良い環境を作れるように心がけています。
<担当者による会社説明>
当院は美容皮膚科専門のクリニックです。外科治療の取り扱いがなく、もともとの肌をきれいにすることに特化したメニューを取り扱っております。20代半ば~40代前半の看護師が在籍しており、常に全員がてきぱきと働いている雰囲気の職場です。入職される9割の看護師が美容クリニック未経験ですが、フェイシャルの経験がしたいなどの理由から、他のクリニックから転職される方もいらっしゃいます。
研修では、脱毛のメニューからスタートします。当院は2種類の脱毛器を使用しているので、まずは1種類目の脱毛器から1ヶ月ほどかけて習得していただきます。研修施設で集合研修を進めていきますが、アイモデル照射の後にモニター照射があり、クリアしたら現場に出るという3ステップの流れになっています。およそ3ヶ月程度で、2つの脱毛器の研修が終わりますので、4ヶ月目からはフェイシャルの研修に入っていきます。覚えることは多いですが、しっかりとしたマニュアルがありますので、頑張れば習得できる環境が整っています。
入職後のキャリアアップとしては、2つのパターンがあります。1つは、現場で技術のスペシャリストになること。多くの患者様を担当し、あらゆるメニューで技術を磨いていっていただきます。もう1つは、トレーナーやチーフトレーナーになることです。研修施設内や現場でデビューする新人看護師の指導に携わっていただきます。
給与は基本給36万円のからのスタートです。技術の習得や接遇の対応力に応じて昇給していきます。有休は法定通りの日数を消化していただけます。また、ご自身のご結婚など冠婚葬祭時に5日間の特別休暇が出ることもあります。入社2年目以降の方限定になりますが、育児休暇もしっかりと取得していただけます。復帰後は時短勤務で働く方もいらっしゃいます。
面接では、コミュニケーション力の高い方や周りに対して配慮ができる方、真面目や謙虚さ、素直さを持っている方は評価が高いです。どの患者様にも感じが良いと思っていただける第一印象を重視しております。
■医療法人社団正恵会 DIOクリニック
業界No.1の医療痩身クリニックであるDIOクリニックは、今後日本各地に店舗の展開を拡大させていく予定です。質の高いサービスを提供するために、各担当者がプロ意識を持ち、さまざまな職種が連携することによってクリニック全体の質を向上させています。本セミナーでは、採用担当の方に研修内容や福利厚生など、詳しくお聞きしました。
<採用担当者による会社説明>
ダイエットに対してストレスを感じたり、苦手意識からなかなかダイエットを成功させられなかったりする方をサポートするために生まれたのが、美容医療とダイエットを組み合わせたDIOクリニックです。
弊社では、基本的に3ヶ月のプランをご用意しております。その3ヶ月間でダイエットを成功させるために、大きく分けて「機器の施術」「注射/点滴」「食事指導」「内服薬」の4つのアプローチがあります。外科的な処置ではなく内科的な対応をしていくので、お客様にメスを使うことはありません。そのため負担が少なく、なおかつリバウンドしないサービスをご提供することができています。
患者様に質の高いサービスを提供するにあたり、医師、看護師、受付、カウンセラー、栄養士といった各職種がしっかりと連携しています。それぞれがお客様へのご案内やヒアリング、問診、施術の業務、栄養指導などを行っております。
ダイエット専門のクリニックなですので、看護師の皆様には医療ハイフや医療ラジオ波という機器での施術をご担当いただいております。採血・点滴などの手技も入るため、看護スキルをしっかりとキープしていただきながら、美容業界でお仕事をしていただけるのもメリットだとい言えるでしょう。また、お客様のお薬の指導もお願いしております。準備したお薬に間違いがないか、看護師2人1組で二重チェックをしていただきます。
入社後最初の1週間は全体での研修があり、各職種の仕事内容の説明やサービスマナー、機器の使用方法など座学メインで学んでいただきます。その後は配属先でOJT研修を受けていただき、手技など施術のチェック受けてから独り立ち一人立ちへと進んでいきます。
全クリニック共通で10時オープンの20時終わりなので、その中でシフトを組んでいただきます。年間休日は110日、120日、130日と3つから選べるので、例えば「バリバリ働いて稼ぎたい、キャリアアップしたい」という方は、110日を選ぶことが多いです。給与については、年間休日を何日選んだかによって変動します。賞与、昇格・昇給は年に2回あります。年末年始の休暇は、全クリニック共通で6日間です。その他、産休・育休、介護休暇などがあります。
身だしなみについては、ピアス、ネイル、明るいお色の髪色、カラコン等使用可能です。また社割として、95%オフでコース契約ができます。制服支給はもちろんですが、コストがかかりがちなストッキングの支給も行なっております。
DIOクリニックの強みは3つあります。
1つ目は、「分野における圧倒的なシェア・将来性」です。現在、痩身医療クリニックとして業界トップを走っているDIOクリニックは、今後日本各地で店舗の展開をしていく予定です。
2つ目は、「職種をまたぐスタッフの協力体制」です。看護師や受付など職種の垣根を超えて、みなさん積極的にコミュニケーションを取っており、プライベートでも仲良くされている方たちも多いようです。
3つ目は、「ワークライフバランスを重視した職場環境」です。年間休日を選択制にするなど、プライベートも重視しながらお仕事をしていただける環境をご用意しております。
■SBCメディカルグループ 湘南美容クリニック
https://kango.mynavi.jp/contents/seminar/event/web-seminar-202208/
美容クリニックに転職を希望する看護師は年々増加傾向にありますが、業務内容や待遇などは、病棟勤務とは大きな違いがあります。事前にしっかりとリサーチした上で転職活動を進めましょう。転職活動の準備ポイントや、面接対策など、気になることや不安なことがございましたら、ぜひお気軽にキャリアアドバイザーにご相談ください。