日本看護協会の2020年病院看護実態調査＊1では、看護師全体の月額給与は、平均基本給与額が24万2587円、平均税込給与総額が31万8916円（2020年度実績）でした。
一般的な看護師の平均基本給与額と介護施設で働く看護師の平均給料を比べると、介護施設の方が1万8000円弱高くなっています。ですが、一般的な看護師は残業手当や夜勤手当などの所定外給与が多く、結果的に税込給与は一般的な看護師のほうがやや高額になるといわれます。
給料の額だけにとらわれず、病院のような忙しさが少ないことも考え合わせると、介護施設で働くメリットは充分にあるといえます。

介護施設間でも給料が異なり、厚生労働省「令和2年度介護事業経営実態調査結果」＊2によると、通所介護（デイサービス）の場合、常勤換算一人あたりの看護師の給与は35万4319円。介護老人福祉施設（特別養護老人保ホーム）は42万2652円、介護老人保険施設は44万8962円でした。これらはあくまで全国平均のため、地域や場所によって差があります。
また、「夜勤なし」よりも「夜勤あり」のほうが就業時間は長く、給料が高くなります。そのため、日勤業務がほとんどの通所介護に対し、介護老人福祉施設や介護老人保険施設は給料が高めです。
医療ニーズの違いも給料の差として表れていると考えられます。