「災害看護専門看護師」被災者の心身を守る災害看護のプロフェッショナル|お役立ちガイド | 【マイナビ看護師】≪公式≫看護師の求人・転職・募集

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vol.012 キャリアアップの強化書

「災害看護専門看護師」被災者の心身を守る災害看護のプロフェッショナル

2019.01.31 2022.09.29

日本は災害が多い国です。東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨などのような大規模な災害は今後も起こり、被災者の心身や生活に影響を与えることが予想されます。そんな中、災害看護のプロフェッショナルとしての活躍が期待されるのが、「災害看護専門看護師」です。今回は専門看護師資格における専門看護分野のひとつである「災害看護専門看護師」の仕事内容や役割について紹介します。

災害看護専門看護師の基本情報

1. 災害看護専門看護師とは

精神看護や感染症対策、保健指導などを含めた災害看護の専門知識を持ち、災害看護の現場はもちろん、研究、教育の場でも活躍できる人材を育成するために誕生したのが「災害看護専門看護師」です。日本看護協会により、2017年度に専門看護分野として認定されました。

2. 災害看護専門看護師の役割

災害支援ナースやDMAT(災害派遣医療チーム)が、主に災害急性期における被災者支援やケアを行うのに対して、災害の発生直後から急性期、慢性期、復旧・復興期、静穏期にいたるまで、被災者の心身・生活の支援を行うのが災害看護専門看護師の役割です。

災害時のみならず平時から長期的・継続的な支援を行う点が、災害看護専門看護師の一番の特徴です。どの場面でも高いコミュニケーション能力とリーダーシップが求められます。

3. 災害看護専門看護師の仕事内容

災害看護専門看護師は災害現場(病院、避難所、在宅など)や災害基幹病院、災害拠点病院、行政などにおいて、以下の仕事を行います。

【仕事内容】

<平常時>

・他職種や行政等と連携・協働しながら、防災・減災マニュアルの作成や災害看護システムの構築を行う ・個人・家族・組織・地域に向けて防災・減災に対する教育活動を行う ・災害看護の教育・研究活動を通し、災害看護の提供体制を提案する 

<災害時>

・災害の特性をふまえ、限られた人的・物的資源の中でメンタルヘルスを含む適切な看護を提供する ・災害現場において人間としての尊厳が保たれるように、倫理的問題の解決や環境調整を行う ・災害の活動現場における行政、住民組織、団体、他職種、ボランティアなどと連携・協働・調整を行い、具体的な支援システムを構築する ・被災者であり救護者でもある現地の医療スタッフに対する心理的サポート

資格取得までの流れ

災害看護専門看護師資格を取得するには、以下の流れを経る必要があります。  

【災害看護専門看護師への道のり】

保健師、助産師、看護師のいずれかの資格を取得
通算5年以上の実務研修(うち3年間以上は専門看護分野の実務研修) 看護系大学院修士課程修了者で日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位または38単位)を取得
認定審査(筆記試験)
専門看護師認定証交付・登録
 5年ごとに更新

1. 認定審査を受けるために必要な条件

専門看護師認定審査を受けるためには、次の2つの条件をクリアする必要があります。

①通算5年以上の実務研修。ただし、うち3年以上は災害看護分野の実務研修であること

②看護系大学院修士課程修了者であり、日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準(総計26単位または38単位)を取得すること

なお、2018年7月現在、災害看護専門看護師教育機関として認定されているのは次の3校です。 ・日本赤十字看護大学大学院(38単位) ・福井大学大学院(38単位) ・日本赤十字広島看護大学大学院(26単位)

2. 災害看護専門看護師認定審査を受ける

一次試験が書類審査、二次試験が筆記試験(論述式)です。筆記試験の制限時間は120分、事例問題と総合問題があります。年1回の実施で、7月中旬に受付開始、10月末~11月上旬に筆記試験というスケジュールが通例となっています。

3. 認定証交付と登録、5年ごとに更新審査

認定審査に合格した場合は、認定料5万円を納入し災害看護専門看護師として看護協会に登録されることになります。「認定証」が交付されたのちに活動ができるようになります。なお、レベル保持のために5年ごとの認定更新制を施行しており、更新審査では過去5年間の看護実践の実績、研修実績、研究業績などについての書類審査が行われます。

災害看護専門看護師になるメリット

1. 災害に関する知識や技術が身につく

一番のメリットは、災害に関する専門的な知識と被災時に役立つ看護技術を習得できることです。そのような知識や技術は、自然災害だけでなく人的災害においても応用できます。また、災害時に自分自身や家族の身を守るうえでも、有益な知識・技術を得ることができるでしょう。

2. 多方面と連携するため幅広い人脈ができる

地域や行政、NPO、災害救助に関わる専門家などと協働することで幅広い人脈が得られます。災害支援は医療の枠を超えた課題であるため、他分野の医療関係者と連携した活動を通じて、災害看護に対する知見を深め、看護師としての視野が広がるでしょう。

3. 全国各地で活躍できる

自然災害が多い日本では、どの地域でも防災・減災のマニュアル作りや災害看護のシステム構築、防災・減災に向けた教育が必要とされています。つまり災害看護専門看護師が活躍できる場所や機会は全国各地にあるといえます。

文:マイナビ看護師

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