厚生労働省「精神疾患のデータ」https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/data.html
資料:厚生労働省「患者調査」より 厚生労働省傷害保険福祉部で作成
厚生労働省「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築支援情報ポータル」
資料:精神保険福祉医療のデータと政策
https://www.mhlw-houkatsucare-ikou.jp/guide/h30-cccsguideline-p1.pdf
(注)
■平成23年の調査では宮城県の一部と福島県を除いています。
■この統計は、医療機関に受診している(入院・外来を含む)患者数を推計したものです。ここでの精神疾患には、ICD-10で「精神及び行動の障害」に分類されるもののほか、てんかん・アルツハイマー病を含みます。
■この患者数の総計と、各疾患群の患者数は別に計算しているため、一致しません。
■平均滞在日数=年間在院患者延数/1/2×(年間新入院患者数+年間退院患者数)
専門性の高い在宅医療を提供し、大きなやりがいを感じられる精神科訪問看護ステーションでのお仕事。
精神科訪問看護で働く魅力をマイナビ看護師がお届けします。
目次
1 精神科訪問看護とは
患者さんやその家族に寄り添い、住み慣れた場所でその人らしく生活できるように医療的な側面から支援するのが訪問看護。病院では忙しくてできなかった、一人ひとりへのじっくりとした対応が可能です。
そのなかで、精神科訪問看護は精神疾患を抱えた在宅の患者さんを支援する仕事。超高齢化社会となり「病院から在宅へ」という流れが強まっている中、精神医療を含めた訪問看護は病院を退院した患者さんや家族からのニーズが高まっています。
精神疾患により医療機関を受診する患者数は年々増加傾向にあり、2017年には400万人を突破しました。
その一方で、精神疾患の入院患者数は15年間(2002〜2017年のデータを比較)で約90%まで減少しています。精神病床における平均在院日数もかなり短縮され、1989年では500日程度だったのに対し、2017年には268日まで短くなりました。
このことから、精神疾患の治療の場は、確実に医療機関から在宅へ移行していることがわかります。
精神疾患を抱えた患者さんの増加に対して平均在院日数が減っていることから、訪問看護師は今後の活躍が期待される仕事のひとつです。やる気と実績によって管理職を目指したり、認定看護師や専門看護師として専門性を磨いて成長したい方にも魅力的な職業です。
2
精神科訪問看護での
看護師の仕事内容
看護師は訪問看護ステーションなどに所属し、医師の指示のもと患者さん宅へ定期的に通います。訪問時間は30分〜1時間程度で、バイタルの測定や服薬管理を行うほか、問診をして患者さんの様子を把握します。
また、患者さんが日常生活を問題なく過ごせるようにすることも大事な仕事です。地域の保健師や相談員、ケアマネジャー等と連携し、患者さんの自立を促します。必要に応じて合同カンファレンスを開催することもあり、「病院における医療ソーシャルワーカー」のような役割も担っています。
支援が必要な患者さんが抱えている病気は、統合失調症やうつ病をはじめ様々ですが、医療処置が必要なケースは少なめです。
社会復帰をめざしたり、病状の悪化を予防したりするために利用するケースも多く、患者さんとの関わりの中で「困りごと」を探り、解決に向けて一緒に取り組む姿勢が大切です。
患者さんの年齢層は30〜50歳代と比較的若い世代が約半数を占め、男女比はおよそ1:1の割合となっています。
- 疾患名
- 出現率
- 統合失調症
- 38%
- うつ病
- 28%
- 双極性障害
- 13%
- 自閉症スペクトラム障害
- 6%
- 身体の傷病
- 6%
- 不安障害
- 3%
- パニック障害
- 3%
- 持続性気分障害
- 3%
※マイナビナースケアに登録している患者さんの場合(2020年7月時点)
なお、精神科訪問看護師として働くメリットは、基本的に夜勤がなく定時で帰れること。プライベートな時間もしっかり確保できます。直行・直帰やオンコール対応は事業所によって異なるので、気になる人は確認を。
3
精神科訪問看護で
求められている人は?
- 資格
- 看護師有資格者・精神科での経験年数1年以上
- 年齢
- 20〜50代の方
精神科訪問看護師の採用条件は「精神科での経験年数1年以上」を掲げるケースが多く、精神疾患に関する知識が必要です。
ただし、一般社団法人全国訪問看護事業協会など専門機関等が実施する20時間以上の研修(3日間にわたって行われることが多い)を終了していれば、精神科未経験者でも入職できるところも。なお、研修の名称は実施団体により異なります(精神科訪問看護基本療養算定要件研修会)など)。
また、訪問看護はお互いの関係を築くうえでコミュニケーションが欠かせません。利用患者は若者から高齢者まで幅広く、同世代のほうが共通の話題が見つかりやすいため、採用年齢も20〜50代となっています。
精神科訪問看護師は、その仕事の特性から、患者さん一人ひとりに時間をかけて関わりたい人、日勤で規則正しい生活を送りたい人、精神疾患に関するケアや医療に対する勉強熱心な人が向いているといえます。
4
精神科訪問看護での
看護師の給料
精神科訪問看護師 | 給料(下限~上限) |
---|---|
正社員・契約社員(月給) | 30.0万円 ~ 36.0万円 |
上記内訳は、基本給、固定残業手当(30時間相当)、役割手当(所長・所長補佐に対して支給)、資格手当(正看護師)、通勤手当です。
経験年数に加え、役割手当と通勤手当で給料の額に差が生まれます。
日本看護協会の2020年病院看護実態調査*1によると、看護師全体の平均基本給与額は24万2587円、平均税込給与総額は31万8916円(2020年度実績)でした。これは非管理者の場合の額のため、平均税込給与に看護師の役割割手当(副看護主任1.5〜2万円程度、看護主任2〜3万円程度、看護師長4〜5万円程度が相場)を上乗せして比べてみましょう。
精神科訪問看護師の平均給料が33.0万円とすると、一般的な看護師の方が若干多くもらえるようです。訪問看護師は夜勤がない分、給料が少なくなると考えられます。
ところで、ほとんどの訪問看護ステーションでは夜勤の替わりに急変や呼び出しに対応するオンコール体制をとっているのが特長です。事業所によってはオンコール手当、時間外手当、1日に訪問する件数によって手当が上乗せされるところもあります。
また、看護師の資格に加えて認定看護師や専門看護師の資格があると、さらに給料アップが見込めます。
訪問看護師は病院勤務に比べて、若手や未経験者でも頑張り次第で給与が上がる、頑張りがいのある仕事といえます。
*1)
*税込給与総額には通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当を含む(時間外勤務の手当は除く)。
*夜勤をした場合は、当該の月に三交代で夜勤8回(二交代で夜勤4回)をしたものと想定)
*高卒+3年課程新卒、平均勤続10年、31〜32歳、非管理職を想定
参考:
日本看護協会「2020年 病院看護実態調査 報告書」
https://www.nurse.or.jp/home/publication/pdf/research/96.pdf
5
精神科訪問看護で働く
3つの魅力!
1
高い専門性を持った
看護師に成長できる
2 一人ひとりに時間をかけて関わることができる
じっくりと対話を重ねるようなコミュニケーションが取りやすいほか、一緒に公園へ散歩へ出かけるといったサービスも可能です。
3
自身のプライベートも
大切にできる
精神科訪問看護への電話転職相談
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こちらまで!
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6
精神科訪問看護で働く
やりがい・苦労
精神科訪問看護師ならではの
やりがい
- 病棟では見えない患者さんの日常に寄り添い、「その人らしい暮らし」を支える手伝いができる。
- マンツーマンでケアに当たるので、患者さんやご家族と信頼関係を築きやすい。
- 関係機関や関係職種と協力し合い、多職種連携やチーム医療の魅力を実感できる。
精神科訪問看護師が語る
「仕事の苦労」
- 基本的に単独で訪問するため、「想定外」にも対応する力が求められる。
- 自転車で移動することが多いため日焼けや雨対策には気をつかう。
- いわゆる営業活動やレセプト作成まで担当することがある。
7
精神科訪問看護で働く
看護師のある一日
- 出社
- 訪問(1件目~2件目)
-
バイタルサイン測定や問診をとおして、
患者さんの状態を確認します。
- ステーションに戻る
- 新規の契約面談や事務処理などを行います。
- 昼休憩
-
都心のステーションなので、ランチの場所には困りません。
リラックスできる大切な時間です。
- 訪問(3件目~4件目)
-
患者さんの話しを聴き、コミュニケーションを取り、
薬の飲み忘れや体調管理などのケアを行う。
- ステーションに戻る
- 訪問の記録を書いたり、スタッフ同士で情報共有したりします。
- 帰宅
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精神科訪問看護についてご説明
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