1. 神奈川県における看護師の求人状況と特徴

神奈川県は全国で東京都に次いで2番目に人口が多く、横浜市や川崎市といった大都市があるため、看護師の求人が充実しています。特に神奈川県における看護師の有効求人倍率は東京都の2.06倍を上回る高水準であり、看護師の仕事を見つけやすい地域です。

また、神奈川県の看護職は給与が高く、ワークライフバランスの取れた職場も数多くあり、看護師として働くには非常に魅力的な県となっています。
神奈川県における看護師求人の特徴は以下の通りです。

●「給与高め」の求人が多く、ゆとりのある生活を送れる可能性がある

神奈川県の看護師の給与水準は全国的に見ても高く、安定したゆとりのある生活を送りたいという人には適した地域です。「マイナビ看護師」には給与高めの求人情報が多いため、しっかりと稼ぎながら看護師としてのキャリアを積むことができます。 （出典：マイナビ看護師）

また後述するように、神奈川県で働く看護師の平均給与は約522万円、准看護師が約485万円と、全国平均を上回っています。東京都で働く看護師の平均給与が約519万円、准看護師の平均給与が約457万円であることを考えても、神奈川県は比較的給与水準が高いエリアであり、ゆとりのある生活を送れる可能性があるでしょう。（出典：厚生労働省「令和２年賃金構造基本統計調査」）

●総合病院や老人ホーム、保育所など、さまざまな施設形態から選べる

「マイナビ看護師」から出されている神奈川県の求人情報を見ると、総合病院や老人ホーム、保育所など、さまざまな施設形態から求人が出ていることが分かります。 神奈川県には看護師が活躍できる職場が多く、自分のライフスタイルに合わせて職場を選ぶことができます。 （出典：マイナビ看護師）

実際に、2021年11月末時点における神奈川県の病院の数は335施設、一般診療所は6,212施設です。日本医師会が公表したデータでは、神奈川県における人口10万人あたりの病院の数は3.63と全国平均の6.49を大きく下回っていますが、人口10万人あたりの一般診療所の数は67.25と全国平均の69.75とほぼ変わりません。（出典：日本医師会・地域医療情報システム「地域別統計（神奈川県）」）

一方で、2020年10月1日時点における神奈川県における認可保育所の数は481施設です。 （出典：神奈川県「認可保育所一覧）

看護師と一口にいっても仕事内容や働き方はさまざまです。「総合病院でキャリアを重ねて管理職を目指す」「介護老人保険施設や保育所の職員として患者とのコミュニケーションを重視する」など、職場によって看護師の働き方は大きく変わります。
多くの選択肢がある神奈川県の看護業界なら、自分のやりたいことに合う求人が見つかる可能性が高いでしょう。

●産休・育休の取得実績があり、ブランクがある人の復職を歓迎している

看護師として長くキャリアを積みたい場合、産休や育休の制度が整っているかどうかは職場選びにおける重要な条件です。「マイナビ看護師」に掲載されている求人情報を見ると、神奈川県は産休や育休の取得実績が高く、ブランクがあっても復職しやすい職場が数多くあります。出産などで一度退職した人にとっても、神奈川県は再就職のハードルが比較的低いといえるでしょう。

また、産休や育休だけでなく、有給休暇や慶弔休暇の制度が整っている求人もあり、安心して働くことができます。年間休日は110日～120日程度の求人が多いため、休みが取りやすい点も魅力的です。 （出典：マイナビ看護師）

2. 【神奈川県】看護師の平均給与

神奈川県における看護師の平均給与は、看護師が約522万円・准看護師が約485万円と、看護師・准看護師ともに全国平均を上回る金額となっています。
給与所得者の全国平均は約433万円であることを考えると、神奈川県の看護師の平均給与はかなりの高水準にあるといえます。

神奈川県内の看護師・准看護師の求人を見ると年2回の賞与がある職場が多く、安定した賞与の支給が平均年収の底上げにつながっています。月給・時給ベースでも高水準であるため、パートとして働きたい人にも神奈川県はおすすめです。

特に、医療法人や社会福祉法人などが運営する病院は給与が高い傾向が見られます。こうした職場は社保完備や交通費全額支給など、福利厚生も充実していることが多いです。

神奈川県は東京都に隣接していることもあり、横浜や川崎など、都内にアクセスしやすい地域の人は東京の職場を選ぶ傾向にあります。東京都に優秀な人材が流れることを防ぐために、都内より条件のよい求人情報を出している施設は多く存在します。
経験者はもちろん、未経験OKの勤務先でも思わぬ好条件の求人が見つかることもあるため、神奈川県の看護師求人は狙い目といえます。

3. 神奈川県が進める看護人材の支援・取り組み

神奈川県は東京都にアクセスしやすいという土地柄、看護スタッフの流出による人手不足が起きている状態です。そこで、県が看護師の育成をサポートし、県内の看護職に従事する優秀な人材を確保しようという制度が設けられました。
ここでは、神奈川県の代表的な2つの取り組みを紹介します。

3-1. 神奈川県看護師等修学資金

神奈川県看護師等修学資金は、卒業後は神奈川県内で看護職として働く意思のある学生に、修学資金を貸与する制度です。

貸付は所得制限なしの一般修学資金と、所得制限ありの特例貸付修学資金の2種類があり、それぞれ月額の貸付金額が異なります。神奈川県看護師等修学資金制度は給付ではなく貸付のため、卒業後に全額返済する必要がありますが、特例により返還免除を受けることもできます。

神奈川県看護師等修学資金の貸付条件や応募資格は以下の通りです。

3-2. 神奈川県保健師助産師看護師実習指導者講習会

神奈川県保健師助産師看護師実習指導者講習会は、看護基礎教育の向上を目的に、質の高い指導者を養成するための講習会です。

講習会は神奈川県内の大学などの各施設で随時実施されています。受講資格や募集人数は主催者によって異なるため、受講を希望する各施設の募集要項の確認が必要です。

神奈川県保健師助産師看護師実習指導者講習会の概要は以下の通りです。

4. 【神奈川県】看護師の求人が多いエリア

神奈川県は、横浜市・川崎市・相模原市の3つの政令指定都市を有している全国で唯一の県です。横浜市・川崎市・相模原市は人口が多く、看護師が活躍できる施設の数も豊富であるため、看護師求人の多さでは東京に引けを取りません。

横浜市・川崎市・相模原市それぞれのエリアの求人情報の特徴は以下の通りです。