今後、高齢者の割合が増加することにより、医療費の増加や労働人口の減少といった問題が出てきます。それにより看護師の配置人数が変更されたり、地域包括ケアシステムが推進される中で、在宅分野に報酬を加算したりと、皆さんが働く職場にも影響が出てくるでしょう。「社会の状況は自分には関係ない」と思うかもしれませんが、実は看護師の働き方や業務内容に関わる部分もあるため、しっかりと状況を知っておくことも大切です。

転職活動においては、自分の考えや希望だけでなく、社会や企業・法人の状況を把握したうえで進めていきましょう。求められる人物像や採用方針など、求人票ではなかなか収集しづらい情報を得ることで、転職活動成功の可能性を高めます。

<転職時期について＞

一般的な傾向として、年度末に退職、1月から転職活動を開始、4月に入職を希望される方が多いですが、可能であればさらに早期にできればもっと早めに開始することをおすすめします。たとえば例えば来年4月の病院求人は、今の時期（6月）でもかなり活性化しているので、ゆとりをもって進めるには今から動いた方が望ましいでしょう。競争率が低い時期に転職活動を始めることは、有利に進めるポイントになるため、キャリアアドバイザーに先に希望を伝えておき、求人が出たら連絡をもらう、というのもおすすめです。

事前準備のポイントとして、ミスマッチが起きないように自己分析をしっかりしておく必要があります。すべての希望条件が叶う求人が見つかるケースは、非常に少ないです。効率的に情報収集を行うためにも、自己分析をして希望条件をまとめ、優先順位をつけておきましょう。

<求人票について＞

求人票には多くの情報が記載されていますが、「どこを見ればいいのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。特に間違いやすいポイントとして「休日・休暇」「給与・賞与」が挙げられます。「週休2日制」と「完全週休2日制」の違いや、年次有給休暇は入職後すぐに取得できないこと、年収と手取りの表記の違いや、入職後の賞与支給のタイミングなど、事前に確認することが大切です。

看護師の活躍の場は多岐にわたるため、就業先も多くの選択肢があります。先入観からNGとしていた就業先も、「自分の希望が叶えられるか」という視点で見てみると、実はぴったりだったということもありますございます。そして、「どういった職場で自分のスキルが活かすことができるのか」を考えたうえで、職場選択をしていくことがおすすめです。

<就業別の働き方について＞

就業先別の働き方として、夜勤がある勤務形態希望の方は病院や施設、日勤のみの働き方が希望であれば、クリニックや在宅医療、という区分けになります。土日休みやお休みが多い就業先がご希望の場合は、訪問看護や企業勤務などがおすすめです。クリニックは、一般診療の場合「中抜け」という時間が発生し、そのぶん退勤時間が通常より遅くなることもありますございます。どのようなライフスタイルで仕事を続けていきたいのか、をよく考えたうえで検討していきましょう。

就業先別の魅力と大変なことについてもまとめていきます。病院の場合、臨床経験を養えることや、女性にとっての働きやすさやサポート体制が備わっていることが魅力です。一方で、基本的に夜勤があることや、現場の最前線で医療を行うことが負担だと感じることもあるでしょう。

クリニックの場合、診療日が決まっているため規則的に勤務することができます。ただし、病院に比べるとスタッフの人数が少ないので、有休の融通が効きづらいかないことや、1人の欠員で現場がバタバタしてしまうことするなどのリスクもあります。介護施設は、患者さんに寄り添う看護ができることに魅力に感じる方も多いです。その反面、施設によっては看護業務と介護業務の棲み分けがしきれておらず、看護師が順応するのにが大変なケースもあります。このように、働く職場によってメリット・デメリットはさまざまです。

求人票、法人や企業のWEBサイト、知人からの情報、口コミ、などいろいろありますが、「実際に働いている人の声を拾った上で、確実な情報を収集したい」という方に関しては、まずは転職エージェントに相談してみることをおすすめいたします。マイナビ看護師では、「どんな職場に適正があるのか」など些細な疑問から、一人ひとり個別にサポートさせていただきます。希望に合った求人のご紹介はもちろんですが、「いつ転職すべきなのか」「希望の求人はどのくらいあるのか」など、今後の方向性を含めてお気軽にご相談いただければと思います。