• 2025年3月12日
  • 2025年3月7日

仕事柄気が強くなりがちな看護師。周囲と円滑にコミュニケーションをとるには?

 

看護師は人命第一。ミスは許されないし、常に気を張っているからこそ、どんどん当たりが強くなってしまう…。この看護師さんのお悩みに対して精神科医の井上智介さん、看護師兼ロリータモデルの青木美沙子さん、ブロガーのDJあおいさんがアドバイスします!

今回のお悩みに答えてくれるスペシャリストたち

仕事柄気が強くなりがちな看護師。周囲と円滑にコミュニケーションをとるには?

相談者
環境がひとを育てるとは言いますが、看護師としてどんどん気が強くなっていく自分が嫌になってきました。しかも、周りの看護師ほど割り切れていなくて苦しいです。

看護師という仕事柄、気が強くないとやっていけないところもあるのですが、そもそももっと看護師同士がお互いを大切に扱うコミュニケーションをとれないものなのかと思い悩む日々…。

もちろん優しい看護師も多いですし、人命を扱う仕事柄、気を張っていなきゃいけないのは分かるのですが…。

この仕事についたら「こういうもんだ」と諦めなきゃいけないのが納得いきません。

スペシャリスト3人のアドバイスは?

産業医
井上智介さん
医療職は、命や健康に直結する仕事なので、どうしても責任感から自己主張が強くなる人が多いかもしれません。それでも、自分の気持ちを大切に、周囲と調和して働く方法を模索される相談者さんはとても思いやりがありますね。

 

ただ、「気が強いこと」と「しっかりと自分の意思を持つこと」は違うことを知っていてください。自分の価値観を大切にしつつ他者に優しく接することはできるはずです。

「こういうもんだ」という業界の風潮に流されず、相談者さんが思う「人にされたいコミュニケーション」を、まずは自ら実践してみましょう。例えば、後輩の目を見て「ありがとう」「お疲れさま」と言ったり、廊下ですれ違いざまに挨拶をする時も軽く立ち止まるのもいいですね。

「人を大切にしたい」という信念は医療職の根幹です。その小さな行動の積み重ねが、職場の空気を少しずつ和らげる一歩になります。ただ、時には理想と現実のはざまで疲れることもあるでしょうから、自分をねぎらうことを忘れないで下さいね(by 井上智介さん)。


ロリータモデル・看護師
青木美沙子さん
命に関わる現場で失敗は許されず、かなり緊張感を強いられる仕事なので、気が強い人は多いし、気が強くないとやれない職業だと思います。

真剣に仕事をしていると顔が怖くなるという経験があり、大変な時でもなるべく深呼吸と笑顔は忘れないように心がけてきました。

気の強さがあまり顔に出ないようにすればしんどさは半減すると思います。

とはいえ、看護師として気が強いことは決して悪いことではないので、あまりご自分を卑下せず、プロフェッショナルとして誇りを持つのも大切だと感じました(by青木美沙子さん)。


人気ブロガー
DJあおいさん
気が強い人の気の強さって非言語の部分に現れますよね。

声の大きさや頑なな表情、語気の強さであったり独善的な言い方であったり、メッセージそのものではなく『伝え方』に気の強さが宿ることが多いです。

同じ意見を言うにしても『伝え方』の良し悪しで受け手に与える印象は180度異なります。一方的な物言いでは、その意見が正しくても反感を買ってしまうこともありますし、少しズレた意見であっても伝え方さえ正しければ人は聞く耳を持ってくれます。

言いたいことは言うべきではありますが、大事なのはその伝え方。
気が強い人になる必要はありません。ちゃんと言葉で伝えることができる人になってください(by DJあおいさん)。


自分の性格がどんどんキツくなると自己嫌悪に陥ってしまう瞬間もあるかもしれません。ですが、そう思えるのは相談者さんが人のことを考えられる優しい証拠。相談者さんのお悩み解決の一助になれていれば幸いです。それではまた次のお悩みでお会いしましょう。

企画・構成/藤田佳奈美(TAC企画)

井上智介さん
産業医/精神科医/yahoo!ニュース公式コメンテーター
島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては、毎月30社以上を訪問。著書に「職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全」(大和出版)など。

青木美沙子さん
ロリータファッションモデル / 看護師 / 日本ロリータ協会会長
雑誌「KERA」「姉ageha」でロリータモデルをしつつ正看護師としても働く。2009年、外務省任命カワイイ大使として25カ国45都市以上の国を歴訪。2013年、日本ロリータ協会を設立。ロリータファッションBOOKの発売やプロデュース業も行うなど、精力的に活動している。

DJあおいさん
月間600万PV!の大人気ブロガー。独自の恋愛観と核心をついた鋭いアドバイスで、Twitter合計フォロワー35万人の人気を誇る謎の主婦。女性誌やサイトで連載多数。著書に「キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ! 」(ワニブックス)、「女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋」(KADOKAWA)、「結婚は「だから、好き」より「だけど、好き」。」(幻冬舎)など。

著者プロフィール