今回紹介する「軋轢音」は、呼吸器や整形外科の分野でよく耳にする漢字です。「軋」と「轢」は、「きし(る)」と訓読みでき、「こすれ合って音をたてる」という意味があります。何かの音であることは予想できそうですが……。一体何と読むのでしょうか?
「軋轢音」を使った例文
「軋轢音」が使われるのは、聴診器で患者さんの呼吸音を聴くときや、骨折部位を調べているとき。
例文としては、
「軋轢音が聴こえる。気管支ぜんそくや肺結核を疑うべきだろう」
「膝から聴こえる軋轢音は、変形性膝関節症の症状の1つだ」
「肋骨から軋轢音が確認できた、おそらく肋骨骨折だろう」
などが挙げられます。
診療分野を跨いで使われる漢字「軋轢音」。正解を見てみましょう!
正解はこちら!
正解は「あつれきおん」でした!
呼吸器系の分野では「連続性ラ音の1つ。狭窄(きょうさく)したり、あるいは粘稠な分泌物が貯留した気管支を呼吸気が通過したりするときに聴こえる『ギー、シー』という音」という意味です。
整形外科の分野では「骨折部位を押したときに触知する異常音。骨折端が触れ合って発生する『ギシギシ』または『ボキボキ』という音」という意味になります。読み方と一緒に意味も併せて覚えておきましょう!
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制作:TAC企画