漢字は、組み合わせによって読み方が変わります。なかには普段馴染みのない読み方になるものもあるようです。「悪阻」はそんな漢字の一つ。「妊娠悪阻」などの組み合わせで使います。
もともと「つわり症状が悪化し、全身状態が著しく障害されて治療が必要になった状態」という意味があるこの言葉。いったいどのような読み方をするのでしょうか?
「悪阻」を使った例文
「悪阻」がよく用いられるのは産科や婦人科です。
例文としては、
「水分が摂れず、体重減少も起こしている。悪阻の可能性が高い」
「妊娠悪阻は重篤な合併症を引き起こすことがあるため、慎重に管理する必要がある」
「妊娠悪阻を防ぐためにも、心身の安静や休養が欠かせない」
などが挙げられます。
妊婦さんの身体に大きな負担がかかることが予想される「悪阻」。
「悪」をどのように読むかがポイントです!
正解はこちら!
正解は「おそ」でした!
今回は少し難易度が高かったかもしれませんね。
「つわり」と読むことも実は正解。ですが、「悪阻(つわり)」は当て字に該当するため、通常はひらがなで表記するのが一般的。また、「妊娠悪阻」など「妊娠」が前にあると、この場合の読み方は「にんしんおそ」になります。これはつわりが悪化した状態を指します。
同じ読み方をする医療用語は他にも!
他にも、「悪心(おしん)」や「悪露(おろ)」の「悪」の字も「お」と読む医療用語です。
「悪心(おしん)」は「吐きそうな状態」、「悪露(おろ)」は「出産後から産褥期に、子宮や腟から出る分泌物」という意味があります。どちらも「悪阻」と深く関わる用語なので、あわせて覚えておきましょう!
出典:「おさえておきたい看護用語 聞き言葉・略語・カタカナ語」(エキスパートナース編集部・編/照林社)
制作:TAC企画