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職場で派閥が発生。巻き込まれるのも孤立するのも嫌、一体どう立ち回ればいい……? このお悩みに対して、人気ブロガーのDJあおいさん、作家のワタナベ薫さん、産業医の井上智介さんらスペシャリスト3人がアドバイスします!
イラスト:菜々子
今回のお悩みに答えてくれるスペシャリストたち
職場の派閥で板挟みに。「あなたはどっち派?」と聞かれたらどうするべき?
入職して早々、職場に派閥があることが判明しました。
派閥のメンバー同士が同じシフトの時は、「結局あなたはどっち派なの?」と双方から聞かれ、正直自分にとってはどうでもいいのですが、どう対応するのがベストなのか悩んでいます。孤立するのはなるべく避けたいです。
転職も考えましたが、担当のエージェントからは「1年はいた方が次の転職に響かなくて済む」と言われました。この職場で波風立てず穏便に過ごすにはどうしたらいいでしょうか。
出典:マイナビ看護師
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スペシャリスト3人のアドバイスは?
派閥に属してしまう人は、孤立を恐れている傾向にあるのですが、派閥に属さない人は“派閥に属さないという派閥”に属していて、それは孤立ではありません。
むしろ、仲間意識が仲間外れを作り出してしまうので、孤立してしまう恐れがあるのは、どちらかと言えば派閥に属してしまった方。
仲間意識からの同調圧力に従わないと、派閥内で孤立してしまうのです。恐ろしいのは、仲間外れにされたからといって派閥から追放してくれるわけではないということ。どこにも逃げられないんです。
一方で、“派閥に属さない派閥”はソロ活動が主な人たちの集まりですから、それほど他人に干渉することもないし、他の派閥とバチバチやり合うこともないし、一致団結するための飲み会もない。
「困ったときは助けますよ」的な緩い結束で結ばれているだけなので、“派閥に属さない派閥”の仲間意識は必要最低限。だから仲間外れも生まれないんですよ。
孤立を恐れているのならむしろ派閥に属さない方が得策。「ひとり」と「独り」は違いますからね(by DJあおいさん)。
どこの職場でもこのような問題はありますよね。
しかし、相談者さんが“正直自分にとってはどうでもいいこと”とおっしゃってる通り、ぜひとも、そのスタンスを貫いてみてください。
中立でいることが一番問題に巻き込まれません。A派閥についたらB派閥から悪く思われ、B派閥についたらA派閥に悪く思われます。
波風立てずに穏便に過ごすためには、中立であることに加えて、どちらの人々に対しても礼儀とマナーを持って尽くすこと。そして、一番大切なことは、仕事に集中していることです。平常心を心がけてみてくださいね(byワタナベ薫さん)。
相談者さんのなかでは「どちらの派閥にも興味がない」という答えが出ていてよかったです。職場の空気に飲まれないように、ぜひその気持ちを大切にしてください。
むしろ、思い切って“どちらの派閥にも所属する”くらいの気持ちで過ごしてみるのがオススメです。
これは八方美人になるのではなく、みんなと分け隔てなく接することを意味します。「どっちが正しい?」ではなく「どっちも正しいよね」と、のらりくらりと全ての派閥を肯定するスタンスで接することが穏便に過ごすコツです。
たとえばA派閥からB派閥のグチを言われても「それはしんどいですね」のようにB派閥を否定せずにA派閥に寄りそった対応をしてください。
「結局どっちの味方なの?」と迫られたときは「私はどっちの味方とかではなく、みんなと仲良くやりたいと思ってるだけですね」と笑顔で素直な気持ちを伝えたらいいのです(by 井上智介さん)。
三者三様のアドバイス、いかがでしたか? 組織の中で働く以上、上手い立ち回りをしておきたいもの。そのためには、誰かに合わせるのではなく、自分の意志を持ちつつ程よい距離感を保つことがポイントのようです。相談者さんのお悩み解決の一助になれていれば幸いです。それではまた次のお悩みでお会いしましょう。
企画・構成/藤田佳奈美(TAC企画)
DJあおいさん
月間600万PV!の大人気ブロガー。独自の恋愛観と核心をついた鋭いアドバイスで、Twitter合計フォロワー35万人の人気を誇る謎の主婦。女性誌やサイトで連載多数。著書に『キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ! 』(ワニブックス)、『女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋』(KADOKAWA)、『結婚は「だから、好き」より「だけど、好き」。』(幻冬舎)など。
ワタナベ薫さん
株式会社WJプロダクツ代表取締役
メンタルコーチ、作家。国内最大級のオンラインサロン運営やコーチング養成スクール運営など。女性たちの悩みを解決すべく人生を謳歌する方法を発信している。自身がプロデュースした手帳『人生が変わる未来手帳』ほか、著書多数。
井上智介さん
産業医/精神科医/yahoo!ニュース公式コメンテーター
産業医・精神科医。大阪府在住。島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては、毎月30社以上を訪問。すべての人に「大ざっぱ(rough)」に「笑って(laugh)」人生を楽しんでもらいたいという思いから「ラフドクター」と名乗り、赤縁の眼鏡、金色のアフロヘアと白衣姿でSNSや講演会などで心をラクにするコツや働く人へのメッセージを積極的に発信中。著書に『職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』(大和出版)など。