• 2021年11月24日
  • 2021年11月24日

看護師の3Kとは? 9Kや変わりつつある定義についても解説!

 

看護師が3Kといわれている理由を知りたい方は、多いのではないでしょうか。また、そもそも3Kという言葉自体を知らない方もいるでしょう。3Kは「きつい」「汚い」「危険」を意味する言葉です。

この記事では、看護師の仕事が3Kといわれている理由を解説。9Kや新たな解釈の3Kについても紹介しているので、ぜひご一読ください。

看護師の3Kとは?

3Kとは「きつい」「汚い」「危険」を意味する言葉です。3つの言葉を「Kitsui」「Kitanai」「Kiken」とローマ字にしたときに、すべての頭文字がKであることから3Kと呼ばれています。

3Kは一般的に労働環境が良くない仕事を表す際に使われる言葉で、対象となる業界は介護業界や建設業界、清掃業界などです。看護師も3Kの仕事といわれています。
以下では、看護師の3Kについて解説します。

きつい

看護師の仕事は、体力的にも精神的にもきついといわれています。
病棟に勤務する看護師が日常的に行う業務として、移乗介助や体位変換、入浴介助などがあります。これらの業務は、患者を抱きかかえるため力が必要です。特に腰への負担が大きいため、腰痛に悩む看護師は少なくありません。また、看護師の勤務は2交代制や3交代制が基本です。生活リズムが乱れるので疲れやすく、きついといわれています。

さらに、看護師の仕事には精神的なきつさもあります。
小さなミスが大きな医療事故に繋がる可能性もあるため、業務中は気が抜けません。インシデントを起こさないよう、つねに神経をとがらせて業務を行っています。

汚い

看護師は痰の吸引やおむつ交換、ストーマの交換、ドレーンの廃液処理などを行います。これらの業務は病棟や施設で働く以上、避けて通れません。

特に高齢患者や認知症患者が増加している近年は、排泄処理をする機会が増えているようです。ときには、ベッドの上や廊下といったトイレ以外の場所で排泄をしてしまう患者もいます。「仕事だから」と割り切っていても、汚いことに変わりはありません。毎日やっているうちに慣れてしまったという人もいれば、どうしても苦手意識が抜けないという人もいます。

そのため、おむつ交換やドレーンの廃液処理をやりたくないという理由で、クリニックに転職する看護師もいるようです。

危険

看護師の仕事は危険と隣り合わせです。
看護をしていると飛沫感染や接触感染、血液感染など、感染症にかかるリスクがあります。実際に、2019年の年末頃から全世界的に大流行を引き起こした「新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)」に罹った患者の看護を行い、感染した看護師もいます。

また、患者の暴力による危険もあります。認知症や精神障害などの疾患により、患者が暴力的になることがあるのです。これらの暴力は疾患により引き起こされるため、仕方がないと思ってしまう看護師は多いでしょう。しかし、危険なことに変わりはありません。

看護師は9Kともいわれている?

看護師の9kを感じている看護師

前述したように、看護師の仕事は「きつい」「汚い」「危険」の3Kといわれていますが、さらに「規則がきびしい」「給料が安い」「休暇が取れない」「婚期が遅い」「化粧がのらない」「薬に頼って生きている」の6Kを加えた「9K」であるという声もあります。

もともと、看護師の仕事は9Kであると訴えたのは、日本医療労働組合連合会のナース・ウェーブ行動です。9Kは1992年のユーキャン新語・流行語大賞の表現部門で銀賞を受賞しました。

以下では、「規則がきびしい」「給料が安い」「休暇が取れない」「婚期が遅い」「化粧がのらない」「薬に頼って生きている」の6Kについて紹介します。

規則がきびしい

勤める医療機関や施設によって異なりますが、看護師は規則がきびしいといわれています。なかには、「髪の毛を染めてはいけない」「パーマをかけてはいけない」「靴下は白」「前髪は目にかからない長さにする」といった決まりがある勤務先もあるようです。

すべての医療機関や施設で規則があるわけではありません。髪型やメイク、服装などに決まりはなく、自由という勤務先もあります。しかし、患者やその家族に安心して治療を受けてもらえるように、清潔感や安心感、馴染みやすさを意識した身だしなみを心がけることが大切です。

給料が安い

一般的に看護師の給料は高いイメージがありますが、実際に働いている看護師たちは自分たちの給料を安いと考えているようです。

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、一般労働者の平均給料が30万7,700円なのに対し、看護師の平均給料は33万8,400円です。一般労働者に比べ、看護師のほうが3万円ほど高い給料を得ています。この結果だけを見ると、やはり看護師の給料は高いといえるでしょう。

しかし、看護師の勤務には夜勤があります。夜勤は不規則で体力的にも精神的にも負担がかかるものです。また、3Kの項目でも述べたとおり、看護師の仕事はきつい・汚い・危険な仕事といわれています。そのため、看護師自身は業務内容に対して、割に合わない給料だと考えているようです。

【参照元】

厚生労働省

休暇がとれない

日本看護協会の「2020年病院看護実態調査」によると、看護師の有給休暇の取得率の平均は60.5%でした。一方、厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査」によると、一般労働者の有給休暇の取得率は56.3%です。そのため、有給休暇に関しては看護師は比較的取得できていることがわかります。

しかし、看護師の勤務は基本的にシフト制なので、希望の休みが取れないことがあります。とくに人手不足に悩んでいる医療機関や施設では、希望休が取りにくいでしょう。看護師同士で休みの希望日が重なると、譲らなければならないこともあるようです。

【参照元】

日本看護協会

厚生労働省

婚期が遅い

厚生労働省の「年齢別未婚率・有配偶率」によると、看護職の有配偶率は20歳から24歳までが4.2%、25歳から29歳までが24.3%、30歳から34歳までが46.9%、35歳から39歳までが56.5%でした。40歳までに結婚している看護職は約半分の割合です。

一方、一般女性の有配偶率は20歳から24歳までが10.4%、25歳から29歳までが38.2%、30歳から34歳までが62.7%、35歳から39歳までが72.4%と、40歳までに約7割の人が結婚しています。50代になると有配偶率にほぼ差がなくなることから、看護職は一般女性に比べて晩婚傾向にあることがわかります。

看護師が晩婚傾向にあるのは、安定した収入を得ていることが理由として考えられるでしょう。収入が少ないと将来の生活に不安を感じて経済的に安定したパートナーと結婚したいと考える人もいますが、看護師は比較的高い収入を得ています。

また、看護師は就職してからも知識やスキル習得のための勉強が欠かせません。スキルアップのために認定看護師や専門看護師、助産師の資格を取得する人もいます。女性の場合は結婚をして出産や育児となると、キャリアが途絶えてしまいます。そのため、キャリアのことを考えて結婚に踏み出せない看護師もいるようです。

【参照元】

厚生労働省

化粧がのらない

化粧がのらない主な原因は、乾燥や肌荒れなどです。
保湿などのスキンケアがしっかりできていなかったり、食生活が乱れていたりすると乾燥や肌荒れを引き起こしてしまいます。また、肌の新陳代謝(ターンオーバー)は、睡眠中に活発に行われます。睡眠不足が続くと新陳代謝の周期が遅くなって古くなった角質が肌の表面に残るため、肌内部への水分補給がうまくできず乾燥したり、肌荒れを起こしたりするのです。

看護師は夜勤でしっかり眠れない日があり、生活も不規則になりがちです。さらに、疲れて帰ってきているので、メイク落としやスキンケアをしっかり行わないという人もいるでしょう。そのため、乾燥や肌荒れによって肌のキメが乱れてしまい、化粧がのらないと悩む看護師は多いようです。

薬に頼って生きている

看護師は人手不足の背景もあり、なかなか休めないのが現状です。そのため、多くの看護師は多少の体調不調であれば薬を飲んで出勤します。

看護師の勤務は基本的にシフト制のため、一人でも欠勤者が出てしまうと出勤している人に負担がかかります。とくに夜勤は人数が少ないため、欠勤者が出ると別の看護師を出勤させることもあるようです。休みたくても休めないという状況から、看護師は薬に頼って生きているといわれるようになったようです。

3Kの定義は変わりつつある

3Kの新しい解釈を実感している女性看護師

ここまで3Kや9Kについて解説してきましたが、いずれもネガティブな意味を持っていました。しかし、近年はこれまでの3Kとは異なり、新しい解釈がされ始めています。

たとえば、「感謝」「関心」「共有」の3Kです。

  • 感謝:周囲の人に感謝の気持ちを持って接する
  • 関心:人や物事に関心を持って些細な変化に気付く
  • 共有:気付いたことを周囲の人に共有する

この3Kは、看護師の働き方をポジティブに表しています。前向きに働くための指針ともいえるでしょう。

また、「感謝」「感動」「貢献」といった3Kもあります。

  • 感謝:患者やその家族から感謝される
  • 感動:赤ちゃんの誕生や患者の回復に感動する
  • 貢献:患者の治療に貢献する

この3Kは、看護師の仕事の魅力を表したものです。
上記どちらの3Kもこれまでのネガティブな内容とは異なり、ポジティブな意味を持っています。これらは「新しい3K」や「ネオ3K」と呼ばれています。

まとめ

看護師は、3Kや9Kといわれるほど大変な仕事です。実際に働いていて、「大変」「つらい」と感じる場面は多いでしょう。しかし、看護師は専門性の高さから需要が高く、転職先を見つけやすいのがメリットです。看護師が活躍できる勤務先は、病院やクリニック、介護施設、保育園、企業、保健所など多岐にわたります。今働いている職場が3Kや9Kに当てはまり、つらいと感じているのであれば転職を考えてみてはいかがでしょうか。

転職をお考えの看護師の方は、マイナビ看護師にご相談ください。
マイナビ看護師では専任のキャリアアドバイザーがお悩みをお伺いし、ご要望に合った職場をご提案いたします。職場の雰囲気や考え方なども熟知しているため、詳しい情報を知ったうえでご応募が可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

著者プロフィール