• 2021年4月16日
  • 2022年5月13日

後輩と性格や考え方が合わないとき

 

経験が増えていくにつれて、後輩の指導や教育に関わる機会も多くなるもの。みなさんは、そうしたときに指導方法やコミュニケーション方法で悩んだ経験はありませんか? 特に、プリセプターとして後輩を指導する際は、責任感が強いほど悩みがちになったりするものです。指導していくなかで「まったく打ち解けてくれない」「そもそもの考え方などが合わない」と感じてしまう場面に、何度も遭遇したりして……。今回は、後輩と「合わない」と感じたときの対処法についてご紹介しましょう。

価値観の違いを理解する

人はそれぞれ考え方や行動に違いがある??。頭ではわかってはいても、「私とは価値観が違う」と感じる人や場面に遭遇すると、ついとまどってしまいます。でも、そういうときに「それは違う」と自分の経験や役割を押し付けようとするのは考えもの。余計に溝が深まるかもしれません。大切なのは「そういう考え方もあるのかも」というように、一度相手を受け入れて、しっかりと話を聞いてみることです。

看護師の世界は、「正解のない世界」でもあるため、そこにはいろいろな意見や考え方があります。ときにはぶつかり合うことだってあるでしょう。でも、どんなときにも絶対に忘れてはいけないのが、「すべては患者さんのためである」ということ。そこさえブレなければ、多少意見が違っていても、相手の考え方に理解を示したり、いい部分を取り入れたりできるのではないでしょうか。また、明らかな間違いがない限りは、後輩の意見を受け入れ、任せてみるのも一つの方法。きっとモチベーションアップや自信、そして成長へとつながっていくはずです。

相手の良い部分を見つけるように意識する

そもそもの話ですが、性格や考え方の違いというのは誰にでもありますよね? こちらが気の合う人だと思っていても、実は「相手が合わせてくれているだけ」ということもあるかもしれません。だからこそ、人間関係を良好にするには、相手に歩み寄り、相手の考えを尊重して意見を否定しないことが大事です。

そのうえで「なぜ性格が合わないと感じるのか?」という根本を見直してみると……。原因は、ほんのささいなことだったり、単なるすれ違いによるものだったりすることも少なくありません。つまり、取るに足らないようなことで、相手の嫌な部分、苦手な部分しか見えていなかったりするわけです。そうならないためにも、日頃から「相手の良い部分」を見つけるように意識してみてください。それだけで、今までとは違った面が見えてくるかもしれませんよ。

意見が違っても感情的にならない

意見が食い違ったり、考えが合わなかったりすると、どうしても感情が表に出てしまうものですが、そこで感情的になるのは避けましょう。反射的な言動が出やすくなって、最悪の場合、人間関係を破綻させてしまう恐れがあるからです。また、イライラした感情は相手に伝わりやすいので、本音を引き出すどころか、しっかり話し合うことすらできなくなります。

イライラを感じる引き金は、「価値観の違い」や「自分の期待」にあるといわれています。たとえば「こうあるべき」という考えの裏には、きまって自分の価値観や期待が含まれているもの。そこを否定されたように感じると、イライラや怒りといった感情が生まれてくるのです。となれば、大事なのはやっぱり「自分と相手との違い」を認め、受け入れること。イライラや怒りの感情をコントロールするのは簡単ではありませんが、「すべては患者さんのためである」という言葉を胸に、できる限り冷静に対処することを心がけてください。

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