• 2020年3月3日
  • 2022年5月11日

看護師のリーダー業務のコツ。辛いと感じる人には「○○力」が必要

 

看護師のリーダー業務のコツ。辛いと感じる人には「○○力」が必要

看護師のリーダー業務が辛いと感じている人は少なくありません。リーダー業務を行ううえで、大切な能力やはさまざまあります。今回はその中でも、業務全体を見渡したうえで采配を振るために必要な能力やコツについてご紹介します。

看護師のリーダー業務において想定力は重要

看護師のリーダー業務を行うにあたり、必要な能力は「想定力」です。想定力とは「こういう場合はどう対応するか」を可能なかぎり、推測する力であるといえます。
私が「想定力」を鍛えたきっかけは、「こういう場合は、これでいいんだよね?」などと想定外の質問をまわりの看護師にされ、明確な返答ができずに何度も不安になった経験からです。

例えば、医師から「水分のみ可」という指示を受けたとき「じゃあ、炭酸はいいの?」「飴は溶けると水分になるからいいんだよね?」と聞かれたとき、あなたは自信をもって返答できますか?

リーダー業務を担当していた若いときの私は、スタッフからの何気ない疑問に「そんなことまでいちいち確認しなきゃならないの?」「細かいな……」と不満に思うことも多々ありました。しかし、「大丈夫とは言い切れない……たぶん、いいとは思うけど……」と伝えつつ、明確な返答ができない自分を歯がゆくも感じていました。

振り返ってみると、そういった環境があったからこそ、起こりうる可能性をさまざまな角度から考え、確認する習慣がついたと感じています。

また、ありとあらゆる事態を想定して、医師や看護師に先回りして確認することができたので、あいまいで不安な状態のまま看護をすることが極端に減りました。この積み重ねが自分の看護に対する自信や、患者さんやスタッフからの信頼を得る重要な鍵になったとも思っています。

看護師のリーダー業務に必要な想定力を鍛えるコツ

看護師の想定力は一朝一夕で身につくものではありません。リーダー業務の経験によってある程度は身につきますが、経験待ちの状態は受け身になりやすいのでおすすめしません。

リーダー業務に必要な想定力を身につけるためのコツとして、日ごろから意識する必要があるのは「自分ごと」として捉えることです。「自分が困らないために」と考える視点が結果的に患者さんの安全につながります。

私が、日ごろから想定力を鍛えるきっかけづくりとして行っていたのは、「医師の指示」に着目することです。例えば、医師からの指示で選択肢がひとつしかなかった場合、遂行して効果が得られなかったときはどうすればいいのかなど、常に選択肢が広がるように意識をしていました。

特に夜勤業務を行う場合、夜間は医師と連絡がつきにくいことも多々あったため、常に「もしも不測の事態が起こったら」という視点で考えることを習慣化していきました。
すると、意識をしなくても自然と疑問が浮かび上がるようになり、対応もスムーズになりました。

また、人間はまわりの環境から受ける影響が強いことも頭に入れておくことが必要です。 「別にいいんじゃない? 患者さんが死ぬわけじゃないし」「そのくらい大丈夫だよ」など、甘い考え方やなれ合いの強い環境に慣れすぎると、危機管理ができなくなり、なにかが起こったときに対応する瞬発力が鈍くなりやすいので注意が必要です。

看護師のリーダー業務を行うコツとして、日ごろから「自分が責任をもって業務を行うためにはなにが必要か」を意識していきましょう。

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