復職したいと思いつつも、目の前に立ちはだかる三大不安要素 ①「パソコンスキル」、②「仕事と家庭の両立」、③「ブランク」 がネックとなり復職を断念してしまう人は少なくありません。今回は復職をするにあたり、苦手意識を感じている人も多いこれらの要素の解決策をご紹介します!
三大不安要素①最初の難関「パソコンスキル」
「紙カルテ」からの移行が進み、今や「電子カルテ」の時代です。ブランクの年数によっては、電子カルテに触れたことがないという方も少なくありません。パソコン操作に苦手意識があったり、今から新しいことを覚えるのは大変だと感じたりする人もいるのではないでしょうか。中には、「どこの病院でも今は電子カルテだし……」と復職自体を断念したり、パソコン操作をする必要のない病院にこだわるなど復職先の選択肢を狭めたりしている方もいるかもしれません。
実は私自身も、パソコン操作のない復職先を探していた一人でした。今ではたいていの操作ができるようになりましたが、当時はキーボードを打ち間違えただけで冷や汗もので、周りのスタッフに助けを求めていました。
そんな私がパソコン操作を覚えたい一心で工夫したことがあります。それは、毎日使用するスマートフォンの文字配列をパソコンキーの配列に変えることです。画面が小さいため指1本での操作になりますが、キーボードの文字配列を覚えることができるので、パソコン初心者の方はここから始めてみるのもおすすめですよ。
三大不安要素②永遠のテーマ!? 「仕事と家庭の両立」
仕事に家事に育児に、フル稼働な日々はストレスを抱え込みがちです。「子どもが大きくなるまでの一時的なことだから」と割り切ろうとしても、やはり毎日のことなので、うまくいく日もあればバタバタとしてしまう日もあります。
だからこそ上手に手抜きをしつつ、ゆとりを持つことが大切です。家事や買い出しは家電やネットスーパーに、食事はお総菜に頼っても良いのです。家事の時間を軽減することで、家族と過ごす時間を持てますよ。
仕事の忙しさから家族への罪悪感が生まれてしまう人もいるのではないでしょうか。ときには仕事終わりの疲れからイライラしたり、不機嫌の延長で夫婦げんかに発展したりすることも……。そのような事態を防ぐためにも、家事に活用できるツールはどんどん取り入れ、家族とのんびり過ごすことを意識しましょう。
三大不安要素③最大の不安「ブランク」
ブランクによる不安は尽きることがありません。特に医療行為に対しては「昔のようにできないかもしれない」と自信をなくしてしまいがち。復職後も、早く仕事の感覚を取り戻そうと一生懸命になる気持ちはわかりますが、焦りは禁物です。慣れないうちからあれもこれもと抱えすぎるとパンクしてしまい、インシデントが発生するリスクもあります。
インシデント発生の要因のひとつとして、ブランクのある看護師の「いまさら聞けない」というプライドがかかわってくることもあります。ですが、医療は日々進化していて過去の知識や技術とは異なっている場合があります。分からないまま仕事を進めることでインシデントが発生する危険性があるため、分からないことやできないことは周りにきちんと伝え、一から学びなおす姿勢を心がけましょう。
復職直後からなんでもできる人はいません。それならば「できない」「分からない」ことを伝えて学び直したほうが、効率の良い復職が期待できます。まずは仕事の感覚を取り戻すことを目標に、長い目で取り組んでいきましょう。
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