注射や採血は痛みをともなうぶん、不安をもつ患者さんも少なくありません。患者さんが安心して注射・採血を受けられるようなコミュニケーション方法についてご紹介します。
一動作ごとに声かけを
たとえ注射や採血の経験が豊富な患者さんでも、看護師からの声かけが少ないと不安を感じます。
「血管がよく見えるように腕を縛ります」「採血するところを消毒しますね」「針を刺しますよ」など、ひとつの動作を行う直前に声をかけるように心がけましょう。
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異常がないか、患者さんをよく観察する
異常の早期発見や予防に努めることは、患者さんにとっても「きちんと確認してくれている」という安心感につながります。全身の観察と確認をしながら適宜、声かけをしましょう。
【確認内容】
薬剤の注入によるアナフィラキシー症状や、穿刺時の痛みに伴う迷走神経反射の有無
【声かけの例】
「ご気分は悪くないですか?」など
【確認内容】
穿刺にともなう神経症状の有無
【声かけの例】
「指先などにしびれはありませんか?」など
【確認内容】
アルコールアレルギーの有無
【声かけの例】
「アルコール綿でかぶれたことはないですか?」など
看護師の声かけひとつで、患者さんの気持ちは大きく左右されます。日ごろからていねいな対応を心がけ、少しでも患者さんの不安を取り除いてあげられるといいですね。
文:看護師 坂口千絵