• 2022年8月26日
  • 2023年1月17日

吉沢亮が若き小児科医を熱演『PICU 小児集中治療室』

 

搬送に時間を要する広大な北海道で、一刻を争う危機に見舞われた幼い命を必死に助けようとする若き医師が、日本中を感動の涙で包み込む!2022年10月にスタートする月9ドラマ『PICU 小児集中治療室』、その見どころをご紹介します。

『PICU 小児集中治療室』

フジテレビ系 毎週月曜 午後9:00~9:54放送(2022年10月スタート)
※公式サイトはこちら

本作の脚本を手がけるのは、『アライブ がん専門医のカルテ』(2020年)で第9回市川森一脚本賞を受賞した倉光泰子。『監察医 朝顔』で東北を舞台に命の物語をつむいできたスタッフ陣が、今作では北海道に舞台を移し、連続ドラマ初となる「知られざるPICUの世界」を完全オリジナル脚本で描きます。

主演を務めるのは、大河ドラマ『青天を衝け』(2021年)で主人公・渋沢栄一の生涯を見事に演じ切り、「平成生まれ初の大河主演」としても脚光を浴びた吉沢亮。自分の非力さに打ちのめされ、傷つき、それでも涙をぬぐい、幼い命を必死に助けようとする若き小児科医を熱く演じます。

広大な北海道で1秒でも早く救急搬送するには?

吉沢亮演じる志子田武四郎は、北海道で生まれ育った不器用で純朴な「どさんこドクター」。この駆け出しの小児科医が、ある日、勤務先の病院に新設されたPICUへ異動することに。しかし、立ち上がったばかりのPICUは圧倒的な人材不足で、急患を受け入れられる状態ではありません。さらに、人々を魅了してやまない美しい大地は、広大すぎるがゆえに搬送までに長時間を要することも。一刻を争う急患にとっては残酷な土地でもあります。

そうした状況で出会ったのが、日本各地でPICUの整備を推し進めてきた小児集中治療のパイオニア・植野元(うえの・はじめ)。陸路での迅速な搬送が難しい北海道で医療用ジェット機を使って1秒でも早く搬送するため、そしてどんな状況のどんな子どもでも全員を受け入れられるPICUを作るために奔走する彼らの姿から、一瞬たりとも目が離せません。

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PICUという戦場で看護師はどう闘う?

PICU(pediatric intensive care unit)は小児専門の集中治療室で、いわば「子どものためのICU」。対象は、高度かつ集中的な治療が必要とされる、おおむね15歳以下の子どもたちです。小児集中治療を専門とする医師や看護師が各専門分野のスタッフと連携し、タイムリミットと闘いながら、重篤な子どもの尊い命を救うために命懸けで治療に当たっています。

日本は先進国でありながらも、小児死亡率の高さが深刻な課題の一つ。今作の医療監修を務める浮山越史医師(杏林大学医学部教授/日本小児救急医学会理事)は、「全国的に見ると(PICUの整備が)不十分なところがあるのも事実」と語っています。手に汗握る緊迫感の中、看護師がどんな役割を果たすのかにも注目したいですね。

PICUという名の戦場で命のリミットと死闘する医師、尊い小さな命、そしてその家族――。時に目を背けたくなるほど残酷な現実に、登場人物たちはどう向き合っていくのかも見どころです。現場に身を置くと、「生きるとは」「命とは」「家族とは」といった命題に直面したり、自分の無力さに打ちのめされたりすることもあるでしょう。
本作の中でも、「志子田くんにとって医者の仕事って何なの?」と植野から問われる場面が出てきます。志子田が愚直に医師という職業に向き合っていく姿を見ながら、きっと皆さんも看護師を志したときのキラキラした気持ち、イメージしていた看護師像、理想と現実のギャップに悩む日々を思い起こすはず。小児医療の現状に触れながら、看護師としてのやりがいを再認識できる時間になること間違いなしです。

主人公の紹介とキャストのコメント(抜粋)

PICUでもがきながら成長していく小児科医・志子田を演じる吉沢亮。(提供:フジテレビ)

■志子田武四郎(しこた たけしろう)役:吉沢亮

北海道で生まれ育った27歳の小児科医。幼い頃に父を亡くし、女手一つで育ててくれた母・南(みなみ)と二人暮らしをしている。母思いで料理上手、家事全般もそつなくこなす優しい青年だが、大事な場面で不器用さを発揮することも。実家から通える病院であれば何科でもいいと考え小児科医になったという経緯がある。
ある日、勤務先の病院に新設されたPICUに異動となり、そこで小児集中治療のパイオニア植野元と出会う。「日本一広大な自然を相手に、医療用ジェット機を運用した日本屈指のPICUを作る」という確固たる覚悟を持ち、東京からはるばるやってきた植野との出会いが、武四郎の小児科医人生を大きく変えていくことになる――。


■コメント
命とどう向き合うか。人の死から何を学ぶのか。そんなシンプルでありとても深い、普遍的なテーマになんの小細工もなく真っ正面から向き合う作品になると思います。人の命を救うのは神様でもスーパーマンでもない。救う側の人間としての未熟さ、葛藤などを丁寧に描ければ」(吉沢亮)

一般的にはまだまだ認知度が低いといわれるPICUですが、本作をきっかけに広く知れ渡り、全国あまねく子どもたちが恩恵に与ることを祈りたいところです。また、現実世界で日々格闘している医療従事者が志子田の物語を通していま一度気持ちを奮い立たせることができるという意味でも、本作は看護師を含めた「本職」の皆さんにチェックしていただきたいドラマです。

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文:ナレッジリング(看護師/保健師:朝倉奈津子)

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