• 2022年3月23日
  • 2022年3月23日

白衣はさらに進化する! 医療現場のニーズに応える最新ユニフォームの『総合展示会2022』レポート

 

医療・介護などの現場で働く人の仕事を支える白衣やユニフォーム全般を手がける住商モンブラン株式会社(本社・大阪市中央区)が、2022年2月3日(木)、4日(金)の2日間にわたり医療制服の展示会を開催しました。

医療現場で働くみなさんにとって、制服は大事なパートナー。機能性はもちろんですが、デザイン性も重視するのが今のトレンド! ここでは、2日目のイベントを詳しくレポートします。 (1日目の様子はこちら

医療・介護・飲食業界に特化した老舗白衣メーカーの手がける新作ユニフォームが勢揃い

「軽い」「伸びる」「色褪せない」新開発素材を使用したスクラブ。機能性はもちろん着心地の良さにもこだわった最新スクラブ

展示会「総合展示会2022」を主催した住商モンブランは、1950年に白衣メーカー向けの生地問屋として設立されました。「誇りと信頼をもたらすユニフォームを提供する」ことを経営理念とし、現在では医療・介護用ユニフォーム以外にも、飲食業界や食品工場といった幅広い分野・業界のユニフォーム開発・販売を手がけています。

展示会は、「白衣が人を絆(つな)ぐ」というテーマで、働く人たちが安全かつ快適に仕事ができるようにという想いを込めて開催。 最新の医療制服がずらりと並ぶ展示会場では、あらゆるニーズに応える製品を取り揃えていました。独自の技術で開発されたモンブランオリジナルブランドから、アシックスやローラアシュレイといった有名メーカーの新作医療制服まで、その種類の豊富さや進化した機能性に、来場した医療・介護業界関係者は驚きを隠せない様子でした。

こだわりの機能が満載された仕事のパフォーマンスを高めるユニフォーム

なかでも注目は、「軽い」「伸びる」「色褪せない」というコンセプトで展開する、モンブランオリジナルのスクラブ3種。

着心地◎&動きにフィット【HYPER SCRUB】

顔まわりのカラーアクセントは引き締め効果も。ディテールのこだわりも感じられる

従来品の約3倍のストレッチ性を実現した「HYPER SCRUB」シリーズ。開発に2年を要した素材「ハイパーストレッチトリコット」を使用し、ストレッチ性と制電機能を両立させました。体の動きに自然に寄り添い、腕を上げたときのズレ上がりがないことや、着脱のしやすさも嬉しいポイント。

デザインにもこだわりが。ストレッチ性を活かすために、従来のスクラブによく見られる切り替えを極力減らし、背中周りの肩甲骨にあたる部分などが動かしやすくなっています。両サイドのポケットも、上から縫い付けてあるタイプではなく、袋が内側にある仕様に。物を入れたときの膨らみが患者さまにぶつかることもなく、見た目の気崩れも目立たないので、スッキリとした印象を保てます。 フロントジップタイプの襟付きタイプと、男女兼用のプルオーバータイプ、襟なしのタイプ(メンズ・レディース)の3つのパターンを展開。やわらかな肌ざわりと、伸びやかな履き心地が魅力のパンツ(男女兼用・4色)も。

ワキ下にマチを入れているので、腕の上げ下げがスムーズ(写真左)。小物が整理しやすいダブルポケットを搭載(写真右)

想像を超える“軽さ”を実現【LIGHT SCRUB】

モンブラン史上最軽量を実現! 薄くてもシワになりにくいという点もポイント

一般的なスクラブの重さは200g程度ですが、この「LIGHT SCRUB」はなんと140g! 重さのストレスから開放されるため、肩こりなどの軽減も期待できます。もちろん動きやすさも抜群で、薄くて軽いのにしっかりとしたストレッチ性を兼ね備え、さまざまな動作をスムーズに行えます。

こういった薄い素材は、夏場に汗で張り付いて不快な思いをすることもありますが、「LIGHT SCRUB」ではその心配はいりません。生地の裏側は、凸凹によって肌にまとわりつかない点接触になっていて、さらりとした肌ざわりのまま気持ちよく過ごせます。洗濯してもすぐ乾くので、着替えが多い現場で重宝すること間違いなし!

ブルー、バーガンディ、ネイビー、ピンク、サックス、ミント、ターコイズの7色展開。チームでコーディネートできる多彩なカラーを取り揃えています。

塩素消毒でも色褪せない【TOUGH SCRUB】

繊維内部まで均一に着色されているため、紫外線や塩素の影響を受けても色落ちはほぼナシ!

以前は、病院で使用する衣類はそのまま回収されてクリーニングに出されていました。しかし、コロナ禍で、回収前に病院で一時消毒する必要に迫られた結果、制服の色落ちが目立つようになったそうです。そこで、原料である糸の段階から染め上げることで、色落ちせずにきれいな発色をキープできる「タフトロピカル」という素材を開発しました。

この「タフトロピカル」を使用して作られた「TOUGH SCRUB」は、ウイルス対策にも有効な次亜塩素酸ナトリウムの消毒・漂白に強く、コロナ禍の今だからこそ安心して使用できるスクラブとして注目を集めています。さらに、一般的な織物と比べて使う水の量が圧倒的に少なく、CO2排出量を大幅に削減するなど、環境負荷が少ない素材であることも重要なポイント。 シンプルなデザインながら、着脱しやすい肩口スナップ、ストラップのズレ上がりを防ぐホールドループなどのディテールはしっかり押さえています。黒・ネイビー・ワインの3色展開。

進化し続ける医療制服の歴史がよくわかる! 斬新なテーマのファッションショー

今回の展示会では、医療制服の歴史を辿りながら、最新の制服を披露するファッションショーも開催されました。厳かな雰囲気のなか、開始早々昔の映画に出てくるようなクラシカルなナース服が登場し、会場の空気が一変。

高さのあるナースキャップと、たっぷりと生地を使った上品なナース服の組み合わせが時代を感じさせる

ショーが進むにつれて、見覚えのある懐かしいタイプのデザインも登場。白や薄いピンクといった「白衣の天使」をイメージするワンピーススタイルが一般的になり、「看護師といえばこれ!」という印象が定着しました。

徐々に近代的な制服へ。機能性やデザイン性も少しずつ改良を重ね、現在のスタイルへと進化

現在では、スクラブやパンツスタイルへと変化しました。男女ともに着用できるデザインと実用性、ファッション性の高さも人気の理由です。現場の声を取り入れた機能が加わることで、医療従事者が安心して着用できるユニフォームとして一般的にも周知されました。

進化し続ける機能性とデザイン、なにより動きやすさ抜群。これまでにないカラーも多数登場し、着る側にとってもファッションの一部として楽しめる

ファッションショーのラストを彩る新ブランド「O.C.M.D.」の魅力

写真右から持田留衣さん、竹内星菜さん、加田穂乃華さん、乃詠さん、彗さん

ショーのトリを飾るのは、2021年秋に立ち上げた新ブランド「O.C.M.D.」(Osare Company Medical Design、以下「O.C.M.D.」)。とは、株式会社オサレカンパニーと住商モンブラン株式会社が立ち上げた医療制服プロジェクトです。クラシカルなデザインや色合いを基調に、医療学校に通う現役の学生の方々の意見を聞き、着用者に寄り添った動きやすい素材で機能的でありながら、今までにない医療制服を目指して制作しています。

AKB48をはじめ、さまざまなアーティストや2.5次元ミュージカルなどの衣装デザインを手がけるオサレカンパニー。デザイナーの茅野しのぶさんは、「日本人の体型が一番きれいに見える」ことにこだわったって衣装デザインをしています。

もちろん、O.C.M.D.の医療制服にもその要素がたっぷり盛り込まれています。

見た目の可愛さだけではありません。着用する医療従事者の方々にとって、動きやすくてストレスフリーの日常を送ってほしいという願いもこめられています。 ポケットの数や大きさ、インク染み防止用特殊素材の使用、2段階の調節可能なウエストベルトなど細部にまでこだわった機能性や、着用者にストレスを与えない着脱のしやすさ、丈つめ不要のおしゃれなクロップド丈の採用などからもうかがえます。

チラリと見える足首がスッキリとした印象。ジャケットの高めのウエストベルトは脚長効果も

軽やかに揺れる裾が爽やかな印象を与えるワンピースタイプの制服は看護学生人気No.1

「O.C.M.D.」の最新ユニフォームの着心地は?

高めの位置にデザインされたウエストマークが特徴的なナースジャケットと、アンクル丈のパンツをすっきりと着こなした持田留衣さん。パンツのポケットは大きめで、出し入れしやすく便利だそう。
「昔のナース服の印象と比べて可愛くて、スタイルアップして見えるのがいいですね。さらっとしていて、とても着心地がいいです」(持田留衣さん)

女性らしく可愛らしい印象のAラインワンピースを着るのは竹内星菜さん。ライトグレー、ホワイト、クラシックブルーという少し珍しいカラーバリエーションで、今っぽさも感じられます。
「ポケットの中にもう1段階ポケットがあって、すごい便利だなと感じました。ストレッチ素材ですごい伸びがよくて、着心地もいいです」(竹内星菜さん)

加田穂乃華さんは、ナース服には珍しいオールインワンタイプを着用。着脱やトイレ時にも便利な股下ファスナー仕様なので安心です。同ブランドのリュックを合わせたコーディネートも◎。
「肌触りのいい生地で着やすく、ファッション性もあってとても可愛いと思います。オールインワンですけど、股の部分がチャックで開くので、お手洗いのときも便利ですね」(加田穂乃華さん)

乃詠さんが着るナースワンピースは、シックなデザインとダークネイビーの落ち着いた色使いが目を引きます。高い位置のウエストベルトや白いライン、肩のボタンなど、細部までこだわりが。
「医療制服としては珍しいX型のラインで、スタイルがよく見えるので嬉しいですね。アクセントの白いラインがシャープな印象で、よりスタイルアップも期待できると思います」(乃詠さん)

ウエストを絞ったデザインのナースジャケットを着る彗さん。ボトムはなんとフレアパンツ! スカートのように見えて、動きやすさや安心感が抜群のパンツタイプという斬新な制服です。
「(ショーで着用した)過去の制服に比べて、非常に軽い着心地です。フレアパンツというのも可愛いと思います。パンツのポケットに時計などを引っ掛けられるループがついていて便利だなと感じました」(彗さん)

コンパクトに見えて大容量「リュック(ブラック)」7800円(税別)/O.C.M.D.

すべてのスクラブシリーズに対応しているインナー。しっかり隠れる襟元の角度や、7.2分袖といったこだわりに至るまで計算されつくしたデザイン「インナーTシャツ(7.2分袖)(ブラック、オフホワイト、ワイン、ネイビーの4色)」1800円(税別)/O.C.M.D.

・ブランド名:O.C.M.D.

・ブランドコンセプト:「思い出とともに記憶に残る医療制服」
病で辛い時不安な時、医療従事者の方の優しさに安心し、そして励まされる。
元気になった時思い出すのは、医療制服に身を包んだ優しい笑顔。
そして着用する医療従事者の方々にとっても動きやすくストレスフリーの日常を。
O.C.M.D.は、そんな日常の思い出と共に記憶に残る医療制服を目指します。

医療制服は、現場で働く医療従事者のみなさんにとって大事なパートナーです。だからこそ、できるだけ体への負担が少なく、ストレスを感じさせない機能やデザインであることが求められます。さらに、気持ちが明るくなるような素敵な制服だと嬉しいですよね。
住商モンブランホームページのデジタルカタログでは、今回ご紹介した最新の医療制服以外にも、気になるアイテムがたくさん掲載されています。ぜひチェックしてみてくださいね。

住商モンブラン株式会社

「気品と美しさを兼ね備えた名山・モンブランのように、商品を通じて感動を届ける存在でありたい」という理念のもと、1950年に創業。テキスタイル事業から医療業界、食品業界に対応した白衣ユニフォームへと活動の場を広げ、その“気品を感じさせる独特の白さ”は、清潔さが求められる分野において高い評価を得ている。

大阪市中央区北浜4丁目7番28号 TEL:06-6228-8068(企画開発部)
URL:https://www.scmb.co.jp

撮影/ブライトンフォト(穴沢拓也)
取材・文/ナースプラス編集部

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