• 2021年10月20日
  • 2021年11月4日

新型コロナウイルスワクチン接種担当 河野太郎大臣(当時)、「マイナビ TGC 2021 A/W」で若者に向けてワクチン接種の呼びかけ

 

いまだ新型コロナウイルスの収束が見えないなかではありますが、2021年9月4日(土)にオンラインで毎年恒例の華やかなイベントが開催されました。

人気モデルやタレント、ブレイク中のアーティストなどが多数出演する「第33回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2021 AUTUMN/WINTER」(以下、TGC)です。

今回のTGCには、なんと自民党総裁選出馬でも注目されている新型コロナウイルスワクチン接種担当 河野太郎大臣(当時)が登場。若者世代に寄せられたビデオメッセージも話題になっています。本記事では、そのメッセージの内容を一部ご紹介します。

「若者の祭典でコロナのメッセージ」の理由とは?

TGCは、2005年にスタートしたファッションフェスタ。前回に引き続きコロナ禍のためオンライン開催でしたが、華やかでハッピーなエネルギーを日本全国に発信する貴重な機会となりました。

その中で、河野太郎大臣(当時)が若者に向けてメッセージを寄せたことには大きな意味があるといえます。

若者でも感染率・重症化率が高い新型コロナウイルスの変異種(デルタ株)が登場していることに加え、長引く自粛生活のなかで人々が徐々に街へ繰り出すようになっており、さらなる感染拡大を防ぐためには若者のワクチン接種率を高めることがどうしても必要だからです。

また、妊娠・出産の可能性がある女性ならではの不安や、SNS時代に乗って相次ぐデマ拡散、ワクチン接種希望者が接種したくても予約が取れないといった問題に対して、河野太郎大臣自らがメッセージを発信したことは大きな意味があったのではないでしょうか?

河野太郎大臣のビデオレターと、それに続いて行われたメディア各社によるオンライン取材の内容を、以下にまとめました。

ビデオレター「新型コロナウイルスのワクチンについて新型コロナウイルスワクチン接種担当 河野太郎大臣に聞いてみた!」

――ワクチンの副反応について教えてください。

河野太郎大臣(以下、河野):コロナのワクチンは、打つと熱が出る人がそれなりの割合でいます。だいたい熱が出ても1日か1日半で平熱に戻る人がほとんどですから、熱が本当にきつかったら解熱剤を飲んでいただいて、そんなに怖がらずに打っていただけたらと思います

――ワクチンを打つことで女性特有の問題はありますか?

河野:「コロナのワクチンで不妊になる」というデマが流されましたけれども、それはまったくないということを世界中のあらゆる機関が言っています。わが国でも日本産婦人科学会をはじめ、お医者様の団体が「妊婦さんには積極的に打ってください」というお願いをしているので、妊娠されている方も、いずれ赤ちゃんが欲しいと思っている方も、安心して打っていただけます。

――ワクチン接種はいつまでに終わりますか?

河野:11月の初めごろには終われるようにしたいと思っています。今、1日に120万回くらいワクチンを打っているんですけれども、それが進めば予約なしでも打てるようになってくると思います。そして、11月の初めごろには全員が2回を打ち終われるようにしたい。もう十分なワクチン供給は確保できているので、少し気長に待っていただきたいと思います。

新型コロナウイルスワクチン接種担当 河野太郎大臣オンライン取材(TGCスタッフによる代表質問)

――若者のワクチン接種に関する現状や課題は?

河野:デルタ株が拡大する中で、若い方で「ワクチン接種をしたい」という割合がだんだん増えてきているというのは本当にありがたいことだと思っています。今はまだ1回目の接種を待っている方が、おそらく接種率8割として1800万人くらい日本全体でいらっしゃいます(編集注:2021年9月16日時点の接種率は、1回以上接種者が65.3%、2回接種完了者が53.1%。首相官邸ウェブサイトより)。

1日に約60万回ずつ1回目のワクチン接種が進んでいるので、日本全体では9月いっぱいまで1回目の接種に時間がかかるということになると思います。

自治体の中には早いところと少し遅いところと差があり、なかなか予約が入らないと焦っていらっしゃる方もいると思うんですが、だいたいスピード感として9月いっぱいで1回目が終わる、そういう感覚で少し気長にお待ちいただいて、予約が取れるところがあればどんどん打っていただきたいと思います。

――ワクチン接種の重要性を今の若者へ訴求するために必要なことは?

河野:デルタ株は今までと違ってかなり感染力が強く、若い方も感染しますし、若い方が重症化する割合もだんだん高くなっています。そういう中で、このワクチンを打った方の重症化の割合は非常に低くなっています。そういうデータをしっかりとお示しすることで、若い方にも納得して打っていただけるように情報発信に努めていきたいと思っています。

――若者のワクチン接種を促進するために現在考えていることは?

河野:まだ予約がなかなか取れないという自治体が多いと思います。自治体は重症化する割合が高い、年齢の高い方から順番に打っているところが多いので、まだ若い世代の方はなかなか予約が取れないかと思いますが、例えば大学では大学生に打っていただいています。それから、さまざまな職域接種は年齢にかかわらず打っていただいています。

また、東京・大阪の自衛隊の接種は11月まで延長し、若い世代の接種枠を作ることにいたしました。さらに、それぞれの都道府県、あるいは自治体の大規模接種の中でも若い世代の枠を設けているところがあります。

そうやって自治体でなかなか打てなくてもいろいろなところを探していただければ予約が取れるという状況が少しずつ広がっていきますので、ぜひインターネットの情報などをしっかりと見ていただいて、早く打てるところでワクチン接種をしていただければと思っています。

――現在のワクチン接種状況を踏まえて、今、若者に伝えたいメッセージは?

河野:だんだんと若い方もワクチン接種を自分のこととして考えてくださる方が増えていますし、ワクチンを打ちたいという割合がどんどんと増えています。本当にありがたいと思っています。「なかなか予約が取れないよ」ということがあるかもしれませんが、9月の終わりまでに国民で希望される方が打つために必要なワクチンは日本に入ってくることがはっきりしています。どうぞ気長に、今日明日の予約が取れないから、今週来週の予約が取れないからということであきらめることなく、しっかりとワクチンを打っていただきたいと思いますし、10月から11月の早いうちには希望する日本の皆さん全員が2回打てるというペースで今動いていますので。

そうなると、たぶん今までのように何でも我慢しなければならないという状況から、少しずついろんな活動ができるようになってくると思います。皆さんと一緒にしっかりと協力し合いながらこのコロナを抑えて、もう一度楽しい日を取り戻す。そういうつもりで皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。

ワクチン接種に向けて

いまの時期、看護師の皆さんも、患者さんやご家族との雑談のなかでワクチンの話をする機会も多いのではないでしょうか?

ワクチン接種に不安を抱えている患者さんがいらっしゃった際は、河野太郎大臣(当時)のメッセージや厚生労働省のサイトも参考にアドバイスを伝えてみてくださいね。

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