テレビドラマの鉄板ネタとして毎クールのように登場する医療系ドラマ。本職である看護師の皆さんも、いろいろなツッコミを入れつつ楽しんでいる方が多いのではないでしょうか。
2021年10月スタートの秋の新ドラマも話題作が盛りだくさん。中でも要チェックの医療系ドラマを2本ご紹介します。
ひとつ目はシリーズ第7弾を迎えた『ドクターX~外科医・大門未知子~』。今回は大門未知子と東帝大学病院に、100年に1度のパンデミックが立ちはだかります。
そしてもう1本は、診療放射線技師が主人公のドラマ『ラジエーションハウスII ~放射線科の診断レポート~』。
この2本のみどころを、キャスト・スタッフコメントとともにレポートします!
『ドクターX ~外科医・大門未知子~』
テレビ朝日系 毎週木曜 午後9:00~9:54放送(初回10月14日 午後9:00~10:09)
※公式サイトはこちら
日本にパワーを注入!あの“失敗しない女”が満を持して復活
「いたしません」「私、失敗しないので」という名ゼリフでおなじみの、米倉涼子演じる異色の天才外科医・大門未知子。『ドクターX』は、主人公である大門未知子(米倉涼子)が外科医の本分である手術や治療を成し遂げるため、病院組織で数々の騒動を巻き起こしながらも、一切の妥協を許さず突き進む姿を描いた爽快感満点の国民的人気ドラマです。
2012年のドラマ誕生から10年目の今秋、2年ぶりの最新作となるシリーズ第7弾に突入します。
100年に一度のパンデミック! 東帝大に舞い戻った未知子の前に立ちはだかる最強の敵とは?
パンデミックにより世界中で医療崩壊が起こる中、東帝大は感染症と内科診療を優先し、不要不急の外科手術は延期する方針を決定。かつて花形であった外科は別棟の分院へ追いやられ、メスを使わない「ケミカルサージェリー」を推進する内科が台頭し、病院を牛耳ろうとしていました。
ここで暗躍しているのが内科部長の蜂須賀隆太郎(野村萬斎)。院長代理も兼任する元外科医であり、超が付くほどの完璧主義者という曲者だったのです。
感染危機と新たな権力闘争が渦巻く東帝大に舞い戻った未知子は、まるで戦場のように疲弊しきった現場でも怯むことなく、確実に目の前の命を救おうと自分の行くべき道を突き進みます。一方、未知子の「失敗しない」オペを目の当たりにした蜂須賀は、内科が推進する実験的先進医療の片棒を彼女に担がせようとするのですが……。
はたして未知子はこの2年、どこで何をしていたのか? そして、蜂須賀との闘いはどこへ着地するのか――。最新シリーズの鍵を握る対立構造に注目です。
ドクターXファミリー再集結!
『ドクターX』は連続ドラマでありながら、完成度が高いために1話単位でも楽しめることから、初めて観る人にも敷居が低いといえます。観る人を引き込むストーリーや随所に挟まれる時事ネタも見逃せませんが、最大の魅力は何と言っても唯一無二の個性と実力を誇る常連メンバーの面々ではないでしょうか。
未知子や蜂須賀から目が離せないのはもちろんですが、未知子が所属する神原名医紹介所の仲間である城之内博美(内田有紀)や未知子の師匠で所長でもある神原晶(岸部一徳)、縦社会の医局で「御意軍団」を形成する外科医の海老名敬(遠藤憲一)や加地秀樹(勝村政信)、そして前作のラストで院長の座を奪われた外科分院長・蛭間重勝(西田敏行)らの動向に、今回も期待が高まります。
キャスト・制作スタッフからのメッセージ
そんな中、「ぜひ、もう一度」という私たちドクターXファミリーの願いがかなって実現した最新シリーズなので、そのパワーがそれぞれの立場で頑張ってくれている皆さんに届いたらいいなと思っています。
今回は医療現場の現状にメスを入れるシリーズ。ぜひ、最後まで見届けていただきたいです。
ひとときでも肩の力を抜いて、一緒に笑ったり泣いたりの時間を過ごしましょう。
『ラジエーションハウスII ~放射線科の診断レポート~』
フジテレビ系 毎週月曜 午後9:00~9:54放送(初回10月4日、90分スペシャル)
※公式サイトはこちら
型破りな方法で病気の原因を探る!天才放射線技師が2年ぶりの帰国
『ラジエーションハウス』は、現在も『グランドジャンプ』(集英社)で連載が続く同名コミックが原作であり、テレビドラマの歴史上で初めてという、放射線技師(診療放射線技師)を主役に描いたことでも話題になった作品です。
2019年4月期の月9ドラマとして放送され、6月の終了直後から続編を待望する声が上がっていましたが、今秋同枠でパワーアップしたシーズン2の放送が決定しました。
写真には必ず真実が写る!チーム“ラジハ”が視えない病を診つけ出す
五十嵐唯織(窪田正孝)は、アメリカで最も権威ある放射線科医・ピレス教授から才能を認められた放射線技師。
医師免許も取得済みですが、ある理由により封印しています。ずっと思いを寄せていた幼なじみの甘春杏(本田翼)が放射線科医として勤務する、甘春総合病院に入ると天才的な読影能力を発揮。新人放射線技師の広瀬裕乃(広瀬アリス)や放射線技師長の小野寺俊夫(遠藤憲一)ら、ラジエーションハウスの仲間たちと力を合わせ、数々の患者の命を救ってきました。
シーズンⅡは、ピレス教授から人工知能を使った読影補助ソフトの開発プロジェクトに誘われて渡米していた唯織が、2年ぶりに帰国したところから始まります。
甘春総合病院への復帰を望んでいた唯織ですが、大森渚院長(和久井映見)の後を引き継いだ新院長が合理化を推し進め、読影はすべて外部の遠隔画像診断センターに委託されていました。それに伴いラジエーションハウスの規模は縮小され、黒羽たまき(山口紗弥加)、軒下吾郎(浜野謙太)、威能圭(丸山智己)、悠木倫(矢野聖人)は別の病院などに転職していき、チーム“ラジハ”はバラバラになってしまったのです。
そうしたある日、ヴァイオリニスト・宝生真凛(田中みな実)がリサイタル中に倒れ、小野寺は「認知症予備軍」と診断され、杏は写真家の菊島亨(イッセー尾形)の娘が苦しんでいるところに遭遇し……というように、同時多発的に物語が走り出します。そのうねりの中で、唯織はどう振る舞うのでしょうか。必見です。
掟破りの放射線技師が見せる執念 その源は患者への熱い思い
「五十嵐唯織という男は、医学以外のことに関してなかなかのポンコツ」と、自らが演じる役柄の印象を表現する窪田正孝さん。「彼の患者への思い、病気を見つける執念はすさまじいもの」とも語っています。医学界の従来のルールや型にはまらない掟破りともいえる方法で病気の原因を探るその姿が、本作の見どころの一つとなっているのは間違いありません。
キャスト・制作スタッフからのメッセージ
個性豊かで魅力的なキャストの皆さんが、一回りも二回りもパワーアップして“ラジハ”に帰ってきてくれました。新しく始まる「目には見えない体の中を写し出す病の写真家たちの物語」にぜひご期待ください。
以上、この秋に帰ってくる人気医療ドラマ2本のご紹介でした。
「楽しみにしていた」という方にも「初めて見る」という方にもおすすめ。両ドラマとも10月上旬が初回放送ですので、お見逃しなく!