• 2021年5月7日
  • 2021年10月14日

世間の様子にイライラしてしまう

 

【質問】世間の様子にイライラしてしまう

最近、世間は新型コロナウイルスに慣れてしまったのか、気の緩みが目立つように感じます。経済を回すのが大事だということもわかりますが、再び感染者が増えたら、そのしわ寄せをうけるのは私たち医療現場の人間です。

ニュースやSNSを見ていると、「旅行に行こう」とか「感染したらしたでしょうがない」と言っている人も多く、その能天気さにいら立ちが止まりません。(宮城県在住 看護師歴4年目 27歳)

線引きをしっかりしましょう

変えられるものに目を向けて

現在のような状況下においては、「自分の力で変えられるもの」と「変えられないもの」をわけて考える必要があります。変えられないものに対してエネルギーを注ぐことは、ご自身の大切な時間を“無為に過ごすこと”になりかねませんよ。

日々、新型コロナウイルス関連のニュースをみていると、医療現場で働いている方たちがどれだけ大変なのかが、ひしひしと伝わってきます。みなさんが懸命に働いていらっしゃる状況を考えれば、世間の気の緩みに憤りを感じるのは無理もないことでしょう。でも……。だからこそ、「自分の力で変えられることなのか、変えられないことなのか」「変えられないのであれば、自分は自分、他人は他人と割り切ろう」といった具合にしっかりと線引きをして、ご自身の精神をできるだけ穏やかに保つことをおすすめします。

情報から身を守る意識を

世間のニュースやSNSは、まさに情報が垂れ流されている状態です。特にニュースは、良くも悪くも「目を引く内容」にする必要があり、あえて視聴者の感情に揺さぶりをかけるような発言をピックアップしているケースも目につきます。またSNSというのは、発言者の「注目されたい欲求」や「普段、がまんしている思い」を容易に発信できる場でもあります。

そうしたなかで、感情を揺さぶられないために大切なのは、“情報から身を守る”ということ。自分にとって有害だと思われる情報とは、ある程度距離をとるようにしてください。そして、日々がんばっているご自身をねぎらいつつ、「いま何ができるのか」「何をするべきか」に意識を向けていきましょう。「変えられないもの」にイラつくより、そのほうがずっと有益だと思いませんか?

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