• 2020年4月28日
  • 2021年11月9日

【看護師の悩み】将来、何をしたいのかわからなくなりました

 

【質問】将来、何をしたいのかわからなくなりました

看護師2年⽬です。新卒から希望だったNICUで働いていますが、最近、自分のやりたいことがわからなくなっています。私はずっと助産師に憧れがあり、「働きながら助産の学校を⽬指せたら」と思っていました。NICUを希望したのもそのためです。
そして、2年⽬の途中までは、わからないことを積極的に学んだり、家に帰って助産の勉強をしたりしていて、「資格をとって、このままNICUで働き続けるのもいいかもしれない」と考えていました。
でも、より重症度の⾼い急性期の患者を受け持つようになってからは、状況が一変。何がわからないのかもわからなくなり、家に帰っても勉強する気がおきず。将来への不安ばかりが大きくなって、NICUで働き続ける⾃分の姿が⾒えなくなってきたのです。転職や進学も考えましたが、そもそも「自分は何がやりたいのか」がわからないので、選択肢が見えてきません。
「もしかしたら、看護師⾃体向いていないのでは」と考えることもあり、もうどうしたらいいのか……。(兵庫県在住 看護師歴2年目 23歳)

【回答】幻想から脱する勇気を!

やりたいこと=楽しいことではない

「やりたいことがわからない」という方はたくさんいますが、人生で大事なのは「やりたいことがわかる」ことではなく、「やりたい」と思う心に従うことです。

また、やりたいことをやる=楽しいことやわくわくすることしかしない、という受け止め方をする人も多いです。でも、「やりたいこと」の捉え方を間違えると、ただの「現実逃避」になってしまい、「今よりもっと素晴らしい人生があるのではないか」といった「ないものねだり」を続けてしまう可能性が高くなるので、気を付けて。

そして、そうならないためにも、目の前にたとえ困難や苦手があっても、「それがやりたいことかどうか」を「自分の心に問い続ける」ということを忘れないでください。

「探す」のではなくすでに「ある」

ないものねだりが起こる原因として、もっとも大きいのは「自己否定」です。その観点からすると、あなたにとっての本質的な問題は「やりたいことがわからない」ということではなく、「自分を受け入れる勇気をもてない」ことである可能性が高いように感じます。

そもそも、「やりたいこと」は探して見つかるものではありません。やりたいことは「探す」のではなく、すでに自分の中に「ある」ものだからです。

あなたは、なぜ助産師を志したのでしょう? また、NICU以外にも選択肢があったのに、なぜあえてNICUを選んだのでしょう? まずはこの2つを自分に問いかけてみてください。そこに答えが隠されているかもしれませんよ。あなたの中には、必ず大事にしていきたい人・もの・ことがあるのですから。

私たちは、日常のさまざまな出来事に翻弄され続けると、自分が持っている力を忘れがちになります。そして、自分のできないところや不安なところにばかり意識の焦点をあてるようになります。そうすると、自分がやりたいと思ったことが見えなくなったりもしますが……。それは脳の構造上仕方がないこと。あなたが悪いわけではないので、ご安心くださいね。

自分の中にあるものをしっかりと見つめ直し、「自分はすでに人生を主体的に生きるだけのパワーを持っている」ことを思い出したとき、「問題」だと思っていたことは、単なる「課題」にすぎなかったことに気付くはず。

あなたがもともと持っている力を再び発揮できるよう、まずは自分を大切にすることを優先してください。気持ちが少しでも穏やかになれるよう、心よりお祈りしています。

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