初めての転職で生活環境も変わって、とても大変でしたね。同じ状況ですぐに仕事ができる人はなかなかいません。入職してすぐの時期は誰でも、右も左も分からない状態です。システムや業務のことがわからない、病棟の設備や物品の場所すらわからない、患者さんはおろかスタッフの顔や名前すら覚えられない状況のはず。そんなときに一人で受け持ちをさせられ、さらに「聞かないで」「わかるでしょ?」などと言われたら、すごくつらいですよね。
新しい人が仕事を覚え職場になじめるようにサポートしていくのが、受け入れる側の本来のあり方のはず。その必要なサポートを怠り仕事を教えないのであれば、それは受け入れ側にも問題があります。
受け入れ側が仕事をきちんと教えないと、教えられる側は仕事をなかなか覚えられず、結果として“仕事を教えなかった人の仕事を増やす”ことにもつながります。つまり仕事を教えない人は、仕事が遅い人やできない人・辞める人を自ら生み出してしまっています。
しかし、忙しくて目の前のことに手一杯になってしまうと周りに優しくする余裕がなくなってしまうものです。
今のあなたは、周りに話しかけるのも怖くなり萎縮してしまっているのではないでしょうか? その結果、さらに話しかけづらい・相手にされにくくなる……そんな負の連鎖が起こってしまいます。
この状況を打破するためには、まずは自分から「仕事をきちんと覚えたい、だからきちんと教えてほしい!」という姿勢を示し、流れを変えるきっかけをつくってみましょう。
・業務が落ち着くタイミングや話しかけすい時間帯はないか?
・先輩の中に、少しでも話しかけやすい人はいないか?
客観的に病棟全体の業務状況や人間関係を観察し、話せる人や聞けるタイミングを探し、仕事を覚えたい意欲があることを伝えていきましょう。
こちらから歩み寄っていっても変化がないならば、職場から離れることもひとつの選択ですが、まずは“受け入れる側にも余裕がないんだな”と受け止め、自分の行動を工夫してみましょう。双方を不幸にしてしまう“負の連鎖”から抜け出せることを願っています。