• 2019年12月13日
  • 2021年10月12日

抑うつで仕事に行くのがしんどい

 

【質問】抑うつで仕事に行くのがしんどい

私は、同期とくらべて仕事のミスが多いです。なにか起きてしまうとパニックになり冷静に対処できません。また、⼥社会だからなのかもしれませんが、陰⼝が絶えません。先⽇、後輩に雑務をするように指導しましたが、「忙しい新⼈じゃなくて、先輩がやればいいのでは?」と⾔われてしまいました。それについて信頼できる先輩に相談したところ、⼀気に病棟中のスタッフに話が回ってしまいました。今では病棟の中に相談できる⼈がいなくつらいです。

来年からまた後輩が増えることがつらく、抑うつで仕事に⾏くのがしんどいです。どうすれば今の悪循環を抜け出せますか?(埼玉県在住 看護師歴2年目 24歳)

思考の悪循環間を断ち切る決意を

「問題解決」の視点から抜けて

ネガティブな自分や状況に陥っていると感じたとき、人はすぐにこれらを変えようとしますが、結局変われないまま元の状態に戻ってしまうことがあります。

その理由として「ネガティブな自分」や「状況」を否定したままなんとかしようとしても、意識の構造上、否定は否定を生む性質があるからです。そのため、悪循環が生じてしまうのは無理もないのです。同じように「問題を解決する」という視点は「問題」を否定しているため、結果的にまた別の「問題」を創り出します。今、「問題」であると思っていることは、すべてあなた自身の考え方や在り方を変える突破口となります。そう考えると、「問題」は問題ではなく、むしろ「機会」となるのです。

自分を受け入れる勇気を

2年目になると、ある程度仕事ができるようになるぶん、新人指導などの立場が上になることによる責任感やプレッシャーが大きくなっているのではないでしょうか。そのような状況下でミスをしたり、人間関係でつらい思いをしたりしながらも、激務で残業の毎日の中、つらい思いを抱えながらもよくぞここまで頑張ってこられました。

前を向いていきたいという成長意欲、先輩として看護師として一人の人間として、一所懸命に向き合い、人に相談しながらも改善していきたいと心から願うあなた自身を、まずは全力で「私、ここまでよくやってきた」とねぎらってあげてほしいのです。
脳科学の視点から見ると、自分のことを受け入れられない状態のまま前に進もうとしても、また元の状態に戻ってしまう可能性が非常に高いのです。ネガティブな考え方は、それを生かすことで前に進む力に変えることが可能です。まずは、視点をフラットに戻すためにも、「なんだかんだ私、よくやっているよ」とご自身を受け入れる勇気をもっていただければと思います。

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