【質問】真面目に働くのがバカみたい
私の職場にいるスタッフは、とにかく「スピード重視」の人が多く、時間内に仕事が終わらない人を陰で悪く言うことが多いです。ただ、患者さんの対応が雑なときや、適当なケアで済ませる人も多いためフォローしていることも多々あります。
自分の仕事が遅いことは自覚していますが、「まだ帰れないの? 」「もう4年目だよね? 」と言われると、ものすごく腹が立ち、真面目に働くのがバカみたいです。適当なケアでも仕事が早ければ評価されるのですか?(東京都在住 看護師歴4年 25歳)
【回答】一つ一つ向き合って
何に反応しているのかの観察を
私たちが悩みに向き合うとき、「自分が望むこと」を明確にするためのきっかけとなる感情が、「怒り」「いら立ち」「悲しみ」などのネガティブな感情です。これらのネガティブな感情は一見、悪いものと思われがちですが、実は、これらの感情やそれを抱く自分を否定すればするほど、ますますネガティブになりやすくなってしまいます。
今回の出来事を通して、「自分は一体、何に反応しているのか」ということを探ってみると、面白いことがわかるかもしれません。例えば、バカにされたときに反応するのか、患者さんへの対応が雑なことに反応するのか、適当なケアで済ませていたことに反応するのか、尻拭いをさせられることに反応するのか。これらをまずは観察してみましょう。
解決のヒントは反応の理由がわかること
自分自身の反応ポイントを挙げたあと、「なぜ、その部分に反応するのか」そして「本当は、自分はどうしたかったのか」を探っていきましょう。例えば、以下の表のような形です。
反応 | 反応する理由 | 本当は「自分」はどうしたかったのか |
---|---|---|
人をバカにする人 | 自分もバカにされているようでイヤ | いちいち陰口を気にしない自分になりたい |
雑だったり 適当なケアをする人 |
丁寧な自分は評価されないから | もう少し効率的に仕事をしたい |
尻拭いさせられる | 他人の責任まで引き受けるのがイヤ | 人の責任を背負わない自分でいたい |
このように、出来事を通して「本当はどうしたかったのか」を考える習慣をつけると、他人に対して怒りをぶつけられないことをはがゆく思ったり、無駄に自分を責めたりすることが減り、自分が望むことに対してどうすべきか、向き合いやすくなります。
このように、怒りなどのネガティブな感情には、自分を改善に導くための大きなヒントが隠されているのです。
ぜひ一度、ご自身と向き合う時間をとってみてはいかがですか?