• 2019年6月25日
  • 2021年11月15日

【看護師の悩み】ミスの原因がわからない

 

【質問】ミスの原因がわからない

ミスをした理由がわからなくなることが多いです。最近では、本当に自分がやったのかということから記憶があいまいで……。いくら考えてもミスの原因がわからないので、正直、何を反省して改善したらいいのかわからず、いつも「次からは気をつけよう」という結論になります。原因もわからない私って看護師失格ですよね……。(島根県在住 看護師歴2年目 23歳)

【回答】大事なのは原因ではなく対策

何をどう気をつけるのかを明確に

インシデント・アクシデントレポートは「原因」と「対策」が対になっていることが多いため、「原因がわからなければ解決策は見つからない」と思い込んでいる方はたくさんいます。
ミスの理由がわからない場合、原因は「確認不足」「観察不足」「不注意」のケースがほとんどです。しかし、人の記憶はあいまいなところが多いぶん、「どうして確認・観察をし忘れたのか」「どうしてうっかりしたのか」を考えても明確に浮かばないことがあります。

いくら考えても根本的な原因がわからない場合、それ以上考えても時間を浪費していくだけですので、視点を切り替える必要があります。大切なのは「原因の特定」ではなく、「仮に確認・観察不足あるいは不注意が原因だとしたら、今後はどうしていくのか」ということ。

この場合、単に「気をつけよう」という漠然とした対策では、「何をどのようにするのか」が明確ではないため、ミスのことを忘れる確率が高くなる=似たようなミスをするという悪循環に陥る危険性があります。
まずは、「何を」「どのように」気をつけるのかを明らかにしたうえで、「重要事項は赤丸で囲み、必ず目に入るよう付箋を貼る」「忘れていることはないか思い出す時間をとるために1時間後にタイマーをセットする」など、最低でもひとつは「具体的な行動」につながる対策を立てる習慣をつけるようにしましょう。

システムの改善も効果的

人はミスをしたとき、どうしても「自分だけに原因がある」と思いがちですが、自分がしたミスはほかのスタッフも起こす可能性があります。
自分がミスをした経緯をたどると、システムの改善策が浮かび上がることもありますので、「同じミスを繰り返さないよう、システムに改善点があるとしたら」という視点で考えることもおすすめします。

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