
この前、先輩看護師に、「どうして、バルーンカテーテルの固定をしていないの?」と注意されました。前にいた病院では、自己抜去の危険がある患者さんは固定をしていましたが、寝たきりで動けず、意識のない患者さんには固定していないこともありました。いったい、何が正しいのでしょうか?
看護・ケア
和歌山県在住 看護師歴7年目 34歳
この前、先輩看護師に、「どうして、バルーンカテーテルの固定をしていないの?」と注意されました。前にいた病院では、自己抜去の危険がある患者さんは固定をしていましたが、寝たきりで動けず、意識のない患者さんには固定していないこともありました。いったい、何が正しいのでしょうか?
膀胱留置カテーテル(バルーンカテーテル)を固定することは、自己抜去の防止だけではなく、カテーテルの屈曲や自然抜去の防止など、さまざまな目的があります。固定をしていないと、体位変換を行う際に不注意でカテーテルが引っ張られ、尿道に負荷がかかることがあるのです。
しかし、皮膚が弱い患者さんの場合は、発赤や表皮剥離を起こしてしまうことも少なくありません。固定位置を変える・テープの種類を変えるなどの工夫をしても状態が改善されないことも。そのため、実際の現場では、患者さんの状況に応じて臨機応変に対応しているようすが見受けられます。ただ、基本的には固定をするのが前提であると考えていいでしょう。
看護行為の正しさを明確にするための指標のひとつに「エビデンス(科学的根拠)」がありますが、すべての看護行為にエビデンスが存在しているわけではありません。また、「前の病院ではこうしていたから」という意見のしかたでは、根本的な解決にはつながらないもの。看護は「基本的な知識」をおさえたうえで、患者さん一人ひとりに合わせて応用することも大切です。
このことをきっかけに、自分の看護行為が果たして適切なのかどうかを常に振り返り、意義や根拠を確認する姿勢を身につけていけるといいですね。
坂口 千絵(さかぐち ちえ)
看護師、教育・指導サポート歴25年以上。コーチング、カウンセングなどの個人セッション実績豊富。2019年、「サポート職に携わる人のサポートに徹する」ことを決断し、25年間の看護師人生に幕を下ろす。
家族の死、最愛の夫の病死を通じ、死生観について学んだ経験をもとに、魂の望みを叶えながら、周りの人の幸せもしっかりとサポートしたい人に向け、オンライン講座を提供。セッションは「とにかく話しやすい」「具体的でわかりやすい」と好評。
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