• 2019年3月22日
  • 2023年3月16日

【2019年合格発表】第108回看護師・保健師・助産師国家試験の合格状況

 

【国試合格率】…看護師89.3%、保健師81.8%、助産師99.6%

本日、3月22日(金)14時より、厚生労働省ウェブサイト、および各地の国家試験臨時事務所にて、2月に実施された「第108回 看護師国家試験」「第105回 保健師国家試験」「第102助産師国家試験」の合格発表が行われました。

◆第108回 看護師国家試験 合格状況
合格者数56,767人 合格率89.3%(昨年比1.7%減)
新卒者55,216人 合格率94.7%(昨年比1.6%減)

◆第105回 保健師国家試験 合格状況
合格者数6,852人 合格率81.8%(昨年比0.4%増)
新卒者6,567人 合格率88.1%(昨年比2.5%増)

◆第102回 助産師国家試験 合格状況
合格者数2,096人 合格率99.6%(昨年比0.9%増)
新卒者2,076人 合格率99.9%(昨年比0.5%増) ※参照:厚生労働省

2019年 看護師・保健師・助産師国家試験 合格者数

◆第108回 看護師国家試験 合格状況
昨年比1.7%減

56,767人(うち新卒55,216人)合格率89.3%(新卒94.7%)

◆第105回 保健師国家試験 合格状況
昨年比0.4%増

6,852人(うち新卒者6,567人)合格率81.8%(新卒88.1%)

◆第102回 助産師国家試験 合格状況
昨年比0.9%増

2,096人(うち新卒者2,079人)合格率99.6%(新卒99.9%)

合格されたみなさん、おめでとうございます。 ここでは、合格者数や考察などをご紹介します。すでに看護師や保健師、助産師として働くみなさんにとっては、試験内容が今年はどんな風に変わったのか、振り返ってみてください。

今年はズバリ…

・看国試の合格率は過去10年でワースト3
・看国試の新卒合格率も昨年より1.6%減
・保健師の合格率は昨年より微増
・助産師の合格率、新卒99.9%と高水準

などの特徴が見られました。それでは順番にチェックしてみましょう。

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第108回 看護師国家試験合格者数と合格率

 width= 第108回 看護師国家試験は、2019年2月17日(日)に試験が行われ、出願者数64,153人、受験者数63,603人、合格者数56,767人となり、合格率は89.3%(昨年91.0%)。そのうち、新卒者は出願者数58,622人、受験者数58,308人、合格者数55,216人、合格率は94.7%(昨年96.3%)でした。

第108回 看護師国家試験の合格率は89.3%と3年ぶりに90%を超えた昨年に対し、1.7%減少(新卒は1.6%減)し、過去ワースト3となりました。

2017年(平成29年)3月30日に、厚生労働省が発表した「保健師助産師看護師国家試験出題基準 平成30年版」により出題基準が大きく変更され、3年連続大きな影響を受けた波乱の結果となりました。

【過去10年の合格率】

【看護師国家試験過去5年の合格率推移グラフ】

[2019年・第108回]
受験者数63,603人、合格者数56,767人、合格率は89.3%
[2018年・第107回]
受験者数64,488人、合格者数58,682人、合格率は91.0%
[2017年・第106回]
受験者数62,534人、合格者数55,367人、合格率は88.5%
[2016年・第105回]
受験者数62,154人、合格者数55,585人、合格率は89.4%
[2015年・第104回]
受験者数60,947人、合格者数54,871人、合格率は90.0%

◆第108回 看護師国家試験の合格基準
合格基準は

(1)必修問題が40点以上/49点
(2)一般問題・状況設定問題が155点以上/250点

看護師国家試験の試験問題のうち、午前問題の3問が採点除外等の取り扱いがされています。

◆不適切問題は過去最高の11問!? …対象となったのは3問
不適切問題とは「正答が複数ある」「難易度が高すぎる」「状況設定が不十分で正解が得られない」とされる問題です。第108回の国試では、この「不適切問題」に該当する問題が過去最多の11問と程度あるのではないかと思われ、日本看護学校協議会は2019年2月22日、厚生労働省に審査の配慮を求めるよう要望書を提出しました。 しかし、厚生労働省が3月22日に発表した「第105回保健師国家試験、第102回助産師国家試験及び第108回看護師国家試験の合格発表について」によると、採点除外をした問題は3問となり大きな乖離が生じました。

【過去10年の不適切問題数と合格率】 【不適切問題数と推移グラフ】

◆第108回 看護師国試採点除外問題

・午前の問題
∟[5][33][110]

参照:厚生労働省「国家試験合格発表」

  ▼日本看護協会が要望書で指摘した問題

・午前の問題
∟[5][49][63][72][95][109][110]

・午後の問題
∟[27][99] [114] [115]

参照:「第102回助産師及び第108回看護師国家試験の実施に関する要望書

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第105回 保健師国家試験合格者数と合格率

◆合格率は81.8%と0.4%と微増

第105回 保健師国家試験は、2019年2月15日(金)に試験が行われ、出願者数8,469人、受験者数8,376人、合格者数6,852人となり、合格率は81.8%(昨年81.4%)。そのうち、新卒者は出願者数7,493人、受験者数7,456人、合格者数6,567人となり、合格率は88.1%(昨年85.6%)。

【保健師国試 過去10年の合格率】 2015年に実施された第101回保健師国家試験は99.4%の合格者数と高い合格率でしたが、翌年2016年実施の第102回では、受験者数も半分近く減少し合格率は10%近く下がり89.8%、2017年実施の第103回は90.8%とかろうじて90%を上回ったものの、2018年実施の第104回は過去最低の81.4%の合格率となり、2019年に実施された第105回で若干合格率を回復しました。

【保健師国試 過去5年の合格率推移グラフ】

[2019年・第105回]
受験者数8,376人、合格者数6,852人、合格率は81.8%
[2018年・第104回]
受験者数8,191人、合格者数6,666人、合格率は81.4%
[2017年・第103回]
受験者数8,207人、合格者数7,450人、合格率は90.8%
[2016年・第102回]
受験者数8,799人、合格者数7,901人、合格率は89.8%
[2015年・第101回]
受験者数16,622人、合格者数16,517人、合格率は99.4%

◆保健師国家試験の合格基準
ボーダーライン(合格基準点)は一般問題を1問1点(75点満点)、状況設定問題を1問2点(70点満点)とした145点のうち87点以上が合格。採点除外された問題はありませんでした。

総得点   87点以上 / 145点

第102回 助産師国家試験合格者数と合格率

◆助産師の合格率は99.6%と0.9%増 第102回 助産師国家試験は、2019年2月14日(木)に試験が行われ、出願者数2,126人、受験者数2,105人、合格者数2,096人となり、合格率は99.6%(昨年98.7%)。そのうち、新卒者は出願者数2,098人、受験者数2,079人、合格者数2,076人となり、合格率は99.9%(昨年99.4%)でした。

【過去10年の合格率】 助産師国家試験はほかの試験に比べ合格率が非常に高いのが特徴です。今回の助産師国試は、看護師国試同様「不適切問題」と思われる問題が多いとして、日本看護学校協議会などが指摘していましたが、採点除外となる不適切問題はありませんでした。

【助産師国試 過去5年の合格率 推移グラフ】

[2019年・第102回]
受験者数2,105人、合格者数2,096人、合格率は99.6%
[2018年・第101回]
受験者数2,230人、合格者数2,201人、合格率は98.7%
[2017年・第100回]
受験者数2,053人、合格者数1,909人、合格率は93.0%
[2016年・第99回]
受験者数2,008人、合格者数2,003人、合格率は99.8%
[2015年・第98回]
受験者数2,037人、合格者数2,034人、合格率は99.9%

◆助産師国家試験の合格基準
ボーダーライン(合格基準点)は一般問題を1問1点(75点満点)、状況設定問題を1問2点(70点満点)とした145点のうち87点以上が合格。採点除外された問題はありませんでした。

総得点   87点以上 / 145点

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2019年の看護師・保健師・助産師国家試験を終え、合格後に確認すべきこと

国家試験に合格しただけでは有資格者として業務を行うことはできません。業務を行うためには、免許申請を行い、免許登録を受ける必要があります。

\保・助・看護師免許申請手続きに必要なもの/

【提出方法】
住所地の保健所へ提出 (一部県については県庁)

【手数料】
登録免許税9000円(収入印紙)

【保・助・看 免許申請手続きに必要なもの】
・申請書 ※
・健康診断書 (1カ月以内に医師が発行したもの)
・戸籍抄(謄)本 (6カ月以内に取得したもの)
・登録済証明書 (厚生労働省からのハガキ)
・印鑑(シャチハタ不可)

※申請用紙については各養成学校に配布(例年12~1月頃)しているもの、保健所(一部県については県庁)に備えてあるもの、[保健師免許、助産師免許、看護師免許の申請手続]ホームページに掲載されている「免許申請書」PDFデータを印刷したもののいずれかを利用してください。

結婚などにともない、本籍地や氏名が変更になった場合に必ず通知が必要です。免許証に記載してあるものと異なると無効になってしまいます。紛失や破損した場合にも再発行の手続きが必要です。 また、看護師は「保健師助産師看護師法第33条」にもとづき「業務従事者届け」を2年ごとに就業状況を都道府県知事に報告する義務があります。基本的に就業先が提出するため特に手続きの必要はありませんが、就業先によっては「業務従事者届け」を個人で提出しなければならない場合もあります。その場合は就業地の保健所に提出しましょう。業務についていない場合は手続きは不要です。

\看護師・保健師・助産師免許の更新について/

【手続き時期】
戸籍の名前や本籍地を変更した後30日以内 ※1?

【提出方法】
・就業者
勤務地管轄の保健所へ提出 (一部県については県庁)

・未就業者
住所地管轄の保健所へ提出 (一部県については県庁)

【手数料】
申請書1通につき(収入印紙)1000円

【免許の更新申請手続きに必要なもの】
・看護師・保健師・助産師免許証
・戸籍抄(謄)本(6カ月以内に取得したもの)
・印鑑(シャチハタ不可)
・申請用紙 ※2

※1.期限を過ぎた場合は理由書などの提出が必要です。 ※2.保健所(一部県については県庁)に備えてあるもの、[保健師免許、助産師免許、看護師免許の申請手続]ホームページに掲載されている「免許申請書」PDFデータを印刷したもののいずれかを利用してください。

転職・就職を考えているなら“今”が狙い目

看護師・保健師・助産師国家試験を見事に合格し、新たな職場で働いてみたい方、すでに社会人経験があり、あらたに資格を生かしてキャリアをスタートさせたいとお考えの方、就職・転職活動は今がチャンスです。 看護師・保健師・助産師の転職市場がもっとも活発に動くのは看護師国家試験をはさんだ1月から3月ごろとされています。求人が増える時期だからこそ、スピード感は大事ですが、就職や転職は人生の転機です。慎重に考え、計画的に転職活動を進めることが大切です。 マイナビ看護師では、看護師・保健師・助産師国家試験合格後に就職・転職をお考えの方に、個別の無料キャリア相談会を行っています。看護師転職・就職に関する不安や気になることなど、なんでもお気軽にご相談ください。 看護師としてキャリアに関する悩みが解決できるように、専任のアドバイザーがサポートさせていただきます。

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文:ナースプラス編集部

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