ママになっても働きたい!ブランクナースの復職レッスン

「自分らしい働き方」をかなえる勤務先の条件

第33回目

現在、仕事とプライベートを両軸で充実させる「ワーク・ライフ・バランス」の考え方が浸透しています。
看護師もライフスタイルに応じて働き方を柔軟に選択できるよう、勤務体系が多様化しつつあります。今回は、具体的にどのように選択肢が広がっているかを紹介しますので、参考にしてみてください。

自分らしく働くために

厚生労働省の調査によると、平成26年における日本国内の30歳未満の看護師・年齢階級別就業者数割合は21%であり、同割合が32%だった平成16年と比べて大きく低下していることがわかります(「衛生行政報告例」)。

平成28年 厚生労働省看護職員需給分科会「看護職員の需給に関する基礎資料」をもとに作成

働き盛りである年代であるにもかかわらず、結婚や出産、育児などを理由に離職するのは心苦しいことです。また、一度離職した看護師が復職することは少なく、資格を持ちながらも活かすことがかなわない「潜在看護師」が問題視されています。

こうした状況を改善しようと、さまざまな制度や取り組みが行われるようになりました。その根底には、家庭や自分の時間を大切にしながら仕事も充実させる「ワーク・ライフ・バランス」の考え方があります。

職場の要望に従順に応える働き方は、はじめはうまくいくかもしれませんが、どこかで無理をしてしまったり、家庭に負担がのしかかったりする場合があります。

「働くこと」に悩んでしまわないように、自分に合った働き方を考えましょう。まずは自分が希望する生活リズムや条件を思いつくままにメモしてみましょう。

自分らしい働き方が決まる4項目

看護師はほかの職種に比べて、多様な働き方が可能です。自分の希望と照らし合わせながら、下記の項目をどう選ぶか、考えてみてください。

1.職場の種類

2.勤務地

3.雇用形態

4.勤務時間帯

<1. 職場の種類>
総合病院、個人病院、クリニック、施設、訪問看護、企業、保育園など、さまざまな種類の職場があります。それぞれに特徴があるので、希望する働き方に合わせて選びましょう。

・病院や診療所
病院では、24時間365日体制で地域の医療を支えているため、夜勤が発生するのが一般的です。ただし、現在は日勤のみの正社員や短時間正社員などの働き方を導入している場合もあります。
また、診療所は休日が決まっているため、プライベートの予定が立てやすいという利点があります。

・デイサービス(通所介護)
デイサービスは利用時間が決まっているため、勤務時間も規則的です。週末休業の施設が多く、病院などに比べて、休暇や生活時間帯を家族と合わせやすいのが特徴です。

・訪問看護
最近、ブランクがある方や新卒の入職者が増え始めているのが訪問看護の仕事。短時間勤務が可能なことから、時間の融通が利くのが利点です。

・看護教員
看護教員は、看護師養成のための教育や入試対策、学校運営などを行います。臨地実習では、非常勤での勤務も可能です。看護学校等で働くケースが多いため、春・夏・冬に長期休暇があります。子育て中の方は、お子さんの長期休暇と同時期に休暇をとれるのも嬉しいポイントです。

<2.勤務地>

子育て中の場合は、自宅や保育園、学校に比較的近い勤務先だとなにかと都合が良いでしょう。
たとえば、職場まで片道1時間以上かかる職場の場合だと往復で2時間以上かかる一方、職場まで15分なら往復で30分です。後者は前者に比べて1時間30分の時間の余裕ができ、朝出発前にゆとりをもって準備ができたり、帰宅後家族と過ごす時間を増やせたりします
またアクセスのしやすい勤務地を選択することで、通勤時の渋滞や遅刻の心配など、余計なストレスを取り除くこともできます。

<3.雇用形態>

看護師の雇用形態は「正社員(常勤)」と「非常勤」の2つに大きく分けられます。正社員(常勤)の利点としては、安定した収入やさまざまな福利厚生、賞与などが挙げられるでしょう。一方、非常勤は働く曜日や時間帯を選択しやすいのが特徴です。
また、「短時間であれば働くことが可能」という看護師が多いため、日本看護協会は「短時間正社員制度」の普及に力を入れています。
短時間正社員は、短時間勤務でありながら、ほかの正社員と同様、福利厚生や社会保険などを受けられるほか、育児休暇・介護休暇制度などが適用されます。ただし、当然ながら勤務時間が短いぶん、フルタイムの正社員と比べて給与に差はあります。

<4.勤務時間帯>

雇用形態と密接にかかわる部分でもありますが、勤務時間帯には日勤、早出、遅出、夜勤、午前のみ、午後のみなど、さまざまな選択肢があります。
また働き方として、夜勤なしや、夜勤専従、単発、短時間勤務という選択肢もあります。
「趣味を大切にしたいから週末は休みたい」という人もいるでしょうし、「朝はバタバタするので、ゆっくり出勤したい」「子どもの送迎時間や休暇とタイミングを合わせたい」という人もいるでしょう。中には「夜勤が苦手ではないので、夜勤専従にして稼ぎたい」という人もいるかもしれません。

最後に

「自分らしい働き方」は一人ひとり違います。子どもの急病時などの緊急時に、周囲に頼れる人がいるかどうかや、子どもの預け先があるかどうかによっても、働きやすい環境には大きな差が出てきます。

今回ご紹介した内容を参考に、自分の希望と環境に合う働き方を探してみてくださいね。

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プロフィール

中澤 真弥(なかざわ まや)

看護師/子育てボランティアピアサポーター/ライター

看護師歴12年・ブランク年数合計4年。長男17歳、次男9歳、長女6歳、3児の母。結婚前は民間企業の営業職を勤めるが、ハードワークで体調を崩したことをきっかけに看護助手に転職。そこで患者さんと関わり、命の尊さを知り「仕事としてではなく、人間として医療に関わりたい、誰かの役立ちたい」という思いを抱き、結婚・出産後、一念発起して看護師の道へ。3人の子育てをしながら転職3回・復職2回を経験。「いくつになっても復職はできる!」をモットーに、現役で看護師として働きながらライターとしても活動中。

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