看護における足浴の効果や注意点についてご紹介します。入浴やシャワー浴と違い、比較的簡便にできる看護技術ですが、温度調節や皮膚トラブルなどに気を付けなければいけません。安全・安楽な足浴を行うための注意点や手順についてお伝えします。
看護における足浴の効果
足浴には、保温作用や清潔保持はもちろんのこと、患者さんのリラックス効果が期待できます。適宜、マッサージを併用しながら、患者さんにとって快適な足浴となるよう心がけましょう。
足浴時の温度
足浴時の湯の温度は、基本的に39~42℃ですが、介助者の手と患者さんの足では体感温度が違うため、患者さんにもきちんと湯加減を確認しましょう。
また、足浴には身体を温める働きがありますが、室内の温度が低いと、湯冷めが早くなります。事前に室内の温度を22~24℃になるよう調整し、足浴終了後は気化熱で体温が奪われないよう、すぐに水気を拭き取りましょう。
足浴時の注意点
足浴時の注意点として、皮膚トラブルが挙げられます。 足浴の前にはかならず、患者さんの皮膚トラブルの有無を観察しましょう。靴下を履いていたり、布団で隠れてしまったりして、足の皮膚の異常は見落とされがちです。 足浴時に皮膚の乾燥の程度や白癬(はくせん)の有無、傷の有無などをしっかりと確認し、必要であれば、足浴後に軟膏処置をするなどの対応を行いましょう。
文:看護師/カウンセラー 坂口千絵
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