業界ニュース情報便

vol.67

特定行為研修制度の評価と課題抽出―日本看護協会、厚労省へ要望書

日本看護協会は、来年度の予算編成や特定行為研修制度に関する要望書を厚生労働省へ提出しました。特定行為研修制度とは、厚生労働省が平成27年3月に制定したもので、看護師が指定の施設で研修を修了すると、「特定看護師」資格が取得できる制度です。

看護師の特定行為とは? 認定看護師、専門看護師の違いは?
認定看護師、専門看護師は、例えば褥瘡、感染、スキンケアといった、ある分野の専門性を高めた看護師のことを指します。それに対し特定看護師は、これまで権限が与えられていなかった医療技術、特定行為ができるため、認定看護師、専門看護師とは役割が大きく異なります。特定行為は、例えば人工呼吸器の設定の調整、ドレーンの抜去といった処置、エコーやCTといった検査の読影、薬剤変更、中止の決定といった診療の補助など、38行為を指します。

特定看護師がいることによるメリットは?
特定看護師の出現により、看護師の業務範囲が拡大し、医師の業務範囲の一部を請け負うことができるようになりました。医師が多忙で手が離せない場合や、検査中、手術中ですぐに対応できない場合、夜間や休日などの時間帯で対応が難しい場合でも、看護師の手で処置を行うことができます。患者を待たせない早期の対応につながり、治療効率の向上に貢献できるのです。

特定看護師の活動状況と課題
特定看護師は、先述したようにまだ新しい制度。その活動状況は知られておらず、今回の要望書の中でも、活動の実態が明らかでないと指摘されています。また、その実態を把握したうえで、制度自体の評価と課題を抽出する必要性が強調されました。
特定看護師の活動状況に関して、第19回 日本臨床救急医学会総会・学術集会2016にて、特定行為の対象となる患者さんは多いものの、研修医が多い病院では看護師が手技を実践する機会が限られていることや、特定行為の介入が数%にとどまっているという実態も発表されています。
このような背景から、特定看護師の活躍を促進するにはまず、特定看護師の存在や役割を病院内のさまざまな職種の人に広く知ってもらうこと。そして、院長や看護部長といった病院を運営する人、権限を持っている人が中心となって、各施設で特定看護師の活用法を検討する必要があるといえるでしょう。

文:看護師 水谷良介

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  111. vol.13 針なし注射器の開発に成功。実用化への期待高まる/他
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  114. vol.10 アルツハイマー病、一滴の血液で診断可能に/他
  115. vol.08 感情の表現力の低下が、燃え尽き症候群を引き起こす/他
  116. vol.09 スマートフォンで患者の危険を素早く察知/他
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  118. vol.07 見舞い用の花、持ち込み禁止の見直しも/他
  119. vol.05 「勤務編成の基準」ガイドライン策定の実現について/他
  120. vol.04 日本での外国人看護師の受け入れ条件は厳しすぎる?/他
  121. vol.03 診療報酬改定をきっかけに病院の大リストラがはじまる/他
  122. vol.02 いま問われる、男性看護師との円滑なコミュニケーション/他
  123. vol.01 注目される「看護専門外来」は、高度化する医療を支える礎に/他