• 2023年3月31日
  • 2023年3月31日

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症の名称変更~5月中旬に施行へ、厚労省が省令案公表

 
厚労省は感染症法施行規則の一部改正に関する省令案を公表しました。これによると、「カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症」の名称を「カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症」に変更するとしています。名称変更は5月中旬に公布・施行する予定です。

厚生労働省はこのほど、感染症法施行規則の一部改正に関する省令案を公表した。カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症(5類感染症)の名称を「カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症」に変更する。5月中旬に公布・施行する予定。【新井哉】

厚労省によると、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症の腸内細菌科の細菌については、大腸菌、肺炎桿菌、セラチア、エンテロバクターなどの菌の総称として腸内細菌全般が、感染症法上の届出対象として認知されていた。また、分類上でも腸内細菌目(Enterobacterales)の下には、腸内細菌科 (Enterobacteriaceae)だけが存在していた。

しかし、ゲノムシークエンスデータを用いた系統解析分類により、腸内細菌目(Enterobacterales)の下に7つの科を設定し 、一部の菌属を腸内細菌科から外す提言が2016年にあった。また、薬剤感受性試験の判定基準として国内で広く用いられているCLSIM100でも、20年版 (30th Edition)から腸内細菌科から腸内細菌目に変更されていた。

今後、腸内細菌目細菌の記載がより普及することを見据え、腸内細菌科の表記を腸内細菌目に変更する。


出典:医療介護CBニュース