• 2022年7月28日
  • 2022年8月22日

看護賃上げの診療報酬を諮問、厚労相~10月以降に月平均1.2万円相当

 
7月27日、後藤茂之厚生労働相は、10月以降に看護職員の賃金を引き上げる診療報酬の新たな仕組みについて、中央社会保険医療協議会に意見を求めました。2022年度予算では、看護職の処遇改善のため診療報酬本体を0.20%引き上げることで合意していましたが、その分の財源を使い、過不足を抑えながら各病院へ財源を配分するための点数設定や点数の見直しの頻度、確実な賃上げを促すための算定要件を策定しています。

例として、救急搬送を年200台以上受け入れる医療機関の看護職員らが対象の救急医療管理加算では、10月以降は3%程度(月平均1万2,000円相当)の引き上げを目指しています。
そのほか点数設定を巡っては、100通りの点数を設定して入院料に上乗せし、全部門の看護職員の賃金を引き上げる「モデル1-2」や、初・再診料(外来診療料)に15通り、入院料に100通りの点数を上乗せし、「外来部門」と「外来部門以外(病棟・手術室・その他)」の看護職員の賃金を引き上げる「モデル3-2」の2案で過不足が少ないことが分かっています。

後藤茂之厚生労働相は27日、看護職員の賃金を10月以降引き上げる診療報酬の新たな仕組みを中央社会保険医療協議会に諮問した。22年度予算の編成を巡る閣僚折衝では、看護の処遇改善を促す特例的な対応として診療報酬本体を0.20%引き上げることで合意していて、その分の財源を使い、賃上げのための新たな報酬を作る。【兼松昭夫】

看護の賃上げは、三次救急病院のほか、救急医療管理加算を算定し、救急搬送を年200台以上受け入れる医療機関の看護職員らが対象で、厚労省は2,800病院ほどを見込んでいる。10月以降は、診療報酬上の対応で3%程度(月平均1万2,000円相当)の引き上げを目指す。

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中医協の議論では、過不足を抑えながら各病院へ財源を配分するための点数設定や点数の見直しの頻度、確実な賃上げを促すための算定要件が焦点になっていて、引き続き枠組みを詰める。

点数設定を巡っては、▽100通りの点数を設定して入院料に上乗せし、全部門の看護職員の賃金を引き上げる「モデル1-2」▽初・再診料(外来診療料)に15通り、入院料に100通りの点数を上乗せし、「外来部門」と「外来部門以外(病棟・手術室・その他)」の看護職員の賃金を引き上げる「モデル3-2」-の2案で過不足が少ないことが分かっている。

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中医協の27日の総会では、「モデル1-2」が最適だという認識で診療側と支払側が一致した。

確実な賃上げを促すため、厚労省は、賃金改善の見込み額などの「賃金改善計画書」の作成を算定要件に組み込む方針。

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出典:医療介護CBニュース