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  • 2021年10月26日
  • 2021年11月16日

塩野義、COVID-19ワクチンの国内第2/3相試験開始~大規模試験実施は協議中

 
新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受け、2020年4月に遺伝子組換えタンパクワクチンの開発を決定。同年12月に国内治験実施にこぎ着けていた塩野義製薬が10月21日、開発中のワクチンについて国内第2/3相臨床試験を開始したと発表しました。国内第2/3相試験は、日本人成人を対象としたオープンラベル(非盲検)試験。

 

3100例を目標症例数とし、2回接種した際の安全性・免疫原性の評価を行い、臨床的有効性を検討します。塩野義は並行して国内外での複数の臨床試験の準備を進めるとしています。

塩野義製薬は10月21日、開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン(開発番号:S-268019)について国内第2/3相臨床試験を20日より開始したと発表した。

塩野義はCOVID-19パンデミックを受け、2020年4月に遺伝子組換えタンパクワクチンの開発を決定。同年12月に国内治験実施にこぎ着けたが、試験を進める中で「より高い中和抗体価を達成するにはアジュバントの切り替えが必要」と判断。アジュバントを変更した新製剤による国内第1/2相臨床試験を今年8月からあらためて開始していた。

第1/2相試験では、日本人成人60例を対象に忍容性、安全性、免疫原性の評価が行われ、良好な中和抗体価の上昇が確認されたことから、国内第2/3相試験への移行が決まった。

国内第2/3相試験は、日本人成人を対象としたオープンラベル(非盲検)試験。3100例を目標症例数として、2回接種した際の安全性・免疫原性の評価を行い、臨床的有効性を検討する(jRCT:2031210383)。塩野義は並行して国内外での複数の臨床試験の準備を進めるとしている。

手代木社長、数万例規模の発症予防試験「やりたいとは思っている」

塩野義は現在、同ワクチンの承認申請に向け厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)と協議を重ねているが、特に大きな問題となっているのが、各国でmRNAワクチンなどの接種が進む中、数万例規模のプラセボ対照発症予防試験(グローバル第3相試験)を実施するかという問題。

手代木功社長は9月29日に開いたR&D説明会で、「わが国発のCOVID-19ワクチンがグローバルの発症予防試験を1つもやっていないのは国としてもどうかという問題がある。発症予防試験がワクチン(開発)の王道であることからすると、やりたいとは思っている。やらないと、新しいパンデミックが出た時に『あの国はPhase 3(=大規模第3相試験)もやれない国だからね』となってしまう。なんとかアジアを中心にやれないかと鋭意検討している」と、困難な状況でも大規模試験実施に意欲を示しており、国産ワクチンの早期導入を求める声が強まる中でどのような最終判断がなされるか注目される。


出典:Web医事新報