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新型コロナウイルスの影響で冬のボーナスはどうなった?

冬のボーナスシーズンが近づいてきました。今年は新型コロナウイルスの影響を受け、前年を下回る業種・業界が増えると予想されていますが、看護師・准看護師のボーナスはどうなるのでしょうか。今回は、気になる看護師・准看護師のボーナスを、さまざまな視点からチェックしていきます。

新型コロナウイルスと夏のボーナスの関連性は?

経団連が8月に発表した「2020年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結結果(最終集計)」によると、調査対象となった大手企業(21業種257社)のうち、集計可能な18業種153社における夏のボーナスの平均支給額は、前年比で2.17%のマイナスになりました。業種別では、製造業(127社)が同1.78%マイナス、非製造業(26社)が同2.79%マイナスで、いずれも前年の夏のボーナスを下回っています。 一方、医療従事者の夏のボーナスは、前年並みの水準を維持する病院がある一方で、新型コロナウイルスの影響で経営が悪化した病院では前年比で約8割も削減するなど、医療機関によって支給額に大きな違いが見られました。

看護師・准看護師のボーナス相場を年齢別・勤続年数別でチェック

続いて、厚生労働省が公表している「令和元年 賃金構造基本統計調査」をもとに、2019年の看護師・准看護師の冬のボーナス支給額を見てみましょう。 全体の平均支給額を見ると、看護師が40万8150円、准看護師が32万800円で、2018年とほぼ同程度の支給額でした。

2019年 冬のボーナス支給額

 

2019年 2018年
看護師(男女計)
平均支給額 40万8150円 40万8250円
平均年齢 39.5歳 39.3歳
平均勤続年数 8.2年 8.2年
准看護師(男女計)
平均支給額 32万800円 32万8850円
平均年齢 50.2歳 49.2歳
平均勤続年数 11.6年 11.6年

・令和元年 賃金構造基本統計調査より
・ボーナス金額は「年間賞与その他特別給与額」の半分として計算
・企業規模計10人以上のデータより算出

年齢別の平均支給額を見ると、年齢が上がるにしたがって平均支給額が増える傾向にあり、看護師では「50~54歳」の支給額がもっとも高くなっています。一方、准看護師では、「30~34歳」「40~44歳」の支給額が伸び悩んでいたことがわかります。

看護師(女性) 平均支給額 平均年齢 平均勤続年数
20~24歳 23万4100円 23.2歳 1.5年
25~29歳 37万4500円 27.3歳 3.8年
30~34歳 39万0250円 32.4歳 6.2年
35~39歳 41万6900円 37.5歳 8.3年
40~44歳 45万3800円 42.5歳 9.8年
45~49歳 49万7450円 47.5歳 11.1年
50~54歳 49万8950円 52.4歳 12.0年
55~59歳 47万9100円 57.3歳 14.6年

 

准看護師(女性)
平均支給額 平均年齢 平均勤続年数
20~24歳 18万7200円 22.5歳 2.1年
25~29歳 28万6250円 27.5歳 4.7年
30~34歳 26万9600円 33.0歳 6.9年
35~39歳 31万5350円 37.8歳 7.2年
40~44歳 30万5200円 42.6歳 8.8年
45~49歳 33万4700円 47.6歳 9.8年
50~54歳 34万9200円 52.5歳 12.2年
55~59歳 40万1100円 57.7歳 15.2年

・令和元年 賃金構造基本統計調査より
・ボーナス金額は「年間賞与その他特別給与額」の半分として計算
・企業規模計10人以上のデータより算出

勤続年数別の平均支給額を見ると、看護師の平均支給額は勤続年数が増えるごとに順調に上がっています。一方で、准看護師の平均支給額は勤続「1~4年」からしっかり支給されていますが、その後、勤続15年までは横ばいで推移していました。

看護師(女性)

勤続年数 平均支給額
0年 4万1950円
1~4年 36万2050円
5~9年 40万5000円
10~14年 42万2700円
15年以上 47万6150円

 

准看護師(女性)

勤続年数 平均支給額
0年 2万4650円
1~4年 28万9750円
5~9年 27万9800円
10~14年 28万4050円
15年以上 34万2000円

・令和元年 賃金構造基本統計調査より
・ボーナス金額は「年間賞与その他特別給与額」の半分として計算
・企業規模計10人以上のデータより算出

ところで、ボーナスカットって許されるの?

新型コロナウイルスの影響もあり、この冬はボーナスカットを決める事業所の増加が予想されています。とはいえ、もし自分の職場がボーナスカットになったとしたら? 「業績の悪化は仕方ないとしても、簡単にカットされては困る!」というのが、みなさんの本音ではないでしょうか。

と同時に、「ボーナスのカットは、法律的に許されるの?」という疑問を抱く人もいるかもしれません。それを知るためには、まずボーナスがどういうものなのか、その性質を理解しておく必要があります。

ボーナスは労働契約・就業規則によって対応が違う

 ①事業所にボーナスを支給する義務がないケースが大半

ボーナスは「業績や勤務成績に応じて臨時的に支給されるものであって、支給額があらかじめ決められているものではない」のが一般的で、就業規則などに「ボーナスは業績に応じて支給しないことがある」とあらかじめ定めているケースもあります。そのため、職場がボーナスカットを決めたとしても、法律に違反していることにはなりません。

ただし、簡単にボーナスカットをしてしまうと、職員の不満が高まるばかりか、不足しがちな人材を確保するのがさらに難しくなります。したがって、大幅なボーナスカットは事業所にとっても苦渋の決断であり、業績が悪くてもなんとか支給を続けている事業所が多いのが実情です。

②ボーナスを支給する義務があるケースも

①のケースと違って、労働契約や就業規則などでボーナスの支払額や支給基準、支給時期などが明確に定められている場合は、ボーナスが「賃金」に含まれるため、事業所に支払い義務が生じると考えられます。また、労働契約や就業規則などにボーナスに関する定めがない場合でも、10年、20年など長期間にわたってボーナスの支給が労使間の慣行になっている場合には、事業所にボーナスの支給義務が生じる可能性があります。

「職場の就業規則をきちんと見たことがない」という人は意外に多いかもしれませんが、この機会にきちんとチェックしてみるといいかもしれません。

③正社員とパート・派遣社員で不合理な差があるのは違法

2020年4月1日から「パートタイム・有期雇用労働法」が施行され、同じ事業所内での基本給や賞与などあらゆる待遇について、正社員とパート・派遣社員(非正規雇用労働者)で、不合理な待遇差を設けることが禁止されました。また、パート・派遣社員は、「不合理な差がある」と感じた場合には、待遇差の内容や理由などについて事業主に説明を求めることができ、事業主はその理由を説明しなければならないと決められました。

もしも、正社員とパート・派遣社員との間でボーナスの待遇に違いがありすぎると感じた場合には、その理由を職場の上司に聞いてみるといいでしょう。

 

まとめ

今年の冬は、新型コロナウイルスの影響でボーナスアップが期待できる状況ではなく、職場によってはボーナスゼロという職場もありました。看護師の仕事はどの職場でも社会的な責任が重いものの、待遇に関しては職場ごとに差があるのが実情。待遇に納得できなければ、この機会に職場を変えることを検討してみてもいいかもしれませんね。

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斎藤さん

プロフィール

斉藤 勇(さいとう いさむ)

ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士

オフィスISC代表。保険や貯蓄、住宅ローンなど、お金にまつわる疑問や悩みごとの相談に応じている。不動産取引では不動産投資を通じて得た豊富な取引経験をもとに、売り手と買い手、貸し手と借り手、それぞれの立場でアドバイスを実施。趣味はマリンスポーツ。モットーは「常に感謝の気持ちを忘れずに」。

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