• 2023年12月21日
  • 2023年12月21日

「私がやる業務ではないので致しません」ドクターX気取りの同僚にモヤる…

 

助け合いの精神が欠如している同僚の看護師。特に夜勤時は看護師が少ないから連携しないと厳しいのに、自分の業務以外手伝うことをしなくて…。このお悩みに対して人気ブロガーのDJあおいさん、実業家のワタナベ薫さん、産業医の井上智介さんらスペシャリスト3人がアドバイスします!

今回のお悩みに答えてくれるスペシャリストたち

「私がやる業務ではないので致しません」ドクターX気取りの同僚にモヤる…

相談者
自分に関係ない仕事でもお互い助け合って作業をこなしていくことは、看護師として当たり前だと思っています。

でも私が働いている病棟では、毎回「それ私がやらないといけないやつですか?」「これって私じゃなくてもできますよね」と一言多い同僚がいます

結局ぶつぶつ言いながらもやるときもあれば、まったくやらないときもある。本当に人手が足りないと伝えても、頼んだ後はずっとため息ばかり。

彼女と一緒に夜勤や日勤に入ることが多い私は、どうしたらいいのでしょうか?

スペシャリスト3人のアドバイスは?

産業医
井上智介さん

このような無気力な様子が周りに伝わると、相談者さんに負担がかかるだけではなく、病棟全体の士気も下がりますよね。コミュニケーション不足からの医療ミスや患者満足度の低下などにもつながるので、軽視できない問題です。

相談者さんから態度を改めるように伝えるのも難しいでしょうから、まずは、ネガティブな雰囲気に飲み込まれず、心を乱されない工夫が必要です。

おそらく、その同僚の看護師へのネガティブな気持ちを持つ看護師は多そうなので、そのような同志に「先日の夜勤でこんなことがあって!」と話を聞いてもらうのも1つの方法です。しんどさへの共感で救われることも多いです。

また、同僚は自ら悪評を立てており、あなたが通常の業務を行うだけで相対的に評価される状態になっているでしょう。それを「自分の頑張りをアピールできるチャンスだ」と前向きに捉え、気持ちに折り合いを付けていくのもいいでしょう。

もちろん、あまりにもひどい場合は、直属の上司や師長に相談して、改めて同僚の仕事上の役割と責任を明確に伝えてもらうと効果的かと思います(by 井上智介さん)。

▶️夜勤のお菓子係や議事録係など、無償で押し付けられた仕事を回避するには?


ワタナベ薫_profile

作家・実業家
ワタナベ薫さん

その同僚の方のプリセプターは大変だっただろうなと想像します。新人のときに、それが直らなかった、ということですものね。

しかし、同僚が変わることもあります。例えば、同僚の方が手伝ってくれたときは、「〇〇さん、本当に本当にありがとう!助かったー!」と、心からの感謝と承認を伝えてみる手が空いているときは、その同僚を率先して手伝ってみるそうすることで同僚の態度が変わる可能性はあります。

また、同僚の方に何かを伝えるときは、「〇〇さん」とお相手の名前を呼ぶことは“存在承認”といって、相手を認めていることになるので、ぜひ試してみてください。


とはいえ、人手が足らず業務に支障がおきてしまう状況というのは、チームリーダーさんや師長さんなど上の方に相談する事案だと思いますけどね(byワタナベ薫さん)。


人気ブロガー
DJあおいさん

最も手っ取り早いのは「共感」ですね。

人手不足で大変なのはお互いに理解しているとは思うのですが、相談者さんは責任感が強く、前向きに頑張ろうとしている一方、問題の同僚の彼女は不満が蓄積されて不貞腐れているといった感じ。ポジティブな相談者さんとネガティブな同僚、その違いが対立構造となり、協力体制になり切れていない原因なのかもしれません。

お互いに同じ不満を抱えているのなら、彼女の不満をうまく引き出し、「そうだよね〜わかる。ほんと腹立つよね」とネガティブな愚痴に乗ってあげるのも手です。

とくにネガティブに傾倒して不貞腐れている人は、問題解決よりも共感を求めていることが多いので、不満に同調してあげるだけでコミュニケーションは強化され、協力体制も一蓮托生になるのかもしれません。

おだてる、叱るなど、人を動かすための術は様々ですが、その中でも「共感」は最も強力な魔法だと思ってください。ポジティブというだけでは人は言うことを聞いてくれませんよ(by DJあおいさん)。


三者三様のアドバイス、いかがでしたか? 協力を仰ぐより前に、相手に寄り添い共感の姿勢を示すこと、先に同僚の看護師を助けてあげることをやってみると良さそうですね。相談者さんのお悩み解決の一助になれていれば幸いです。それではまた次のお悩みでお会いしましょう。

企画/内山直弥(TAC企画)、 構成/藤田佳奈美(同)

井上智介さん
産業医/精神科医/yahoo!ニュース公式コメンテーター
島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては、毎月30社以上を訪問。著書に『職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』(大和出版)など。
ワタナベ薫さん
株式会社WJプロダクツ代表取締役
メンタルコーチ、作家。国内最大級のオンラインサロン運営やコーチング養成スクール運営など。女性たちの悩みを解決すべく人生を謳歌する方法を発信している。自身がプロデュースした手帳『人生が変わる未来手帳』ほか、著書多数。
DJあおいさん
月間600万PV!の大人気ブロガー。独自の恋愛観と核心をついた鋭いアドバイスで、Twitter合計フォロワー35万人の人気を誇る謎の主婦。女性誌やサイトで連載多数。著書に『キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ! 』(ワニブックス)、『女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋』(KADOKAWA)、『結婚は「だから、好き」より「だけど、好き」。』(幻冬舎)など。

著者プロフィール