• 2023年11月5日
  • 2023年10月30日

わかめの栄養素と最適な調理方法をプロが紹介!食べ過ぎはNG

 

海藻類のなかでも、手軽に取り入れることができるわかめ。みなさんのご家庭でも、食卓にあがる機会が多いのではないでしょうか?

そんなふうに、身近な食材の1つであるわかめですが、なかには「わかめには栄養があるの?」「食べすぎたらどうなるの?」といった疑問を感じている方も、いらっしゃるかもしれませんね。

そこで今回は、わかめに含まれる栄養素や、おすすめの調理法について紹介していきます。

わかめに含まれる栄養素は?

わかめというと、栄養があまりなさそうなイメージもありますが、そんなことはありません。わかめは低カロリーな上に、体にうれしい栄養素が豊富に含まれているんですよ。

わかめに含まれている主な栄養素は、以下の通りです。

カリウム

カリウムは、塩分の取りすぎを調整する上で重要な栄養素です。余分な塩分を体外に排出するほかに、筋肉の収縮や神経の情報伝達を調節したり、細胞内の浸透圧や体内のpHバランスを維持したりする働きもあります。

ナトリウム

ナトリウムは、生命活動の維持に欠かせないミネラルです。カリウムと同様、体内の水分バランスや細胞内の浸透圧を正常に保ったり、筋肉の収縮や神経の情報伝達を調節したりする働きがあります。

カルシウム

カルシウムは、私たちの体にもっとも多く含まれるミネラルであり、骨や歯を形成することで運動機能を支える働きがあります。また、神経の興奮の抑制やホルモンの分泌促進、血液凝固作用の促進などにも関与しています。

マグネシウム

マグネシウムには、カルシウムとともに骨や歯を形成したり、体のなかでさまざまな代謝を助けたりする働きがあります。また、神経の興奮を抑えたり、血圧や体温の調節をしたりといった重要な働きも担っています。マグネシウムには腸内での水分吸収を阻害する働きがあり、それによって便の水分が増えてやわらかくなるため、便秘改善の効果も期待できるでしょう。

ヨウ素

ヨウ素は、基礎代謝を調整するのに欠かせない栄養素です。ヨウ素が不足すると、代謝が低下し、むくみや疲労感、便秘などにつながってしまいます。子どもの発育にも関与しており、成長ホルモンの代謝を促し、成長を助ける働きがあります。

食物繊維

食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、わかめは水溶性食物繊維を多く含んでいます。水溶性食物繊維には、食後の血糖値の上昇を抑える効果や、血中のコレステロール値を低下させる効果があるとされています。また、便をやわらかくして、便が腸内をスムーズに移動できるように促してくれるため、便秘改善にも有効です。

わかめの食べすぎは危険?

わかめには、体にうれしい栄養成分がたくさん含まれていますが、食べすぎると体に悪影響を与えることもあります。たとえば、ヨウ素を長期的にわたって過剰に摂取すると、甲状腺機能低下症や甲状腺腫につながる場合があるため、注意が必要です。

厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」によると、18歳以上におけるヨウ素の1日あたりの推奨量は130μgとなっています。これは、一体どのくらいの量なのでしょうか?

生わかめでは約8.1g、水に戻した乾燥わかめなら約6.8gで、1日の推奨量を満たします。わかめを使用する際は、この数値を意識すると良いでしょう。ちなみに、生わかめ約8.1gはひとつかみ強、乾燥わかめ約6.8gは片手でひとつかみとなります。

みそ汁で使う乾燥わかめは、1人前で約1〜2gなので、3食使っても推奨量を超えることはないでしょう。ただし、わかめサラダやわかめ炒めなど、わかめをメインに使った料理をするときは、食べすぎにならないように注意してください。

カットわかめ・乾燥わかめにも栄養は残っている?

カットわかめや乾燥わかめは、包丁を使用する手間がいらないため、さっと使えて便利ですよね。でも、一体どのくらいの栄養素が残っているかは、気になるところ。以下の表で、生わかめと水で戻した乾燥わかめの栄養価(100gあたり)を確認してみましょう。 なお、ここでいうカットわかめ・乾燥わかめは、生わかめや塩蔵わかめ(生わかめを湯通ししたのち塩漬けにしたもの)の保存性を高めるために、乾燥加工させたものを指します。

エネルギー カリウム ナトリウム カルシウム マグネシウム ヨウ素 食物繊維
生わかめ 24kcal 730mg 610mg 100mg 110mg 1600μg 3.6g
乾燥わかめ
(水戻し)
22kcal 260mg 290mg 130mg 130mg 1900μg 5.8g
参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

乾燥わかめは、乾燥させることで栄養素が凝縮されるため、カルシウムやマグネシウム、ヨウ素、食物繊維は、生わかめよりも多くなっています。反面、カリウムやナトリウムの含有量は、生わかめのほうが多く含まれます。

生わかめは、旬の時期でなければなかなか手に入りませんが、乾燥わかめは1年中手に入り、しかも調理の手間も省ける便利な食材です。どちらを使っても、十分な栄養がとれるので、利用シーンにあわせて使い分けるのが良いでしょう。

わかめのおすすめ調理方法

みそ汁に入れたりサラダに入れたりして、そのまま食べることも多いわかめですが、ひと手間加えることで、栄養素をより効果的に摂取できます。

ここでは、おすすめの調理法を紹介しましょう。

油を使用して調理する

わかめに含まれるβ-カロテンは、体内で必要量に応じてビタミンAに変換され、ビタミンAとしての効果も発揮します。ビタミンAには、粘膜や皮膚、免疫機能を正常に保つ働きがあるので、ぜひ覚えておいてください。なお、β-カロテンは熱に強く、油と合わせることで効果的に栄養素を吸収することができるので、炒め物やあえ物など、油を使った調理がおすすめです。

水で戻すときは素早く

わかめに含まれるアルギン酸などの水溶性食物繊維は、水に溶けて流れてしまう性質があります。そのため、わかめを水で戻す際は、長時間水にさらさないようにしてください。

わかめのおすすめレシピ

身近な食材でできる、簡単わかめレシピを紹介します。

わかめのナムル

  • 乾燥カットわかめ……10g
  • ほうれん草……60g
  • にんじん……50g
  • もやし……1/4袋(50g)
  • ☆ごま油……大さじ1/2
  • ☆白いりごま……大さじ1/2
  • ☆しょうゆ……大さじ1/2
  • ☆鶏ガラスープの素……小さじ1/4
  1. わかめは、たっぷりの熱湯に約2分間つけて戻し、水けをきる。
  2. ほうれん草は熱湯でゆでて水にとり、4cm幅にカットする。にんじんは千切りにし、熱湯でゆでて水けをきる。もやしは熱湯でさっとゆでて、水けをきる。
  3. ボウルに☆の材料を混ぜ合わせ、①②を入れて、全体をあえる。

まとめ

わかめは低カロリーなだけでなく、カリウムやカルシウムなどの栄養素も豊富に含まれている食材です。乾燥わかめにも栄養素は十分に含まれているので、生わかめと乾燥わかめを上手に使い分けながら、日々の食事に取り入れていきましょう。

油と一緒に調理すると、わかめの栄養素を効率よく摂取できるので、炒めたりあえたりしながら、いろいろな料理に使うのがおすすめです。

ただし、食べすぎると体に悪影響を与えることもあるので、注意してくださいね。

<参考文献>

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

厚生労働省e-ヘルスネット

わかめの種類

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