• 2023年10月11日
  • 2023年10月6日

付き添い入院の親御さんが大変そう。看護師としてのケア、何が最適解なんだろう?

 

寝心地が悪い簡易ベッドだけ用意されて、シャワーも食事もままならない付き添い入院。疲れ果てた親御さんをどうケアしたらいい? このお悩みに対して精神科医の井上智介さん、看護師兼ロリータモデルの青木美沙子さん、ブロガーのDJあおいさんがアドバイスします!

今回のお悩みに答えてくれるスペシャリストたち

付き添い入院の親御さんが大変そう。看護師としてのケア、何が最適解なんだろう?

相談者 

 

患者が子どもの場合、親御さんに付き添い入院をしてもらっています。

大人と違い、子どもは自分で判断できないし、目の届かないところでどんな行動をするかわからないためです。

とはいえ、親御さんには寝返りも打てないような簡易ベッドしか用意できませんし、シャワーも食事も提供できません。まともな生活が送れない中、心労もたたって日々やつれていく親御さんを見ていると、とても心配です。

お子さんが急変するかもしれないですし、やみくもに「帰って休まれてください」とは言えません。

病院の方針もありますし、一看護師としてできることは少なく、どう声をかけてあげたらいいかもわからず…。見ていてつらいです。気持ちの折り合いの付け方を教えてください。

スペシャリスト3人のアドバイスは?

産業医
井上智介さん
付き添い入院が任意とはいえ、強く要請をしている病院もあるので、スタッフとしては、何もできない葛藤がしんどいですね。

このような時、親御さんも患者さんを救うためのチーム医療の一員であることを忘れないようにしてください。

同じ目標を持っている者同士ですから、自分の努力に無関心でいられると親御さんの心に大きなダメージを与えてしまいます。「付き添いはルールだから当然」のような態度は絶対に出さず、「あなたの苦労や頑張りに気がついています」という内容を、言葉にして伝えてください。

具体的には、付き添いに対して感謝を述べたり、十分に寝れずに疲労感が残っていることをわかってあげているなど、共感を示すことです。

そのうえで、たとえ短時間でも患者さんの明るい未来について一緒に話をすることで、あなたの役割は十分に果たせています。つらさをわかってくれる人がそばにいるだけで、かなり救われた気持ちになるのですから(by 井上智介さん)。

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ロリータモデル・看護師
青木美沙子さん
ご家族のケアもとても大切ですよね。

考え方も人それぞれなので、ご家族の意見を尊重するのが1番大事かと思います。

あくまでも提案ベースで、あまり圧をかけないようにしながら、ご自宅で休むことを提案してもいいかもしれませんが、急変の可能性がある方だと判断が難しくなります。

ご家族とのコミュニケーションを密に取り、悩みを聞いてあげて、信頼関係を築いて寄り添う看護をすることが何より大切だと思います(by青木美沙子さん)。


人気ブロガー
DJあおいさん
私も付き添い入院の経験があるのですが、一番負担に感じたのは『子どもの心情』でしたね。

たとえばシャワーを浴びるために一旦家に帰りたいと思っても、子どもが寂しい思いをするんじゃないかと思うとなかなか帰れなかったり、どうしても外せない用事があってやむなく外出しても、ずっと後ろ髪を引かれる思いを感じていたり、『子どもが自分を必要としている』という思い込みが最もキツかったです。

そんな中で一番救われたのは、看護師さんと子どもの関係性でした。

子どもが親ではなく看護師さんを信頼してくれると、その分だけ親の負担が軽くなるんです。

親なんてそっちのけで看護師さんと子どもが仲良く話をしていたり、親を介さず直接看護師さんとやりとりしていたり、そういう子どもの姿を見ていると「あ、別に私がいなくても寂しくないんだ」と思うことができ、親も安心して看護師さんに甘えることができるようになるんです。

親なんて子どものためになら躊躇いなく自分の心臓を捧げる生き物ですから、誰も自分の待遇のことを考えている人はいません。

みんな子どものことを考えて思い煩っているわけですから、子どもとの関係性を優先して、まずは子どもを安心させてあげるように努めてください(by DJあおいさん)。


三者三様のアドバイス、いかがでしたか? 具体的に何もできなくても、患者さんやそのご家族の心身を気遣っている気持ちが何よりの支えになるのかもしれません。相談者さんのお悩み解決の一助になれていれば幸いです。それではまた次のお悩みでお会いしましょう。

企画・構成/藤田佳奈美(TAC企画)

井上智介さん
産業医/精神科医/yahoo!ニュース公式コメンテーター
島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては、毎月30社以上を訪問。著書に『職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』(大和出版)など。

青木美沙子さん
ロリータファッションモデル / 看護師 / 日本ロリータ協会会長
雑誌『KERA』『姉ageha』でロリータモデルをしつつ正看護師としても働く。2009年、外務省任命カワイイ大使として25カ国45都市以上の国を歴訪。2013年、日本ロリータ協会を設立。ロリータファッションBOOKの発売やプロデュース業も行うなど、精力的に活動している。

DJあおいさん
月間600万PV!の大人気ブロガー。独自の恋愛観と核心をついた鋭いアドバイスで、Twitter合計フォロワー35万人の人気を誇る謎の主婦。女性誌やサイトで連載多数。著書に『キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ! 』(ワニブックス)、『女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋』(KADOKAWA)、『結婚は「だから、好き」より「だけど、好き」。』(幻冬舎)など。

著者プロフィール