• 2023年7月18日
  • 2023年7月12日

このまま美容クリニックで働いて大丈夫かな? 周りとのキャリアの差が気になる……。

 

今後のキャリア形成を考えた時に、美容クリニックで働き続けていて大丈夫? 高待遇だけど病棟看護師より積める経験が少ない気がする。このお悩みに対して産業医の井上智介さん、ロリータモデル兼看護師の青木美沙子さん、人気ブロガーのDJあおいさんらスペシャリスト3人がアドバイスします!

今回のお悩みに答えてくれるスペシャリストたち

このまま美容クリニックで働いて大丈夫かな? 周りとのキャリアの差が気になる……。

相談者
美容クリニックで働く27歳の看護師です。
このまま美容クリニックで働いていて大丈夫か、今後のキャリア形成について悩んでいます。

美容クリニックは病棟ほど忙しくもなく、夜勤もなければ残業もほとんどありません。

ワークライフバランスを重視したい看護師にとっては最適な職場ですし、私もそれに惹かれた1人です。

ただ1つ気になるのは、周りの看護師とのキャリアの積み上がり方の差。

美容クリニックでも学べることがたくさんありますが、病棟看護師と比べると経験できる疾患が限られます。医療美容や脱毛だけに注力して働くと、今後転職するとなったときに選択肢が狭まってしまいそうで不安です。

現場のスタッフも若い看護師しかおらず、40代、50代になっても美容クリニックで働いているイメージが湧きません。

このまま美容関連の看護師としてキャリアを極めていくこともできるとは思いつつも、頭によぎるのはやっぱり今後のキャリアのこと。

みなさんが私と同じ立場だったらどのような選択・行動をしますか? アドバイスをいただけると嬉しいです。

スペシャリスト3人のアドバイスは?

産業医
井上智介さん

キャリアにおいて少しニッチな分野に進むと「つぶしがきくのか」と心配になる気持ち、よくわかります。

おそらく美容クリニックで働く前もこのような不安はあったと思います。それでも一歩踏み出したあなたは素敵です。

せっかくの機会なので、人生の一部分にすぎない“仕事”に何を求めているのか、考え直すのもいいですね。

もしかしたら、あなたが抱く「看護師の理想のキャリア」は、世間が生み出した幻想である可能性はありませんか? 

もし、それをあなたが心から望んでいるわけではないのなら「自分の理想のキャリア」とする必要はありません。世間体に従って心身がヘトヘトになっても、誰かが助けてくれるわけではありません。

もし今、病棟看護師として「こうしたい」という思いが明確にあるわけではないのなら、今のままが一番輝いていでしょう。大きな不満もなく、何か一つでも享受できていると思える状態は、とても素晴らしいことですから。

今後するかもわからない転職のためにあれこれ考えるより、今のキャリアが自分なりの生存戦略だと堂々と胸を張ってください。そして、仕事ばかりに目を向けずに人生全体を充実させることにエネルギーを注いでください(by 井上智介さん)。


ロリータモデル・看護師
青木美沙子さん

私も少しだけ美容クリニックで働いたことがあるのですが、毎日ひたすら脱毛施術をやるだけだったので、私の場合はやりがいを感じられずに訪問看護に転職しました。

とはいえ、美容クリニックは定時に帰れたり、比較的高給料だったり、美意識が高まる職場だったりするので、憧れて働く気持ちもよくわかりますし、人気の職場ですよね。

もし迷っているのであれば、“期限を決めて働いて次のキャリアを決める”のもありかと思います。

焦って転職するより、自分は何を目指したいのかを明確にしてから、プラン立てて転職する方が失敗が少ない気がします。それに期限を設ければ、それまでは今の仕事にももっと向き合えると思います。

焦らず頑張って下さい!(by青木美沙子さん)


人気ブロガー
DJあおいさん

病棟看護師と美容クリニックの看護師。資格は同じでも、求められるキャリアは違うんじゃないですかね?

病棟看護師に必要なキャリアは、看護アセスメントはもちろんのこと、採血、注射、点滴などの措置、清潔ケアや排泄ケア、服薬管理や配膳出し、患者さんの不安のケアなどなど……。

一方、美容クリニックの看護師さんに求められるキャリアは、専門的な知識はもちろんのこと、より質の高い接遇やセールストーク、そして自分自身が美意識を保つというキャリアが求められますよね。

病棟看護師を目指している人にとっては、美容クリニックで働くことはキャリアロスになりますし、美容クリニックで働くことを目指している人にとっては、病棟看護師として働くことはキャリアの方向性が違うことになってしまいます。

「どちらがラクなのか」とか「どちらが儲かるのか」とか、損得勘定の問題ではなくて、結局は「自分は何をやりたいのか」という単純な問題だと思いますよ(by DJあおいさん)。

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三者三様のアドバイス、いかがでしたか? まずは自分がどんなキャリアを築きたいのかを思い描いてみることから始めてみるとよさそうですね。相談者さんのお悩み解決の一助になれていれば幸いです。それではまた次のお悩みでお会いしましょう。

企画・構成/藤田佳奈美(TAC企画)

井上智介さん
産業医/精神科医/yahoo!ニュース公式コメンテーター
島根大学医学部を卒業後、現在は産業医・精神科医・健診医の3つの役割を中心に活動している。産業医としては、毎月30社以上を訪問。著書に『職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』(大和出版)など。

青木美沙子さん
ロリータファッションモデル / 看護師 / 日本ロリータ協会会長
雑誌『KERA』『姉ageha』でロリータモデルをしつつ正看護師としても働く。2009年、外務省任命カワイイ大使として25カ国45都市以上の国を歴訪。2013年、日本ロリータ協会を設立。ロリータファッションBOOKの発売やプロデュース業も行うなど、精力的に活動している。

DJあおいさん
月間600万PV!の大人気ブロガー。独自の恋愛観と核心をついた鋭いアドバイスで、Twitter合計フォロワー35万人の人気を誇る謎の主婦。女性誌やサイトで連載多数。著書に『キャリアなどに興味はない。それなりに稼げて、ストレスフリーなら、それがいいのだ! 』(ワニブックス)、『女の人間関係はめんどうなのよ 人付き合いの処方箋』(KADOKAWA)、『結婚は「だから、好き」より「だけど、好き」。』(幻冬舎)など。

著者プロフィール
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