• 2021年9月30日
  • 2022年1月6日

自己肯定感とは?高める方法や低い人の特徴、専門家監修のチェック方法も

 

近年、「自己肯定感」という言葉を見聞きすることが増えました。「日本人の自己肯定感は低い」ということも広く知られていますが、自己肯定感は、幸せな人生を送るためには欠かせないものです。

そんな自己肯定感に関して詳しく紐解いてくれるのは、「自己肯定感の重要性をすべての人に伝え、自立した生き方を推奨する」ことを信条に、自己肯定感に関する著書も多い心理カウンセラーの中島輝 さん。

そもそも自己肯定感とはどんなものなのか、自己肯定感が高いことで得られるメリット、気になる転職活動に対する影響、自己肯定感のチェック方法や高め方に至るまでを中島輝さんが解説します。

構成/岩川悟(合同会社スリップストリーム)
取材・文/清家茂樹 写真/川しまゆうこ

自己肯定感とは?

「経済状況の変遷に伴い自己肯定感が求められる時代になった」

「自己肯定感」という言葉が近年メディア等で頻繁に取り上げられるようになったこともあり、看護師のみなさんもその言葉をよく見聞きしていることと思います。ここであらためて、「自己肯定感とはどんなものなのか」ということについて解説します。

自己肯定感とは一般的に、「自分自身が価値ある存在であると自分で認める感覚」を指します。私流にもう一歩進んでいうと「自分には生きる能力があり、幸せになるだけの価値があると確信している感覚」となり、より簡潔にいうならば「自分自身に『YES』といえる感覚」となるでしょうか。

この自己肯定感が高まっていれば、人生の目的に向かう日々のプロセスにおいて達成感や充実感、やりがい、生きがいといったものを強く感じられます。もちろん、そんな人生なら幸せもより強く感じられますよね。だからこそ、私たちにとって自己肯定感が重要だとされるのです。

自己肯定感が低い人の特徴

「SNSで「いいね」を求めるのは自己肯定感が低い証拠」

かつては、いまほど自己肯定感は求められていなかったように思いますが、近年、自己肯定感の認知度や注目度はどんどん高まっています。その背景にはなにがあるのでしょうか?

昭和の日本を振り返ると、当時は経済成長が著しく、景気は右肩上がりでした。つまり、多くの人に活躍の場があったのです。そのことが意味するのは、誰もが周囲に承認され続ける時代であったということ。だからこそ、わざわざ求めるまでもなく自己肯定感の高い人が多く、自己肯定感という言葉が注目されるようなこともなかったのではないかと推察します。

続いて平成に入ると、バブルが崩壊して不況の時代に突入します。そんななかでもバブルの名残もあってか、「自由に伸び伸び生きていこう」という時流が起きました。「自分は自分が好きなように生きるんだ!」ということです。つまり、昭和の時代とかたちは異なりますが、平成においても自己肯定感の高い人が多かったと見ることができます。

ところが、不況が長引くなかで、「自由に伸び伸び生きていこう」というスタンスも立ち行かなくなったのが“いま”という時代です。いま、多くの人がSNSで「いいね」を求めていますよね。その関係から、「承認欲求」という言葉もすっかり浸透しました。これこそが、いまを生きる人たちの自己肯定感が低い証拠です。

「自分で自分を認められない……」からこそ、他者からの「いいね」を求めているのです。こういった背景が、自己肯定感の注目度が増していることの裏にあるように思います。

自己肯定感をつくる「6つの感」とは?

自己肯定感を構成する「6つの感」

ただ、ひとことで自己肯定感といいますが、自己肯定感は、次の「6つの感」という要素で構成されていると私は考えています。自己肯定感を一本の「木」だとすると、それぞれが根や幹、枝、葉などにあたるというわけです。

【自己肯定感を構成する「6つの感」】

①自尊感情:自分には価値があると思える感覚/木の「根」のようなもの
②自己受容感:ありのままの自分を認める感覚/木の「幹」のようなもの
③自己効力感:自分にはできると思える感覚/木の「枝」のようなもの
④自己信頼感:自分を信じられる感覚/木の「葉」のようなもの
⑤自己決定感:自分で決定できるという感覚/木の「花」のようなもの
⑥自己有用感:自分はなにかの役に立っているという感覚/木の「実」のようなもの

①自尊感情
「自分には価値があると思える感覚」であり、自己肯定感の土台となる、木の「根」にあたる部分です。自尊感情が高い人は、自分に対して「なかなかいいよね」と誇りを持って生き生きと過ごすことができます。

②自己受容感
「ありのままの自分を認める感覚」であり、自己肯定感を支える軸となる、木の「幹」といえます。いいところも悪いところもひっくるめて「これが自分なんだ!」と思える感覚のことで、自己受容感が高まっていると、仮に失敗したり落ち込んだり他人をねたんだり不安に駆られたりしても、「大丈夫、必ずなんとかなるから!」と人生を肯定できます。

③自己効力感
「自分にはできると思える感覚」であり、木でいえばしなやかな「枝」にあたります。自己効力感が高まっている状態では、なんらかの問題にぶつかったとしても「こうすればうまくいくんじゃないか」と自分で計画を立て、自分の力を信じて前向きに対処できます。つまり、つまずいたときに再挑戦する力の源でもあるといえます。

④自己信頼感
「自分を信じられる感覚」であり、木の「葉」のようなものです。木の葉が光合成で木を成長させるように、自分を信じることが人生を支える養分になります。自分を信じて行動することが、木がたくさんの葉を広げていくように、自分の世界を広げて人生を豊かにしてくれるのです。

⑤自己決定感
「自分で決定できるという感覚」です。人間の幸福度は、「自分で決めた」「人生を自分でコントロールできている」といった感覚に比例するとされます。なにかに挑戦してたとえ失敗に終わっても、誰かになにかをやらされて成功したことよりも幸せを感じられるのです。このことは、幸せという人生における「花」を咲かせることにつながります。

⑥自己有用感
「自分はなにかの役に立っているという感覚」であり、木でいうと「実」にあたります。誰かに「ありがとう」といってもらえると、シンプルにうれしくなりますよね。周囲の人や社会とのつながりのなかで自分が役に立っていると自覚できることは、甘い果実のようなご褒美を受け取っていることなのです。

自己肯定感を高めるメリット

自己肯定感が高い女性

ここまでの解説だけでも、自己肯定感が私たちに数え切れないほどのメリットをもたらしてくれることを感じていただけたはずです。そのなかから、私がとくに有用だと感じるメリットについてあらためてお伝えします。そのメリットとは、以下の3つの力が高まるということです。

【自己肯定感が高める「3つの力」】

①レジリエンス(復元力・回復力)
②やり抜く力
③セルフマネジメント力

①レジリエンス
「レジリエンス(Resilience)」とは、「復元力」とか「回復力」というふうに訳され、「失敗してもあきらめずに立ち直る力」を指します。このことに深く関連するのは、自己受容感です。自己受容感が高まっていれば、自分のいいところも悪いところもひっくるめて「これが自分なんだ!」と思えます。そのために、たとえ失敗しても再び立ち直ることができるのです。

失敗や挫折が一切ない人生などあり得ません。転びたくなくても転んでしまうのが人生というものです。そのときにただ打ちひしがれるのか、それとも失敗のなかから肯定的側面を見出して再び立ち上がって行動を起こすのか――。そのちがいが人生を大きく左右します。

②やり抜く力
ふたつ目は「やり抜く力」です。この力は、先のレジリエンスも含めた4つの言葉の頭文字を取って「グリット(GRIT)」とも呼ばれます。4つの言葉とは、「Guts(度胸)」「Resilience(復元力)」「Initiative(自発性)」「Tenacity(執念)」です。このやり抜く力にかかわるのは、自尊感情や自己効力感、自己信頼感です。なんらかのものごとをはじめて困難にぶつかったときにも、自分には価値があり、自分にはできると思えて自分を信じられるからこそそのことをやり抜くことができるのです。

時代の変化のスピードがどんどん増しているといわれるいま、その変化に合わせて自分を柔軟に変えていくことも大切です。とはいえ、一度はじめたことをすべて途中であきらめて次々に別のことに手を出すようなことは、柔軟に変わっていくこととはまったくちがいます。ひとつのことをあきらめずにやり抜き、しっかりと自分の糧にしたその先でさらに変わることが求められているのです。その力を、自己肯定感が与えてくれます。

③セルフマネジメント力
最後の3つ目が「セルフマネジメント力」です。会社など他者から与えられた仕事をただこなしていれば幸せになれるという時代はとうに終わりました。いまは、自分でどう生きたいのか、そのためにはなにが必要でなにをすべきなのか、そういったことを自分で決めて自分自身をマネジメントできなければなりません。

この力にかかわるのは、自分で決定できるという感覚である自己決定感と、自分はなにかの役に立っているという感覚である自己有用感です。先述したように、自己決定感は幸福度に直結します。自分で決めたことを行動に移し、さらに周囲から「ありがとう」といわれて自分が役に立っていると感じられたならどうですか? その人がさらに大きな幸せを得られることはいうまでもありません。そのよろこびが、自分自身をマネジメントする力をより高めていくという好循環を生むのです。

自己肯定感は、転職活動という人生の岐路をも大きく左右する

転職活動をする女性

そして、この自己肯定感は、転職活動に対しても大きな影響を与えます。転職というのは、人生においてとても重要な場面です。そのとき、自己肯定感が高いか低いかでその後の人生はまったく別のものになるといっていいでしょう。

まずは、自己肯定感が低下している状態で転職活動をしている人のケースを考えてみます。自己肯定感が低下している状態というのは、ごく簡単にいうと自分に自信がない、「セルフイメージが低い」状態です。

そのため、転職活動に対するモチベーションも上がりにくいですし、目標ややりたいこともあいまいでしっかり決められません。さらに「今度の面談もまたダメかもしれないな……」といったあきらめや不安も抱いています。そんな状態であれば、本来の能力としてはうまくいくはずの転職活動もうまくいかなくなってしまうでしょう。

もっというと、その後の幸福度も下がってしまいます。なぜなら、自信がなくあきらめや不安を抱いているため、自分でどうしたいかということではなく、他人の意見に左右されて仕事を選びがちだからです。自分で決定できるという自己決定感は、人生の幸福度を高めるうえでの大きな鍵となるものです。他人の意見によって選んだ仕事が、その人に大きな幸せをもたらしてくれることはありませんよね。

一方、自己肯定感が高まっている状態で転職活動に臨めたらどうなるでしょうか。自己肯定感が低下している状態とは正反対に、自己肯定感が高まっている状態は、自分に自信があってセルフイメージや転職活動に対するモチベーションも高く、目標ややりたいこともはっきりとしています。

ですから、仕事を選ぶにも、転職先でなにをするのか、なにをしたいのかということも明確にイメージできます。たとえば、「この病院は、待遇面はあまりよくないけれど、専門知識を身につけるにはよさそうだ」「将来のために、このクリニックではとにかく患者さんとのコミュニケーションスキルを磨くことを目的にしよう」というふうに考えられるというわけです。

そのように明確なイメージを持って新たな仕事を選ぶということは、まさに自分で決めて、人生を自分でコントロールすることに他なりません。自己肯定感が高い人は、モチベーションが高く目標ややりたいことを明確に持てていることによって転職活動で成功する確率が高まるだけでなく、自己肯定感が低下している人とは対照的に、その後の幸福度が高まるということにもつながるのです。

あなたの自己肯定感をチェックしよう!

自己肯定感チェックシート

自己肯定感が高まれば、レジリエンスややり抜く力、セルフマネジメント力を高めることができて、さらに転職活動でも大いに力を発揮してくれる——。まさに、いいことずくめです。当然、「自分の自己肯定感は高いのか、それとも低いのか……」と気になった人もいることと思います。

以下に、簡単な「自己肯定感チェックシート」を紹介します。12の質問に対して、自分にあてはまると思うものにチェックを入れてください。そのチェックの数によってあなたの自己肯定感を判別します。

チェックが10個以上になった人の自己肯定感は、残念ながらいま低い状態であるといえます。みなさんの結果はどうだったでしょうか。

でも、いまのあなたの自己肯定感が低かったからといって、心配する必要はまったくありません。自己肯定感には「揺れ動きやすい」という特徴があり、些細なことがきっかけで高まったり低下したりするからです。ですから、自己肯定感が低下しているとわかったのなら、自己肯定感を高めるメソッドを知って実践しましょう。これから紹介するメソッドによって、しっかりと自己肯定感を高めることができるはずです。

自己肯定感の高め方

自己肯定感の高い女性

ここでは、自己肯定感を高めるためのメソッドについて解説します。

「リフレーミング」でものごとをポジティブにとらえる

ひとつめは「リフレーミング」というメソッドです。

こんな話を聞いたことはありませんか? 「半分まで水が入っている同じコップ」を見ても、ポジティブ思考の人とネガティブ思考の人では見え方、とらえ方がちがうという話です。ポジティブ思考の人は「半分も水が入っている」というふうにとらえ、ネガティブ思考の人は「半分しか水が入っていない」ととらえます。

このケースに自己肯定感をあてはめると、ポジティブ思考の人は自己肯定感が高い人にあたり、ネガティブ思考の人は自己肯定感が低い人と見ることができます。自己肯定感が低い人は、自己肯定感が高い人と比べると、あらゆるものをネガティブなフレーム(枠)でとらえてしまうのです。

もちろん、ネガティブなフレームのままでは自己肯定感をどんどん低下させてしまう一方です。そこで、そのフレームをポジティブに変換してしまいましょう。それが、ものごとをとらえるフレームを変える「リフレーミング」というメソッドです。なんらかのものごとをネガティブにとらえたり、ネガティブな思考が浮かんだりしたときに、「あ、ちょっとまずいぞ、見方を変えてみよう」とポジティブにとらえ直すのです。

日常的にあらゆることの肯定的側面を探す

転職活動のときに、自分の長所や短所をあらためて見直す自己分析を行う人も多いと思います。

自己肯定感が低い人はつい短所ばかりが目につきがちです。そのとき、短所を長所としてとらえたらどうなるかと考えてみましょう。

よくいわれる話ですが、長所と短所は表裏一体です。自分の短所が「目移りしがちでせっかち」なところだと思うのなら「多面的にものごとを見られて行動が早い」とか、「言動が鈍い」なら「ものごとを慎重に運べる」というふうに、ポジティブな面をとらえる癖をつけるのです。このリフレーミングをあらゆる場面で行いましょう。それこそ転職活動においては行うべき場面もたくさんあると思います。

たとえば、1カ月以内に転職先を決めようと思っていたのに2カ月が過ぎても決まらないといったことがあれば、「自分はダメな人間だ……」と考えて自己肯定感を下げてしまいかねません。

そうではなく、「焦って1カ月で決めていたら、もっといい転職先を見逃していたかもしれない」「この時間は人生を見つめ直すために必要なんだ」「この時間のおかげでこれまで思いもしなかった考えが浮かんでいる」というふうに考えるのです。このように、日常的にあらゆるものごとをポジティブにとらえることで自分のこともポジティブにとらえられるようになり、自己肯定感は徐々に高まっていきます。

鏡に映る自分にポジティブな言葉を投げかける「ミラーワーク」

自己肯定感を高めるためにおすすめするもうひとつのメソッドが、「ミラーワーク」というものです。海外の映画やドラマで鏡に映る自分を励ますようなシーンがありますよね? あれこそがまさにミラーワークです。

転職活動中は、自己肯定感が下がりやすい状況です。「面談のとき、あの話をしておけばよかった……」「どうしてあんな受け答えをしちゃったんだろう……」というふうに後悔したり、失敗をした自分を責めたりしてしまいがちですよね。

だからこそ、「いまできることは精一杯やれたじゃないか!」「今日の反省を活かせば、次は絶対に大丈夫!」というふうに、鏡のなかの自分に対してポジティブな言葉を投げかけてあげましょう。その言葉が自分の潜在意識に届き、自分自身をどんどんポジティブにとらえられるようになります。

このミラーワークというメソッドは、専門的には「ポジティブな言葉で自分自身を幸せへと導く手法」である「アファメーション」と呼ばれるメソッドの一種です。アファメーションには「心のなかでポジティブな言葉を自分へ投げかける」といった手法もありますが、私からは、鏡に映る自分の目をしっかりと見て実際に声に出してポジティブな言葉を投げかけることをおすすめします。そのほうが、その言葉が自分の潜在意識により届きやすいからです。

ミラーワークは、男性より女性のほうが取り入れやすいでしょう。起床してざっと顔を洗ってひげを剃ったら家を飛び出すような多くの男性と比べて、化粧をする女性の場合は鏡を見る時間が段違いに多いので、その時間をミラーワークに活かせるからです。そうすることで、わざわざ「よし、ミラーワークをしよう!」というふうに意気込む必要などなく、自然と日常の習慣に根づき、みなさんの自己肯定感は高まるはずです。

人間は本質的にネガティブ思考をする生き物

ネガティブなことを考えている女性

リフレーミングにせよミラーワークにせよ、自己肯定感を高めるにはポジティブな思考や言動を心がけることが最大のポイントです。というのも、人間はそもそも「ものごとをネガティブに考える生き物」だからです。

かつてアメリカで行われた研究結果によると、人間は1日に6万回もの思考をしているといわれています。無意識であっても、手足を動かすにも思考が必要です。そういった無意識の思考も含めた思考の総数が1日に6万回というわけです。ただ、その内訳は驚くべきもので、なんと6万回の思考のうちじつに4万5000回もの思考がネガティブな思考なのです。

これは、人間の防衛本能によるものです。ただ外を歩くにも、「急に車が来たらどうしよう……」「ビルの上からものが落ちてきたらどうしよう……」といったふうに、私たちは無意識のうちにもネガティブに考えています。だからこそ、「もしもの場合」にもとっさに身を守ることができるわけです。

このように、私たち人間はただでさえ本質的にネガティブ思考である生き物なのに、さらにネガティブな思考や言動ばかりをしてしまったらどうなるでしょうか? 完全にネガティブに染まってしまい、自己肯定感を高めるどころではありません。このことが、私がリフレーミングやミラーワークをおすすめする理由です。

無理をしてまで自己肯定感を高める必要はない

自分らしく生きる女性

ただ、そうはいっても「無理をして自己肯定感を高めようとする」ようなことは避けてほしいとも思います。なぜなら、無理をして自己肯定感を高めようとすることは、手段と目的を完全に履きちがえていることだからです。

冒頭にお伝えしたように、自己肯定感とは、「自分には生きる能力があり、幸せになるだけの価値があると確信している感覚」でした。自己肯定感を高めることの最大の目的は「幸せになる」ことであり、自己肯定感を高めることはそのための手段に過ぎません。それなのに、無理をして自己肯定感を高めようとすることは、自己肯定感を高めることが目的になり、「幸せになる」という本来の目的が抜け落ちてしまっていることなのです。

だからこそ、もっと気楽に考えましょう。「自己肯定感を高めるために、きちんとミラーワークをしなければならない」なんて義務のように考えてしまうと、そうできなかったときに「きちんとできない自分は駄目な人間だ……」とネガティブに考え、それこそ自己肯定感を下げてしまいかねません。

そうではなく、いい意味でのいい加減さも必要なのです。「ま、いっか」「なんとかなるよね」と思えることも、自己肯定感がなせるわざなのですから。

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