• 2021年7月8日
  • 2023年9月6日

【2023年】看護師のボーナス平均額は? 手取り額や1年目のボーナス事情も解説

 

「看護師のボーナス平均額はいくら? 」「1年目はボーナスもらえるの? 」など、ボーナスに関する疑問を抱える看護師の方は多いでしょう。

この記事では、看護師のボーナス平均額を規模別・経験年数別・年代別に分けて紹介。また、1年目のボーナス事情やボーナスが高い病院の特徴、査定基準についても解説します。ボーナスや待遇に関する悩みがある方は、ぜひ参考にしてください。

看護師のボーナスの平均額

厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、看護師のボーナス平均額は86万2,100円でした。

ボーナスも毎月の給料と同様、健康保険・厚生年金保険・雇用保険・所得税などが差し引かれるため、受け取れる金額は8割程度です。そのため、看護師のボーナスの手取り金額は約69万円になります。

規模別のボーナス平均額

看護師のボーナス平均額は、病院の規模によって異なります。

病院規模 ボーナス平均額
10~99人 64万7,900円
100~999人 79万4,300円
1000人以上 103万1,300円

看護師のボーナスは、病院の規模が大きいほど金額が高い傾向にあります。10~99人規模の病院と1000人以上の病院を比べると、約38万円もの差がありました。

経験年数別のボーナス平均額

看護師の経験年数別のボーナス平均額は、以下のとおりです。

経験年数 ボーナス平均額
1~4年 70万6,000円
5~9年 84万6,700円
10~14年 91万4,900円
15年以上 103万6,000円

1~4年は70万6,000円、5~9年は84万6,700円と、経験年数を重ねるごとにボーナスの金額は上がる傾向にあります。10年以上で看護師のボーナス平均額を上回り、15年以上では100万円を超えています。

年代別のボーナス平均額

看護師のボーナス平均額は、年代によっても大きく異なります。

年代 ボーナス平均額
20~24歳 46万2,300円
25~29歳 76万7,200円
30~34歳 78万3,100円
35~39歳 90万6,300円
40~44歳 96万5,400円
45~49歳 103万6,000円
50~54歳 105万8,200円
55~59歳 109万100円
60~64歳 70万3,100円
65~69歳 44万5,000円

看護師のボーナス平均額は、25~29歳の段階で大きく上昇しています。これは、プリセプターになる看護師がいることなどが影響していると考えられるでしょう。
また、看護主任や看護師長といった役職に就く看護師が多い35歳以降になると、さらにボーナス額は上昇。45~54歳の看護師は100~110万円とかなり高い金額のボーナスを得ています。60歳以降は急激にボーナス額が下がりますが、これは定年後の雇用形態の変更などが影響していると考えられます。

都道府県によってボーナス平均額は異なる

都道府県によっても、看護師のボーナス平均額は異なります。ボーナス平均額が高い都道府県は、以下のとおりです。

富山 106万2,100円
岐阜 105万6,200円
福井 103万2,900円
山口 102万1,400円
新潟 97万3,400円

47都道府県で最もボーナス平均額が高いのは、富山県の106万2,100円でした。看護師全体のボーナス平均額と比べて、約20万円も高い結果です。

なお、最も低い都道府県のボーナス平均額は60万9,700円で、富山県と比べると約45万円もの差がありました。しかし、調査年によって都道府県ごとのボーナス平均額には変動があります。そのため、どの都道府県が高く、どの都道府県が低いとは一概には言い切れないでしょう。

参照元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」

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看護師のボーナスが高い病院とは?

看護師のボーナスが高い病院

ボーナスが高い病院は、前述した規模が大きい病院のほかに国立病院(現:独立行政法人国立病院機構)が挙げられます。

国立病院(現:独立行政法人国立病院機構)は職員の報酬に関する規定を設けており、一般法人の看護師よりもボーナスが高い傾向にあります。実際に2020年度のボーナス平均額は約123万円と高水準で、看護師全体のボーナス平均額と約37万円もの差がありました。

就職・転職時にボーナスに着目している方は、国立病院(現:独立行政法人国立病院機構)や規模が大きい病院をチェックすると良いでしょう。

参照音:
独立行政法人人国立病院機構「独立行政法人国立病院機構役員報酬規程」
厚生労働省「独立行政法人国立病院機構(法人番号1013205001281)の役職員の報酬・給与等について」

1年目の看護師にボーナスは支給される? 平均額は?

1年目の看護師のボーナス

ボーナスは査定期間中の実績に対する評価として支給されることが多いため、入職してすぐの夏のボーナスは支給されない可能性が高いです。もし、支給されたとしても数万円程度でしょう。

実際に厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」を見ると、1年目の看護師のボーナス平均額は9万3,100円でした。

参照元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」

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看護師1年目の初めてのボーナス、有意義な使い道を教えて先輩ッ!

看護師のボーナスはいつ・何ヶ月分支給される?

看護師のボーナスはいつ

看護師のボーナス支給時期は、主に夏と冬の年2回です。一般的に夏は6月下旬~7月上旬、冬は12月中旬に支払われることが多いでしょう。

看護師のボーナス平均額は86万2,100円なので、単純に2で割ると、1回あたりのボーナス支給額は約43万円です。

なお、ボーナス支給額は年間で給料の2.5ヶ月~3ヶ月分が一般的といわれています。

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看護師のボーナスの査定の基準

民間企業では、主に業績・能力・意欲・勤務態度などを査定してボーナスに反映しますが、看護師は判断基準が異なります。

看護師のボーナス額は基本給をベースとして、勤怠・年次・役職によって査定されるのが一般的です。以下では、年次・役職・勤怠の査定基準について解説します。

年次

看護師の場合、年次がボーナス査定に大きな影響を及ぼします。

実際、日本看護協会の「2022年 病院看護・助産実態調査 報告書」によると、看護職員の賃金決定に用いている基準として、年功が81.5%と最も多い結果でした。

看護師の場合、年次が上がるにつれてボーナス支給額が増加する傾向にあります。1年目よりも2年目、2年目よりも3年目というように、勤続年数が長くなるにつれボーナス支給額も増加するため、ボーナス査定においては同じ職場に勤め続けるのが重要です。

参照元:日本看護協会「2022年 病院看護・助産実態調査 報告書」

役職

看護師に限ったことではありませんが、役職に就くとボーナス支給額は上がる傾向にあります。
看護師は看護主任、看護師長、看護部長が該当するでしょう。役職に就くと役職手当が支給されることが多いため、毎月の給料アップも期待できます。

勤怠

欠勤・遅刻・早退なども、ボーナス査定の一つです。
勤怠はタイムカードで管理されているので、欠勤・遅刻・早退がないようにするのはもちろん、押し忘れなどがないように注意しましょう。

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ボーナスなし? 看護師にボーナスが支給されないケースとは

看護師ボーナスなし

勤務先や状況によっては、ボーナスが支給されないケースもあります。以下では、ボーナスが支給されない勤務先の特徴や看護師について解説します。

そもそもボーナスを支給していない

そもそもの経営方針として、ボーナスを支給しない病院や施設があります。特に規模の小さいクリニックや個人病院、施設などに多いようです。

ボーナスのある勤務先に勤めたい場合は、就職・転職活動のときに求人票の賞与欄を確認しましょう。

入職直後のボーナス時期

入職してすぐにボーナス時期がきた場合、査定できる要素がないためボーナスが支給されないことがあります。1年目の看護師の夏のボーナスなどが良い例でしょう。

しかし、すべての病院や施設で入職直後はボーナスが支給されないということではありません。寸志として、数万円ほどのボーナスを支給する病院や施設もあります。

経営状態が悪化している

病院や施設の経営状況が悪化した場合、ボーナスが支給されなくなることがあります。もし支給されたとしても、例年よりは支給額が低くなる可能性が高いでしょう。

近年では新型コロナウイルスの影響で経営が悪化し、ボーナスが支給されなかったり、支給額が減額されたりした病院が多かったようです。

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看護師のボーナスに関するQ&A

看護師のボーナスに関するQ&A

ここでは、看護師のボーナスに関するよくある質問をまとめています。就職・転職や休職をする前に、ボーナスに関する疑問を解消しておきましょう。

パート看護師にボーナスはある?

パート・アルバイト・派遣といった非正規雇用の看護師に、ボーナスを支給しない病院や施設は少なくありません。ボーナスの支給があったとしても、正規雇用の看護師よりは少ないのが一般的です。

休職中でもボーナスはもらえる?

休職中のボーナス支給については法律等で定められておらず、職場の就業規則に従うことになります。休職中もボーナスの支給があることが明記されていれば、支払われるでしょう。

ただし、査定期間中に休職して勤務実績がない場合は支給されない可能性も。そのため、休職中のボーナスについては上司や人事に確認するのが賢明です。

産休中にボーナスは支給される?

産休中や育休中もボーナスの支給対象となります。
「男女雇用機会均等法」や「育児・介護休業法」で、出産・育児を理由に従業員に対して不利益な対応をしてはいけないと定められています。そのため、査定期間に出勤している場合は、支給時期に産休・育休中であってもボーナスは支給されるでしょう。ただし、査定期間中に出産や育児で就労していない期間があれば、減額される可能性があります。

まとめ

看護師のボーナス平均額は約86万円で、年次や経験年数が増えるにつれてもらえる金額は上昇する傾向にあります。また、規模が大きな病院ほどボーナス額の水準は高めです。ただし、経営状況や方針によって支給額は異なるうえ、必ずしもボーナスが支給されるとは限りません。

ボーナス支給額や給料などの待遇面の悩みがある方は、マイナビ看護師にご相談ください。

マイナビ看護師ではキャリアアドバイザーによる転職サポートのほか、看護師に向けたお役立ちガイドやイベント情報を案内しています。待遇の良い職場へ転職したい方はもちろん、スキルアップをめざす方など、転職を考えている方はぜひお気軽にご相談ください。

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