育休取得前に知っておきたい!「育休」の基礎知識<前編>
育休とは
「育児休業」とは、1歳に満たない子どもを育てるために休暇を取得できる制度で、通称「育休」と呼ばれています。育児休業は男女を問わず取得できますが、勤務先への申し出が必要です。
育児休業の取得期間は基本的に1年間です。ただし、子どもが1歳を超えても保育園が見つからないなど、一定の要件を満たす場合には1年6カ月まで延長できます。
育休を取得するときによくある疑問
勤務先へはいつ申請すればいいの?
育休を取得する場合には、育休開始1カ月前までに、勤務先へ育児休業申出書を提出しなければなりません。出産直後では手続きが大変なので、産休期間にすませておくことをおすすめします。
育休の延長を希望する場合には、育休終了の2週間前までに勤務先へ申し出ることが必要です。保育園探しがうまくいかない場合には、早めに勤務先に相談しておきましょう。
育休は誰でも取得できるの?
産休はパートや派遣社員など、正社員でなくても取得できますが、育休は一定の条件を満たしている人しか取得できません。
・正社員
・パートや契約社員、派遣社員の場合は、次の条件を満たせば育児休業を取得できます。
2. 子どもが1歳6カ月になるまでの間に、雇用契約が更新されないことが明らかでないこと
平成29年1月1日から新たな育児・介護休業法が施行され、有期契約労働者(パートや契約社員、派遣社員など)の育休の取得要件が緩和されました。上記の条件を満たしていなくても、勤務先の労使協定で育休を取得できる場合があります。勤務先の規定も確認しておくといいでしょう。
勤務先とは何を相談すればいいの?
育休の取得を希望する場合には、早めに勤務先へ相談しておきましょう。育休に関する社内規定がある企業もあるので、合わせてそちらも確認しましょう。
また、育休の取得期間は1年間の範囲内で希望できます。いつから仕事に復帰する予定なのか、しっかり勤務先と相談しておきましょう。スムーズに復職するためにも、早めの相談が大切です。
育児休業が明けたら、元の部署に戻れるの?
企業には育休後の復職が円滑に行われるよう、配慮することが求められていますが、それまでの部署に復帰させる義務まではありません。元の部署に復帰したい場合には、勤務先との話し合いの中で希望を伝えておきましょう。
参照:鶴留社会保険労務士事務所「育児休業から職場復帰させる際の注意点」
パパも育児休業をとるとどうなるの?
母親だけでなく父親も育休を取得する場合には、「パパ・ママ育休プラス」という特例を受けられます。育休を取得できる期間は通常1年間ですが、特例を使うと期間が延長され、子どもが1歳2カ月になるまで育児休業を取得できます。父親の育児参加を促進するための制度なので、パートナーと話し合ってみるといいかもしれませんね。