今さら聞けない子どものトラブル対処法
相手の親への対応は?
<相手の子どもにケガをさせてしまった場合>
叩いたり噛んだりなどして、相手の子どもにケガをさせてしまった場合は、ケガの大小やどちらに非があるかに関わらず、早急に謝罪をする必要があります。
親がその場にいない場合、相手の自宅を訪問して謝罪するのがベターですが、やむを得ない事情があるときは、取り急ぎ電話でおわびの言葉を伝えましょう。ケガの状況によっては治療費などの負担について申し出ることも必要です。
また、相手の親と話しているうちに、互いに感情的になったり、客観的な視点で話を進めるのが困難になったりして、親同士のトラブルへつながる恐れも。自分の子どもをかばいたい気持ちがあるかもしれませんが、和解のために慎重かつ冷静な対応を心がけましょう。
<自分の子どもがケガをさせられた場合>
自分の子どもがケガをさせられてしまった場合は、感情的にならないように注意しましょう。相手の子どもも同じようにケガをしていることも考えられます。相手の親から謝罪の連絡があったら、冷静に話を聞き、状況を判断するように努めましょう。
「お気になさらなくても大丈夫ですよ」などと言葉をかけることで、相手の親にとって救いになることもあります。
どこまで親が介入するべき?
とくに子どもが小学生の場合、親が介入することは自分で解決する力や成長の機会を奪うことにもなりかねません。まずは子どもの話をしっかりと聞き、何があったのかを話しやすい環境をつくってあげましょう。
ただ、話を最後まで聞かないうちから叱ったり、「それは○○ちゃん(自分の子ども)にも問題があると思う」「それは△△した方がいい」などと意見をいうのはできるだけ避けてください。
子どもの話を理解したうえで、「よくわかったよ。それで、○○ちゃんはどうすればいいと思う?」など、子どもが自ら考えを引き出せるように働きかけてあげることが大切です。
なかなか解決に至らない場合には
もしも、子どもだけで解決することが難しいと感じた場合は、保育園や学校の先生などに相談するという方法もあります。その際はクレーム口調にならないよう注意し、事実のみを伝えるよう心がけましょう。
子ども同士でトラブルがあった場合、どこまで親が介入してよいか迷うこともあると思いますが、一番重要なのは親が冷静さを保つこと。過度に自分の子どもに肩入れしてしまうと、かえってトラブルが拡大する恐れがあります。冷静に状況を判断し、早めの解決を心がけて、子どもの円満な友達関係のサポートができるといいですね。
文:看護師/カウンセラー 坂口千絵