• 2020年3月19日
  • 2023年3月16日

【2020年合格発表】第109回 看護師国試の合格状況|速報

 

本日、2020年3月19日(木)14時より、厚生労働省ウェブサイト、および各地の国家試験運営臨時事務所にて、2月16日に実施された「第109回 看護師国家試験」の合格発表が行われました。

合格された皆さん、おめでとうございます! 皆さんがくぐり抜けた試験がどのようなものだったのか、得点率や合格率などのデータから振り返ってみましょう。すでに臨床で看護師として働いている方にとっても、直近の国家試験のことは気になるのではないでしょうか?

皆さんが受験したときとは何が違うのか、あるいは変わっていないのか、チェックしてみてください。

第109回 看護師国家試験の合格者数と合格率は?

◆第109回 看護師国家試験 合格状況

合格者数58,514人 合格率89.2%(昨年比0.1%)
新卒者56,175人 合格率94.7%(昨年比±0%)

※参照:厚生労働省

第109回 看護師国家試験は、2020年2月16日(日)に行われ、出願者数66,250人、受験者数65,569人、合格者数58,514人となり、合格率は89.2%(昨年89.3%)。そのうち、新卒者は出願者数59,736人、受験者数59,320人、合格者数56,175人、合格率は94.7%(昨年94.7%)でした。

今年の看護師国家試験の傾向は?

・看国試の合格率は過去10年でワースト3
・看国試の新卒合格率は増減ナシ
・全体の合格率は昨年より-0.1%

などの特徴が見られました。

過去5年の合格率・推移グラフ

看護師国家試験 過去5年の合格率】

【看護師国家試験 過去5年の合格率推移グラフ】

[2020年・第109回]受験者数65,569人、合格者数58,514人、合格率は89.2%
[2019年・第108回]受験者数63,603人、合格者数56,767人、合格率は89.3%
[2018年・第107回]受験者数64,488人、合格者数58,682人、合格率は91.0%
[2017年・第106回]受験者数62,534人、合格者数55,367人、合格率は88.5%
[2016年・第105回]受験者数62,154人、合格者数55,585人、合格率は89.4%

第109回 看護師 国家試験の合格基準と得点率推移

(1)必修問題が40点以上/50点(一部を採点対象から除外された受験者は40点以上/49点、39点以上/48点)
(2)一般問題・状況設定問題が155点以上/250点

ボーダーライン(合格基準点)は、(1)必修問題(1問1点:50点満点)、(2)一般問題(1問1点:130点満点)および状況設定問題(1問2点:120点満点)において、(1)で40点以上、(2)で155点以上となりました。なお、後述のように必修問題の4問について採点除外等の取り扱いがされています。

「一般問題+状況設定問題」得点率推移】

第109回 看護師国試の採点除外などの問題は?

「択一式でありながら正答が複数ある」「難易度が高すぎる」「状況設定が不十分で正解が得られない」といったものは「不適切問題」とされます。第109回 看護師国家試験をめぐっては、この不適切問題と思われるものが12問あったのではないかということで、日本看護学校協議会は2020年2月21日、厚生労働省に対して望ましい審査をするよう要望書を提出しました。 しかし、厚生労働省が3月19日に発表した「第106回保健師国家試験、第103回助産師国家試験及び第109回看護師国家試験の合格発表について」によると、採点除外等の対象となったのは4問にとどまりました。

・午前の問題
[11][53][85]

・午後の問題
∟[18]

参照:厚生労働省「国家試験合格発表」

  ▼日本看護学校協議会が要望書で指摘した問題

・午前の問題
[11][33][53][85][118]

・午後の問題
∟[15][26] [65] [72] [93] [111] [117]

参照:日本看護学校協議会「第106回保健師・第103回助産師及び第109回看護師国家試験の実施に関する要望書 」

2020年 看護師国家試験を終え確認すべきこと(新規の免許申請)

国家試験に合格しただけでは有資格者として業務を行うことはできません。業務を行うためには、免許申請を行い、免許登録を受ける必要があります。国家試験合格後、速やかに免許申請を行ってください。免許申請を行わず、登録される前に業務に従事した場合は、行政処分の対象となります。

【提出方法】
住所地の保健所へ提出 (一部県については県庁)


【手数料】
登録免許税9000円(収入印紙)


【免許申請手続きに必要なもの】
・申請書 ※
・健康診断書 (1カ月以内に医師が発行したもの)
・住民票の写しまたは戸籍抄(謄)本 (6カ月以内に取得したもの)
・登録済証明書 (厚生労働省からのハガキ)
・印鑑(シャチハタ不可)

※申請用紙については各養成学校に配布(例年12~1月頃)しているもの、保健所(一部県については県庁)に備えてあるもの、厚生労働省に掲載されている看護師免許申請書のPDFデータを印刷したもののいずれかを利用してください。

転職を考えているなら国試後の「今」が狙い目!

新卒で看護師免許を取得した人の多くは、すでに入職先が決まっており、来る社会人生活に胸を躍らせていることでしょう。一方で、臨床での勤務経験があり、新たなキャリアをスタートさせたいとお考えの方、転職活動をするなら「今」が大チャンスです。

というのも、看護師師の転職市場が最も活発に動くのは、国家試験を挟んだ1月から3月ごろとされているからです。年度の切り替わりが視野に入るタイミングであることに加え、新卒者採用が計画通りに進まなかった医療機関では、是が非でも必要な人数を確保しておきたいからです。求人が増える時期だからこそスピード感は大事ですが、転職は人生の転機です。慎重に考え、計画的に転職活動を進めることが大切です。

マイナビ看護師では、就職や転職をお考えの看護師・保健師・助産師を対象に、個別の無料キャリア相談会を行っています。気になることや不安やことなど、何でもお気軽にご相談ください。看護職としてのキャリアに関する悩みが解決できるように、専任のアドバイザーがサポートさせていただきます。

文:ナレッジリング 中澤仁美

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