ネットなどで販売の「研究用キット」に法的規制を~日本医師会

ナースぷらす 編集部からのコメント

新型コロナ感染拡大を受け、薬事承認されていない唾液を調べる研究用の抗原検査キットがドラッグストアやインターネットで販売されている現状に対して、日医が「公衆衛生上の非常に大きな問題」と問題視する見解を示しました。

日医の今村副会長は、一般の人がキットを使って診断ができると誤認する恐れがあることや、検査を実施した人がコロナ陽性であっても医療機関への受診や医師からの届け出につながらない可能性があることなどを指摘しています。

日本医師会は25日の定例記者会見で、新型コロナの感染拡大を受けて薬事承認されていない研究用の抗原検査キットが、ドラッグストアやインターネットで販売されていることについて見解を示した。

唾液を調べる研究用の抗原検査キットが、感染症法上の規制の対象外となっていることについて「公衆衛生上の非常に大きな問題」とした。【吉木ちひろ】

今村聡副会長は会見で、民間企業などが実施する検査が公的検査の補完としての役割を果たすためには、検査の精度が維持されていることと共に、感染症法下での対応が重要だと説明。

改正感染症法で、「医療機関だけでなく民間の検査機関についても感染症法の第16条の2の規定による行政の対象とされたことは意義がある」と強調した。

同規定では、厚生労働相や都道府県知事が、感染症の発生予防・まん延防止のために必要な措置を定め、医師、医療機関のほか、感染症に関する検査を行う民間事業者などに対して協力を求めることができる。また、これに従わない場合は勧告の対象となる。

その上で問題視したのが、薬事承認されていない「研究用」の検査キットが感染症法上の規制の対象外となっていることについて。

今村副会長は、一般の人がキットを使って診断ができると誤認する恐れがあることや、検査を実施した人がコロナ陽性であっても医療機関への受診や医師からの届け出につながらない可能性があることなどを指摘した。

さらに日医の見解として、
▽薬事承認された対外診断薬の販売者が医療機関以外へ販売しないよう厚労省に指導の徹底を求めること
▽感染症法の適用範囲について、薬事承認の有無にかかわらず、感染症に関連した検査用製品の販売まで、対象を広げる必要がある
▽法的な対応を取るまでの間、感染症に関する研究資材を製造販売している企業に販売先と販売数を厚労省に対して報告するよう求める
▽こうした製品を使用するなど感染の不安を抱える人に対して、症状の有無や検査結果にかかわらず医療機関に相談するよう求める
-ことなどを表明した。

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