【識者の眼】「再び、有償ボランティアナース『キャンナス』について」中村悦子

ナースぷらす 編集部からのコメント

「キャンナス」とは、できる「CAN(キャン)」ことをできるだけ実践する看護師「ナース」が、一人からでも活動できる有償ボランティアナースの名称です。この4月にも、全国で138番目となるキャンナスが誕生したそうです。

今回の日本医事新報【識者の眼】では、「75番目のキャンナス」である中村悦子さん(社会福祉法人弘和会「訪問看護ステーションみなぎ」管理者)が、生業である訪問看護の隙間を縫ってのキャンナスとしての活動、そして日常を綴っています。

2021年4月、全国で138番目のキャンナスが誕生しました。「キャンナス」とは、できる「CAN(キャン)」ことをできるだけ実践する看護師「ナース」が、一人からでも活動できる有償ボランティアナースの名前です。私は75番目のキャンナスで、この4月で発会から7年目を迎えます。

生業にしている訪問看護の隙間を縫っての活動ですから、そんなに数多く実践できないのですが、入院中の外出や外泊支援、冠婚葬祭の付き添い、買い物支援、通院介助など保険の隙間を埋める看護を展開しています。最近は通院などの外出支援が多くなりました。

先日も、高齢で運転免許証を返納したがん患者さんを通院介助しました。難聴があり医師の言葉も聞き取りにくく、同居している妻にも難聴があり、日常生活の中でも勘違いが多い夫婦です。

そんな状況ですが、地元に専門医がいないため100km先にある大学病院に通院していました。しかしながら医師の異動に伴い、60km先の病院で治療を受けることになりました。自家用車だと自宅から1時間かからないのですが、バスだと何度も乗り換えをしなければならない場所にあります。

そこでキャンナスに依頼が来ました。当日は7時半に自宅を出発すると9時近くに病院に到着し、採血、検尿、レントゲン撮影と診察を済ませた後で1時間かけて抗がん剤の点滴を受けます。この待ち時間で私は介護者である妻の愚痴の聞き役になります。

すべて終了すると12時を過ぎてしまい、昼食をとって帰宅すると14時でした。ちょっとした日帰り旅行です。だから体力がないと通院もできません。そして、いつか疾患の進行等で治療が継続できなくなったり、身体的に通院が困難になる等で「もう通院しなくていいから地元の病院に通ってください」と辛い宣告を受ける時が来ます。

そんなギアチェンジが必要となる時を覚悟しつつ、キャンナスとして、そして訪問看護師として最後まで寄り添っていきたいと思います。

中村悦子(社会福祉法人弘和会「訪問看護ステーションみなぎ」管理者)[コミュニティナース]

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