【識者の眼】「HPVワクチン〜よくある8個の質問に答えよう〜」柴田綾子

ナースぷらす 編集部からのコメント

2020年7月21日に、ヒトパピローマウイルス(HPV)に対する9価ワクチン(シルガードⓇ9)が承認されました。
シルガードⓇ9は定期接種として認められておらず、自費で接種するワクチンとなります。
「何歳まで打てるのか?」「男性でも打てるのか?」「定期接種の申し込み方」など、HPVワクチンについて、よく質問される8つの項目について、淀川キリスト教病院産婦人科副医長の柴田綾子さんに解説していただきました。

HPV(ヒトパピローマウイルス)に対する9価ワクチン(シルガード9)が2020年7月21日に承認されました。シルガード9は定期接種として認められておらず、自費で接種するワクチンとなります。ここではHPVワクチンでよく質問される項目について解説します。

①何歳まで打てますか?

日本産科婦人科学会と米国食品医薬品局(FDA)では、45歳までの希望する方へ接種可能としています。

②男性・男の子でも打てますか?

男性は自費となりますが、接種可能です。欧米では、咽頭癌、肛門癌の予防として、また性感染症としてのHPVを減らすために男子にも定期接種で推奨されています。

③定期接種を申し込みたい

日本は約12〜16歳(中学1年生〜高校1年生)の女子は定期接種(無料)となっています。お住まいの自治体のHPで指定されている医療施設を探し、施設へ電話をかけて予約をしてください。

④自費で接種したい

内科・産婦人科・ワクチン外来等で自費にて接種できます。インターネット等で検索し事前に電話で予約してから受診するのをお勧めします。

⑤1回目を打ったが、それ以降は打っていない

2回目以降の接種を忘れてしまった場合、なるべく早く2回目を再開するのがお勧めです。3回目は2回目から規定期間を空けて接種してください(添付文書を参照)。

⑥4価ワクチンを打ったが、次は9価を打ちたい

現時点では3回の接種はすべて同じ種類(価)で行うことが推奨されています。途中で9価に変えて打つ方法は推奨されていません。

⑦ワクチンの効果は何年持ちますか?

7〜10年はワクチンによる抗体効果が維持されると報告されています。3回打った後にさらに追加でワクチンを打つことは推奨されていません。

⑧副作用が心配

ワクチン接種後の症状には(1)副反応(抗体ができる時に起こる体の反応)と(2)有害事象(接種後の好ましくない出来事)があります。HPVワクチンは筋肉注射であり、接種部位の疼痛・発赤・硬結が多く出ることがありますが、ほとんどが自然に改善します。複合性局所疼痛症候群(CRPS)は約860万接種に1回、急性散在性脳脊髄炎 (ADEM)は約450万接種に1回の頻度で報告されています。万が一妊娠中にHPVワクチンを打ってしまったとしても胎児への悪影響や流産リスク増加は報告されていません。

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