民間含む診療実績の追加分析などを提案~地域医療構想WGで厚労省

ナースぷらす 編集部からのコメント

厚労省の「地域医療構想に関するワーキンググループ(WG)」は、む2019年9月以来、半年ぶりに地域医療構想調整会議の今後の進め方などについて議論しました(3月19日)。厚労省は民間医療機関の特性なども踏まえた新視点での追加分析を実施し、データを調整会議に提供して議論活性化を図ることを提案。さらに高度急性期・急性期、回復期、慢性期の医療機能別に今後のWGでの検討にあたっての論点を示しています。

厚生労働省の「地域医療構想に関するワーキンググループ(WG)」は3月19日、地域医療構想調整会議の今後の進め方などについて議論した。WGの開催は具体的対応方針の再検証要請対象の公立・公的医療機関424施設を公表した昨年9月以来、半年ぶり。この中で厚労省は、民間医療機関の特性なども踏まえた新たな視点での追加分析を実施し、データを調整会議に提供して議論の活性化を図ることを提案。高度急性期・急性期、回復期、慢性期の医療機能別に今後のWGでの検討にあたっての論点を示した。

高度急性期・急性期については、これまで公立・公的医療機関を対象に、その役割が民間医療機関では担えないものに重点化されているかという視点で分析をしてきたが、地方との意見交換などでは、より踏み込んだ分析を求める声が多かった。構想区域全体の地域医療の実態を見渡した議論を喚起する必要性からも、厚労省は、▶人口が特に減少する地域における将来の医療需要、▶公立・公的だけでなく、民間も含めた手術や内科的な診療実績―について詳細な追加情報を調整会議に提供することを提案。「民間医療機関にも将来の状況を踏まえて、2025年、さらにその先を見据えた経営判断をしていただきたい」(同省)と、その意図を説明している。

1施設当たりの手術件数は少ないが、1病床当たりの件数は多い、病床規模は小さいが密度が高い医療を提供している医療機関の扱いなども検討課題になる見通しだ。

回復期はリハビリと地域包括ケア的機能を分けて分析

回復期については、「回復期リハビリテーション」と「それ以外の機能」(在宅復帰に向けた地域包括ケア的医療など)を分けて分析する考えを示した。病床機能報告制度では、「回復期リハビリテーション病棟入院料」、「地域包括ケア病棟入院料」、「地域一般入院基本料」(旧13対1、15対1一般病棟入院基本料)などの算定病棟が「回復期機能」で届出をしているため、算定入院料別の分析を行なった上で、公民それぞれの役割分担の状況を検証することを提案。実際に厚労省が17年度の病床機能報告で回復期と報告した病棟を対象に行なった分析では、▶リハビリの平均実施単位数は「回復期リハ入院料」算定病棟が突出して高く、「地域ケア入院料」と「13対1、15対1」算定病棟はほぼ同等、▶予定外入院患者の割合は逆に「回復期リハ入院料」算定病棟がほかの病棟よりも低い―など、算定入院料によって病棟の機能に差があることが明らかになっている。

将来の医療需要の地域差に着目した医療提供体制のあり方も論点に

一方、慢性期では、介護医療院をはじめとする介護保険施設への転換の把握方法を検討課題に据えた。このほか、地域の実情を踏まえた分析をする必要性も指摘。将来人口は40年に向けて全国的には減少傾向にあるが、人口100万人以上の構想区域などの一部区域では今後も人口増が見込まれている。このため、厚労省は▶人口の減少に伴って医療需要が減少する区域、▶人口が増加し、一定の医療需要の増加が見込まれる区域―それぞれの医療提供体制のあり方の検討もWGに求めた。

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