職員の年収低い医療法人「タスクシフト進まない懸念」 日医総研、医療経済実態調査を踏まえ

ナースぷらす 編集部からのコメント

第22回の「医療経済実態調査」によると、一般病院の看護職員や医療技術員の平均年収は、医療法人では国公立病院よりも100万円程度低いことが明らかになりました。

日本医師会総合政策研究機構(日医総研)はこのほど、第22回の「医療経済実態調査」に関する見解をまとめたワーキングペーパー(WP)を公表した。同調査で、一般病院の看護職員や医療技術員の平均年収が、医療法人では国公立病院よりも100万円程度低いことが明らかになったことから、医療法人は魅力的な給与水準を提示できないために医療関係職種の採用に苦慮し、タスクシフティングが進まない懸念があると指摘している。【松村秀士】

11月13日に公表された同調査の結果によると、一般病院での看護職員の2018年度の年収(平均給料年額と賞与)は、国立が約543万円、公立が約560万円、医療法人が約455万円。また、医療技術員の年収は、国立が約557万円、公立が約540万円、医療法人が約408万円だった。

この結果を踏まえて、WPでは、看護職員らの平均年収が他の法人立よりも低い医療法人は魅力的な給与水準を提示できず、医療関係職種の採用に苦慮する可能性があるとしている。

WPではまた、同調査は対象の病院単独のデータを集計しているが、グループを形成している病院の場合は、本部一般管理費の按分は一律の計算式で行われているわけではないとし、「結構無理がある」と指摘。その上で、法人全体のデータを収集し、「病院のみ型」「病院と介護施設経営型」などにグループ分けして分析することを提案している。

医療経済実態調査は、中央社会保険医療協議会が2年ごとに実施し、翌年度の診療報酬改定の基礎資料となる。今回は17、18年度の通年での1施設当たりの収支状況を調べた。

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