院内での救急救命士による救急救命処置に反対姿勢 日看協、安全性の担保などで「丁寧な議論」要望

ナースぷらす 編集部からのコメント

厚生労働省は11月20日に行われた「救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会」で、医療機関に所属する救急救命士が院内で治療を行なえるよう提案しました。これに対して日本看護協会は患者さんの安全を守る点から反対を示しています。

日本看護協会(日看協)は10日、救急医療提供体制の在り方に対する見解を公表した。医療機関に所属する救急救命士による院内での救急救命処置の実施を認めることの検討を厚労省が提案していることについて、患者の安全を守る観点から反対の姿勢を示している。また、安全性の担保や救急医療の質の向上を図るため、「丁寧な議論」を求めている。【松村秀士】

日看協が反対を表明しているのは、厚労省が11月20日の「救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会」で示した論点の内容。それによると、医療機関に所属する救急救命士について、「救急外来に限らず医療機関内の他の場所においても活躍の場があるのではないか」との意見があったとした上で、救急救命士の資質を活用できる場に関しては、関連する業務を整理し、一体的に検討することを提案した。

これに対して、日看協は「患者安全・国民の命を守る観点から反対」だと主張している。見解では、厚労省案について、救急救命士の業務の場を拡大し、現行の教育のままで重度の傷病者の有無にかかわらず、「医療機関全体」で救急救命処置を行えるようにするものだと指摘。

また、救急救命士の免許取得のための教育は医療機関に搬送されるまでに重度の傷病者に対して応急的に行う救急救命処置に特化されており、医療機関で行う治療は含まれていないとしている。

さらに、救急外来で医師や看護師が多忙を極めている大きな要因として、▽救急外来には看護師の配置に関する規定や診療報酬上の評価がほとんどないため、必要な人数の看護師が配置されていない▽患者や検体の搬送、書類の作成・整理など医療行為以外の業務を担う人材がいない-ことを挙げている。

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